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押井守監督が語る『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の舞台裏 「現場はアナログだらけ」

ぴあ

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『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版』IMAXの公開記念舞台挨拶が9月18日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、押井守監督と音響監督の若林和弘が登壇した。

1989年に発表された士郎正宗のコミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』(講談社KCデラックス刊)を原作に、1995年に押井監督がメガホンをとり、世界中のクリエイターに衝撃を与えた本作。このたび4Kリマスターによる圧倒的な情報量の映像を、IMAX社が特許を持つ映像処理技術で音響・明度・コントラストなど、細部にいたるまで高い精度で調整することで、他の劇場では味わえない画期的な映画体験を実現している。

編集機材をはじめ、当時最新のテクノロジーが駆使された本作だが、押井監督は「実際の現場はアナログだらけ。実は地味なんです」と舞台裏を告白。「監督というものは、猜疑心が強い」とも語り、「デジタルにやたら凝っちゃうスタッフもいたけど、僕は半信半疑で。面白かったは面白かったけど、例えば、編集をやっていてもアップルの爆弾(システムエラーを示すアイコン)に悩まされた。再起動に10分はかかるし、最初からやり直しだし」と振り返った。

また「デジタル合成は50~60カットくらい。レンダリング(画像の生成)が重くて重くて、光学迷彩もめちゃくちゃ時間がかかった」といい、「残りのカットはCGっぽいけど、ビデオエフェクト。デジタルで作ったと言われるけど、実態は違って“手段”として使うのではなく、デジタルっぽくどう見せるかを“目的”にした」と明かした。

「それと変なアフレコしたよね」と話題を切り出すと、若林氏は「(主人公の草薙)素子の声に響きが欲しいということになり、45リットルの水色のポリバケツを用意して、声優の田中敦子さんに頭を突っ込んでもらった。でも全然ダメで」と驚きのエピソードも飛び出した。IMAX版は日本を除く全世界200スクリーン以上で上映されており、IMAX上映作品としては、日本映画歴代第3位の拡大ロードショーが実現。押井監督は「こうやってスクリーンで見てもらえるのは、監督としては幸せなこと」と喜びの声をあげていた。

『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版』IMAX
公開中
10月1日(金)からは4Kリマスター版の通常上映も決定している。

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