Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

石田ゆり子のクローゼットには哲学があるーー後藤由紀子の『LILY’S CLOSET』レビュー

リアルサウンド

20/7/20(月) 8:00

 ここ数年、SNSなどで有名人の暮らしぶりが紹介されていて、興味深く拝見しています。その中の一人が石田ゆり子さん。

 母性本能あふれる方で、保護犬と保護猫たちに囲まれ、にぎやかに暮らされています。インテリアなどもセンスが良く、家具や照明、飾られている絵や食器棚の中も気になるところではありますが、今回なんとクローゼットの中をまとめられた1冊『LILY’S CLOSET』(マガジンハウス)が出ました。

石田ゆり子のクローゼットの中身

 早速購入して、でてくるブランドを検索しながら読み進めました。どれもが素敵なものばかりです。

 パリでの話がたくさん出てきます。先日拝見した、ゆり子さんが主演の映画『マチネの終わりに』の舞台もパリでした。カディのインドシルクの透けるブラウスが紹介されています。

「カディ」とは綿花を積んで綿糸を紡ぎ織り上げるまで100%手作りのインドの伝統工芸

 とあります。私のショップ「hal」でもハンカチや東袋で取り扱いをしている手仕事のもの。ゆり子さんの肌質に近いお色でよくお似合いです。他にもエルメスでの、

マダムとしての無言の躾のようなもの

 という話や、他にもレナード・ビジューのアクセサリーから子供のころの話。ボーダーといえばシャルロットゲンズブール。かごといえばジェーン・バーキン。ココ・シャネルの話まで多岐にわたります。さすがです。そんな中でも、

小さな頃からなぜか「上下つながっている服」が大好きなんです

 という一文にキュンとしてしまいました。なんてかわいいの! ジャンプスーツを着て陽に当たる表情も少女のようです。

 また、色についてゆり子さんの感性が光る表現がたくさんちりばめられていました。これまで色についてそんな風に思ったことがなかったので、やはり凡人ではないんだなーと同時に、改めてすごい!と思いました。

赤という色に対して、私はなぜかモノトーンと同じような感覚

実のところ「黒」という色にずっとコンプレックスがありました

白は色の王様だと思っています

例えば心が沈んでいるときに朝焼けのピンクを想像

 先日インスタライブをされていて、詩を読むような美しい言葉の羅列にうっとりしたばかりでした。私もそんな風に表現のできるひとになりたいと憧れてしまいます。

 そして一目ぼれしてしまったのがシンメの服。親友である板谷由夏さんがディレクションされているブランドです。水玉のマキシワンピースを楽しそうにまとうゆり子さんの写真に心奪われ、早速検索し注文をしてしまいました。肌にいちばん近い服のインナーとスリップドレスも保存しつつ、まず最初にこちらを購入するほど、素敵に着こなしていらっしゃいました。

ワンピースは女の人が女らしくいられる色気があって好き

 同感です。大判ストール・メガネ・デニム・ニットは偏愛アイテム。この本はお気に入りのものがたくさんご紹介されていますが、ゆり子さんの哲学書のような心の中を覗き込むことができる1冊です。

■後藤由紀子(ごとう ゆきこ)
1968年静岡県生まれ。静岡県沼津市の雑貨店「hal(ハル)」店主。庭師の夫、長男と長女の4人家族。センスの良い暮らしぶりが雑誌などで人気。著書に『50歳からのおしゃれを探して』『おとな時間を重ねる 毎日が楽しくなる50のヒント』『毎日続くお母さん仕事』『日々のものさし100』など、暮らしまわりにまつわる著書多数。

■書籍情報
『LILY’S CLOSET』
石田ゆり子 著
価格:1,980円(税込)
出版社:マガジンハウス
公式サイト

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む