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EBiSSHが語る、『映画ドライブヘッド』の魅力 「原点のような気持ちに還ることができる」

リアルサウンド

18/8/23(木) 12:00

 1970年代に誕生して以来、累計販売台数6億2500万台を越える人気ミニカーブランド・トミカから初めて誕生した、キッズ向けTVアニメーション『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察』が、待望の映画化。キッズ向けはもちろんだが、実は幅広い世代が楽しむことができるこの作品はどんな映画なのか? 主題歌「GO!!!」を担当し、声優としても作品に参加したダンス&ボーカルグループのEBiSSHの4人に、作品の印象や魅力など話を聞いた。(榑林史章)

参考:山下智久のポジションは“憧れ”から“仲間”へ 『劇場版コード・ブルー』絆によって手に入れた“強さ”

■今後の活動にも向けて自信に繋がった

ーーEBiSSHのみなさんは、『映画ドライブヘッド~トミカハイパーレスキュー 機動救急警察~』主題歌「GO!!!」を担当。映画主題歌は初めてとのことですが、率直にどんなお気持ちですか?

REI:僕は子どもの頃にアニメを見終わった後のエンディング主題歌を聴いて育ってきたので、そういう仕事に携われるのは率直に嬉しかったです。実は、前回の2ndシングル収録の「マイ・フレンド」という曲が、TBS系TVアニメ『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察』のエンディングテーマだったのですが、映画はやはり特別な感じがしますね。

TETTA:正直、最初はあまり実感が湧かなかったんですけど、関係者向けの試写会で観た時は、鳥肌が立ちました。最後に僕たちの歌が流れた時には感動して、とにかくすごいことだなと思いました。

KOHKI:最初にお話を聞いた時は、信じられない気持ちでしたね。自分たちの名前が映画のエンドロールに載るわけで、そんな大役を任せていただいていいのかな、という戸惑いも正直ありました。でも冷静に考えると、映画を観てくれた人みんなに聴いてもらえるのは一つのチャンスだし、それは嬉しいことだなって。

NAOYA:TVシリーズのエンディングテーマに続いて、劇場版の主題歌も担当させていただけたのは、縁もあったと思いますけど、きっと僕らの何かを認めてくれて、それでまた使いたいと思ってもらえたと思うんですね。だからシンプルに嬉しかったし、今後の活動に向けての自信にも繋がりました。

ーーどういう状況で聞いたんですか? サプライズ発表とか?

REI:いえ、サプライズではなくて、スタッフさんから普通に聞きました。レッスンの合間だったと思います。

NAOYA:僕は、メンバーの共有カレンダーでスケジュールを見た時に、「ドライブヘッド」の何かが入ってて。何だろうと思っていたところで、スタッフさんから話を聞いて「このことだったんだな~」って(笑)。

ーーTVアニメと映画では、楽曲を聴いてもらう環境にも違いがあります。

TETTA:テレビで聴いてもらうのももちろん嬉しいけど、自分たちが試写会で聴いた時は、音の立体感や迫力がすごかった印象です。だから、CDなどで聴いてもらうのとは違って、ファンのみんなには新鮮に聴いてもらえると思いますね。

REI:TVシリーズと違って、今回の映画の場合は約1時間のストーリーの中で伝えていくので、歌詞が物語とリンクしやすいというか。その分、感情が乗りやすいんじゃないかと思います。

ーー映画本編のエンドロールで自分たちの音楽が流れてくるのを体験していかがでしたか?

