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「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2021」出演者が語る見どころ・聞きどころは?

ぴあ

今井実希、新堂由暁

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ディズニー・アニメーションや映画・テーマパークの音楽を、オーケストラとヴォーカリストの生演奏で届ける大人のための音楽会「ディズニー・オン・クラシック」。19回目を迎える「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2021」(9月~12月に全国33都市51公演で開催)は、「Music Forever 〜永遠に続く“愛”」をテーマに、2018年公開のディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』を全編フィーチャー。陽気でカラフルな<死者の国>を舞台に、音楽でつながる“家族の絆”を描いた感動の物語が、映像と照明演出とともに描かれる。

ファン待望の公演を前に、音楽を愛する主人公の少年・ミゲルをダブルキャストで演じるソプラノ歌手の今井実希、ミゲルとともに冒険を繰り広げるヘクターを歌うテノール歌手の新堂由暁が取材に応じ、本公演の見どころ・聞きどころを語ってくれた。

手の届かない場所にいる大切な人への思い『リメンバー・ミー』が伝えるメッセージ

――『リメンバー・ミー』といえば、アカデミー賞の主題歌賞に輝いたタイトル曲をはじめ、「ウン・ポコ・ロコ」や「音楽はいつまでも」など印象的なナンバーが数多くありますね。

今井:「ウン・ポコ・ロコ」はミゲルが初めて人前で披露する、記念すべき楽曲。お客さんを前に、最初は戸惑いもあるんですが、ギターをかき鳴らせば、彼はミュージシャンに変身する。音楽が大好きという気持ちが、“ロコ”......日本語で表せば、型破りで無我夢中にさせてしまうんです。そんな楽しくて、ポジティブな明るさあふれる楽曲は歌っていても楽しいですね。

新堂:「ディズニー・オン・クラシック」の魅力といえば、やはりオーケストラとヴォーカリストのパフォーマンスですが、『リメンバー・ミー』では、さらにソロのギターやケーナ(南米発祥の縦笛)といったメキシカンな音楽要素がプラスされていて、音楽的にもユニークな内容だと思います。特にケーナがフィーチャーされるのは「ディズニー・オン・クラシック」では初めての試み。なかなかない貴重な機会じゃないかと思います。

――死者の国が舞台になったファンタジーですが、「遠くにいる人に思いを馳せる」という意味では、今のご時世にもマッチしていますね。

今井:(死者の国で出会う国民的歌手の)エルネスト・デラクルスが、ミゲルに向かって「君が死ぬのを待っているよ」と言うシーンもあって、一瞬ドキッとしてしまうんですが、ポジティブな意味合いに受け取れるのが『リメンバー・ミー』の魅力ですよね。死者が私たちに向かって「どうか忘れないで。それが私たちの幸せ」と呼びかけている。今回の「ディズニー・オン・クラシック」もテーマが「永遠に続く“愛”」なので、ぴったりだと思いますし、幻想的でカラフルな映像美もステージで楽しんでいただければと思っています。

新堂:確かに(コロナ禍の影響で)すぐには手の届かない場所にいる大切な人への思いというものは、今まで以上に強いものになっていますよね。私自身も離れて暮らす両親とは、しばらく会えていませんし......。タイトル曲の「リメンバー・ミー」は、さまざまなキャラクターが、さまざまな思いを乗せて歌う楽曲。その分、楽曲が持つ表情や意味合いも変わって聞こえるので、さらに魅力が際立ちますね。どんな状況にいても、それがたとえ死者の国にいたとしても、それは通過点でしかなく、その先には新しい世界が待っている。そんな強いメッセージも込められていると思います。

ゲーム音楽をオーケストレーションで再編曲「きっと新たな魅力が発見できるはず」

――『リメンバー・ミー』に加えて、多彩なプログラムで構成された「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2021」。今井さんは数々の名曲をフィーチャーする音楽ゲームのテーマソングを、初めてオーケストラとヴォーカリストの豪華生演奏で楽しめる「ディズニー ミュージックパレード・ゲームテーマソング」のオープニングを飾ります。

