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ユーミン自身が語る“アルバムとその時代”

『KATHMANDU』1995年

全8回

第5回

18/12/11(火)

 『天国のドア(THE GATES OF HEAVEN)』(1990年)、『DAWN PURPLE』(1991年)、『TEARS AND REASONS』(1992年)、『U-miz(ユーミッズ)』(1993年)、『THE DANCING SUN』(1994年)と、90年代に入ってからも、1年に1枚のペースでアルバムをリリースし続けていました。当然、アルバムのツアーもやっていましたし、冬には苗場のイベント(「SURF&SNOW in Naeba」)も必ずありましたから、1年中動いてましたね。苗場プリンスの部屋にキーボードを置いて、曲を作っていたこともよく覚えてます。窓の外は雪景色だから、そういう曲が多かった気がするけれど(笑)。1年に1枚アルバムを作るということは決めていたので、ツアー中もずっと次の作品のことを考えていたんです。
 90年代前半のことは忙しすぎてあまり覚えていませんが、走りながらチャージしていたし、作品のアイデアは不思議と、向こうから寄ってきていました。自分自身が電磁石みたいになっていたというのかな。当時は毎週土曜日に『オールナイトニッポン』の生放送をやっていたんですよ。午前3時に放送が終わって、そのままスタッフと飲みにいって、明け方、家に戻ってテレビをつけると、宗教講和みたいな番組をやっていて。何気なく見ていたら「いまのはいいフレーズだな」というヒントが見つかったり。あらゆるところにテーマは存在しているし、何が役に立つかわからないのがシンガーソングライターという仕事なんです。音楽以外のことをどれだけ知っているかが勝負 ──それはいまも変わらないですね。

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