NAOYA:鳥肌が立ったし、自然とニヤけちゃいました(笑)。それでニヤけた後に感動が押し寄せてきました。自分たちの曲が映画館で流れるということで、単純に嬉しかったですね。

TETTA:僕は物語に入り込んじゃって、主題歌のことを忘れていたんです。それで最後に流れてきたから、「はっ!」って。そこで実感したし、素直にすごいと思ったし。何がすごいのか、言葉で言い表すのは難しいんですけど(笑)。

REI:僕は最初に話したことと同じになっちゃうんですけど、小さい頃に観ていたアニメに仕事として携われたのが感動したし、これからもっとこういう仕事に携われたらいいなって、新たな目標が生まれましたね。

NAOYA:試写会が終わって、すごく嬉しくて、この嬉しい気持ちをメンバーと共有したかったんですけど、ちょっと照れくささがあって。だから終わったあとは、メンバーとあまり目が合わないようにしていました。でも、REIから「めっちゃ嬉しかったね」って言ってくれて、そこで「僕も嬉しかったよ」って言うことができて。

REI:でも、口で言わなくても、分かったよね。この気持ちはみんな一緒だよなって。それに試写会には、関係者の方もたくさんいらっしゃったので、あまりはしゃいでも迷惑になると思ったし。それでおとなしくしてました。

KOHKI:実は、僕だけ試写会に参加できなくて、まだ観ていないんです。みんなの話を聞いて、早く映画館で観たいなって思ってきました!

■ドライブギアとの連動に感動

ーー試写会ではドライブギア(※作中に登場するアイテム。トミカで製品化)が配布されて、TVアニメと同様に映画と連動して光ったり振動したりしましたが、ああいう体験はいかがでしたか?(※ドライブギア連動上映の実施劇場・日程はこちら)

NAOYA:ギアからは、車田ゴウくんとか石野ジンくんとか、いろいろなキャラクターの声も聞こえていたんですけど、僕が好きだったのは、僕らの曲が終わった後に、ゴウ君からのメッセージが会場中に響き渡って感動しました。小さいお子さんだったら、大興奮ですよね。僕らもすごく楽しかったです。

ーー最近は、ペンライトを振ってキャラクターを応援しながら映画を観る応援上映もありますけど、これまでに経験したことは?

KOHKI:映画でそういうのがあるのは、今回初めて知りました。でも映画に参加できるのは楽しいですよね。僕も早く体験したいです。

NAOYA:僕らの子どもの頃は、戦隊ヒーローショーを観に行って、ヒーローが負けそうになると「頑張れ!」って声援を送るのはありましたよね。今はそれが映画館でもあるというのは、時代が変わったなって(笑)。

REI:世界観に入り込みやすいですよね。子どもだったら、ドライブヘッドに乗りたいって絶対思うし、マネして遊んだりするじゃないですか。ああいうギアがあることで、よりスッと入り込めますよね。子どもに夢を与えてくれるなって思います。

TETTA:僕もゴウくんの仲間になって、一緒に戦ってる気持ちになったくらいなので、僕らより純粋な子どもなら、より入り込んで楽しめるんじゃないですかね。

NAOYA:TETTAは、ギアが光るたびに反応して、周りをキョロキョロしてたよね。

TETTA:みんなのも光ってるか、気になっちゃって(笑)。

ーー音楽のライブに近い感じもありますよね。

NAOYA:映画館でペンライトを振ってコールを送ったりしてアーティストのライブを楽しむライブビューイングに近いですよね。僕らはまだやったことがないですけど、もっと大きくなれたら、そういうこともやってみたいです。

ーーストーリーの部分で、印象に残っているシーンはありましたか?

REI:TVシリーズでは災害救助がメインですけど、映画ではテラという敵役がいて、その悪に立ち向かうという内容になります。ドライブヘッドには少し珍しい設定でしたけど、敵を倒すというシンプルさから、より入り込みやすいと思いました。

TETTA:テラが想像以上に手強いし、最後のほうに出てくる敵の顔がちょっと怖くて、子どもは本当に怖がっちゃうかもなって思いました。僕自身も子どもの頃に戦隊モノの映画を観に行って、怪人の顔が怖かった記憶があるので(笑)。

NAOYA:REIも言ったけど、TVシリーズでは敵がいなくて災害救助がメインだったのが、映画では初めて敵が出てくるのが見どころだし。TETTAも言った敵のテラは、AIから生まれた存在で、今のネット社会やコンピュータの発達に警鐘を鳴らしていて、そういう設定は今っぽくて面白いですよね。あと、個人的にめちゃくちゃ好きだったのは、シンカリオンが出てくるところです。出てくるタイミングも最高だった。

ーー好きなキャラクターはいますか?