今井:ゲーム音楽はその名の通り、ゲームしながら耳にする音楽なので、今回のように楽曲そのものを集中して楽しめる機会はめずらしいですよね。今回はオーケストラで演奏するために編曲して、より分厚く豪華なアレンジになると聞いているので、きっと新たな魅力が発見できるはず。私自身も歌うのがすごく楽しみです。

新堂:ゲーム音楽って、もともと生で歌う想定じゃないですもんね。僕自身、どんなパフォーマンスになるか期待していますよ。

――新堂さんは“Power of Music”セレクションにて、ブロードウェイ・ミュージカル版『アラジン』の「プラウド・オブ・ユア・ボーイ」を担当することになっています。このセレクションには、ほかに『ヘラクレス』より「ゴー・ザ・ディスタンス」、実写版『美女と野獣』より「時は永遠に」と文字通り“Power”を感じさせる楽曲が揃っていますね。

新堂:本当にそうですよね。『アラジン』は子どもの頃、当時発売されたVHSで何度も何度も見た思い入れの強い作品ですし、昨年「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2020」では「ホール・ニュー・ワールド」を担当させていただいた。緊張もしましたが、とてもうれしかったですね。今回担当する「プラウド・オブ・ユア・ボーイ」は、アラジンが母親に向けた愛情や思いをそっと届けるような楽曲。広がりがあり、重厚な楽曲なので、心して臨みたいですし、お客様にもぜひ“Power”を感じていただければと思っています。

「ステージを無事に完走したい」「心の栄養をお届けできれば」本番を前に決意新た

――新堂さんは昨年の「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2020」、今井さんは今年5月、6月に開催された「ディズニー・オン・クラシック 〜夢とまほうの贈りもの」にご出演しています。どちらの公演も、コロナ禍の影響があったかと思いますが、おふたりにとってはどんなステージになりましたか?

新堂:稽古期間も含めて、PCR検査をはじめ、常にあらゆる感染対策を講じて臨んでいますが、出演者もステージを支えるスタッフの皆さんも、それはそれは苦労が絶えません。ただ、こういう状況でも、劇場に足を運んでくださる皆さんのことを思うと、我々もどうにかステージを無事に完走したいと、常に決意を新たにしています。何より、舞台に立たせてもらえることが、かけがえのないことなんだと改めて実感していますね。

今井:新堂さんもそうだと思いますが、普段はクラシックの舞台に立っているので「ディズニー・オン・クラシック」のように、舞台上で手を振ったり、ペンライトを振ったりと、お客様とコミュニケーションが取れるのがとても新鮮で、とっても楽しいです。確かに人との距離が離れてしまっていますが、その分、お客様や共演者の皆さんとの“心の距離”はより近くなればいいなという思いですね。

――ありがとうございます。改めて「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2021」への意気込みをお願いします!

今井:4カ月間の公演で、ステージそのものもどんどん生まれ変わっていくので、そのとき、そのときの空気を楽しみながら、ひとつひとつの楽曲を丁寧に歌い上げていければと思っています。誰ひとり欠けることなく、最後まで突っ走って、完走しよう。そんな思いですので、こういう時期ですし、食事では得られない心の栄養をお届けできればと思っています。

新堂:本当にそうですね、ワンステージの瞬間瞬間を味わいながら、アップデートを重ねて、最後までやり遂げることができれば。約50公演を通して、さまざまなバリエーションが楽しめるのも「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2021」の魅力です。こういう状況なので「ぜひ絶対お越しください」とは言えないですが、やはり生の音、生のパフォーマンスを全身で感じてもらえるのは、ステージが持つ唯一無二の醍醐味なので、存分にお楽しみいただければ、うれしいですね。

ディズニー・オン・クラシック
まほうの夜の音楽会 2021
https://www.harmonyjapan.com/doc2021/

チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2171623

取材・文・写真:内田涼

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