NAOYA:カリガリ博士が、個人的には好きですね。最初は悪役で出てくるんですけど、最終的にはその立ち位置も変わっていくし。味方でもなく敵でもない、いい存在感でした。

REI:僕は石野ジンくんです。TBS系TVアニメ『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド~機動救急警察~』のエンディングテーマを収録したシングル『マイ・フレンド / キミでいっぱい』のB盤では、キャラクターと同じポーズでCDのジャケット写真を撮ったんですけど、その時も僕がジンくん役だったんです。これはNAOYAが言うんですけど、「REIは、ジンくんにめっちゃ似てる」って。マジメで、僕が事務所に入った時の髪型がそっくりだって。そういう部分でも、ジンくんには親近感がありますね。

TETTA:僕は、主人公の車田ゴウくん。やっぱり感情移入しやすいですよね。見てて格好いいし、最後に全部持っていくのは、やっぱり主役のゴウくんだし。

NAOYA:まあ、EBiSSHの主人公と言ったらTETTAだし(笑)。

TETTA:ま、まあね(笑)。

KOHKI:僕は、REIが言った2ndシングルのCDジャケット撮影で、石野ミコトちゃんの役だったんですけど、同じポーズを取るのがけっこう難しくて。実際にやろうとすると、人間にはできないバランスなんですよ。それでけっこう苦労させられたので、その分ミコトちゃんに思い入れがあります。唯一の女の子キャラだし、気になりますね。

REI:女顔って言われるしね。中身は違うけど(笑)。

NAOYA:僕は、矢倉タイガくん。個人的に好きだし、自分に似てるところがあるし。ジャケット写真でもタイガくん役でした。

KOHKI:たまに同じような表情してるよね(笑)。

■諦めないことの大切さを伝えたい

ーーそんなEBiSSHのみなさんは、今回の映画では声優にもチャレンジをしたとのことで。どんな役柄ですか?

REI:緊急のために召集された機動強襲警察の隊員役で、物語の中でゴウくんたちがドライブヘッドに乗れなくなるんですが、その時にゴウくんたちに代わりに操縦する役なんです。

ーー声優を初めてやってみて、どうでしたか?

REI:僕は、テラに襲われて司令部から「何が起きたんだ?」と聞かれたのに対して、「自分にもわけがわかりません」って答えるセリフがあって。もともと声優のお仕事に興味を持っていたので、やるのが楽しみでした。収録現場はどんな感じなんだろうと気になったし、自分でもどうやったら上手くできるかを考えていきました。アフレコの時は、矢倉タイガ役の國立幸さんと黒江田隼役の水島大宙さんが、直接いろいろ教えてくださったんです。

TETTA:僕は、「クッ! このパワーは……」というセリフで、最初は自分で考えてきた言い方で言ってみたんですけど、それだとパワーが足りなかったみたいで、「もうちょっと強く言ったほうがいい」とアドバイスをいただきました。僕らが演じるキャラクターの絵を実際に見たらけっこうゴツイ感じで、最初はどうしてもやさしい感じになってしまっていたから、それだと絵の雰囲気と合わなくて。それで、力強くて男らしい感じを意識しました。

KOHKI:僕は、ドライブヘッドを上手く操れなくて、すぐやられちゃうんです。「機能停止!」という一言でしたけど、すごく難しかったです。そのシーンの状況からどんな言い方をするかを想像して、現実よりも現実っぽく言うということを教わりました。ちょっと大げさに言うというか。声優の方に、実際にお手本でセリフを言ってもらったのを聞いたあとに、実際に自分でもやってみて。足りないところは「ここはもっとこうしたほうがいい」とアドバイスをくれて、「ここは良かった」と、いいところは褒めてくれて。本当に勉強になりました。

NAOYA:僕は、第一声が「なんだ!」っていうセリフだったんですけど……普通のお芝居でも戦ったりするシーンが苦手だったので、けっこう不安を感じながら現場に行ったんです。でも声優のお二方がやさしく丁寧に教えてくださったので、温かい空気でやれました。

ーースタジオの雰囲気とかどうでしたか? レコーディングスタジオとは違いますよね。

TETTA:まったく違いました。マイクや機材も違うし、マイクとの距離感も違うんですよね。レコーディングみたいにマイクにくっついてやろうとしたら、「もっと離れて」と言われて。実際に経験しないと分からないことばかりで、緊張もしたけど楽しかったです。

REI:また機会があったら、やってみたいですね。

NAOYA:REIが一番上手かったんじゃない?

REI:嬉しい~! 普段はあまりそういうことは言ってくれないから(笑)。でもまたみんなで、いろんなことに挑戦していきたいです。

ーーファンのみなさんも、映画館に観に行ってくれると思います。

NAOYA:2~3回観ないと気づかないかもしれないけど(笑)。見落とさないように気をつけてください!

ーー映画の物語には、「諦めない気持ち」が描かれていましたが、EBiSSHの活動で通じる部分や共感する部分はありましたか?

REI:そうですね。僕らは結成からデビューまでの期間が短かったので、最初は上手くいかない部分も多かったんですけど、諦めずにがむしゃらに立ち向かうことで、少しずつやれることが増えていきました。そういう部分で、すごく共感することができました。

TETTA:諦めない決断をすることが未来に繋がると思います。それは僕らEBiSSHの活動も一緒だなって思いました。

KOHKI:僕は学業優先で約半年間活動を休止していたんですけど、グループに戻ってきた時は、ダンスの面ではやっぱり他の3人から遅れてしまっていて。そこから3人に追いつくのが大変で、そこで諦めるという選択肢はなかったけど、気持ちがくじけそうになった時はありましたね。でも諦められなかったし、そこから努力を重ねたことで今があるので、諦めないことが大事だなって身をもって経験しました。「GO!!!」の歌詞にも〈Never give up〉というフレーズがあるし、映画を観た子どもたちにも、諦めないことの大切さを伝えられたらいいなって思います。

NAOYA:僕らはCDデビューしてまだ1年経っていないので、まだ初めてのことも多いし、まだできないことのほうが多いと思うんです。でもそこで逃げたり諦めたりするんじゃなくて、自分の限界までやるじゃないけど、がむしゃらに正面からぶつかっていって……。結果よりもまずぶつかっていくことが、大事だと思いますね。こういう映画を観ると、「やっぱりそうだよな」って、改めて原点のような気持ちに還ることができますね。映画を観る子どもたちには、これから諦めたくなることがたくさん待ち受けていると思うけど、諦めずにぶつかっていけばきっと乗り越えられるよと伝えたいです。

ーーでは最後に、『映画ドライブヘッド~トミカハイパーレスキュー 機動救急警察~』の魅力を、代表してNAOYAさんからお願いします。

NAOYA:僕らが携わっていることを抜きにして、試写会では入り込んで観ることができました。だから小さいお子さんにも観てほしいけど、お子さんと一緒に来る親御さんでも、僕らと同世代の20代や10代でも、子どもの気持ちに還って楽しめると思います。それにドライブギアが連動する映画は以前はなかったものだから、この経験はきっと新鮮に感じてもらえると思います。

 あと、上映時間がだいたい1時間くらいなんです。小さいお子さんだと長時間座ってるのが難しかったり、途中でトイレに行きたくなったりすると思うんですけど、子どもでも集中して楽しめるちょうどいい時間じゃないかなって思います。その点では、親御さんも安心してお子さんを連れて来られると思うし。そういう短い時間の中に、感動や共感などいろんなものが凝縮されています。そういう映画はなかなかないと思うので、ぜひ観ていただきたいですね。(取材・文=榑林史章)

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