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河瀬直美「朝が来る」と佐藤快磨「泣く子はいねぇが」がサンセバスチャン映画祭へ

ナタリー

20/7/3(金) 19:42

「朝が来る」 (c)2020『朝が来る』Film Partners

河瀬直美監督作「朝が来る」と佐藤快磨監督作「泣く子はいねぇが」が、第68回サンセバスチャン国際映画祭のコンペティション部門に出品される。スペイン現地時間7月3日に発表された。

「朝が来る」は辻村深月の同名小説をもとにした「特別養子縁組」が題材のドラマ。永作博美、井浦新、蒔田彩珠らが出演した。第73回カンヌ国際映画祭の「Official Selection 2020」や第45回トロント国際映画祭にも選出されている。河瀬にとってサンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門への出品は、2010年に国際批評家連盟賞を受賞した「玄牝」、2018年の「Vision」に続いて3回目。河瀬は10年前に息子と本映画祭に参加したことを回想しながら「10年ぶりのあの海辺の街へ、映画と共に訪れる日が来ることを、ピンチョスを食べて、シードルを飲んで、語らい、分かち合い、できる日が来ることを、願っています!」とコメントした。

「泣く子はいねぇが」は、是枝裕和率いる映像クリエイター集団・分福に所属する佐藤の商業映画デビュー作だ。佐藤は「若者の青春の終わりを描いたこの小さな物語を選んでいただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです」と歓喜し、主演の仲野太賀も「撮影時に、この映画が描く人間の可笑しみ、愛おしさについて皆んなでぐるぐる模索した時間が肯定してもらえたようで、本当に嬉しいです」と伝えた。なお佐藤が執筆した脚本を気に入り企画を担当した是枝は、本映画祭で生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞している。

第68回サンセバスチャン国際映画祭は9月18日から26日にかけて開催予定。また「朝が来る」は10月23日に東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で、「泣く子はいねぇが」は11月20日に東京・新宿ピカデリーほか全国で公開される。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記

河瀬直美 コメント

サンセバスチャンには、10年前、6歳の息子と一緒に行った時の記憶が鮮明です。
小さな手を引いて歩いた海辺の街には映画を愛する人々がたくさんいて、とても温かな気持ちになった記憶があります。

コロナ禍において歴史あるサンセバスチャン国際映画祭が、開催の意志を持って世界を光の方向に照らしてゆく祭典に、正式出品作として「朝が来る」を選んでくださり感無量です!

10年ぶりのあの海辺の街へ、映画と共に訪れる日が来ることを、ピンチョスを食べて、シードルを飲んで、語らい、分かち合い、できる日が来ることを、願っています!

佐藤快磨 コメント

映画「泣く子はいねぇが」を初めて観ていただく場所がサン・セバスティアン国際映画祭であるという報せを聞いて、嬉しさと興奮と緊張とが入り混じっています。映画祭関係者の皆さまが、若者の青春の終わりを描いたこの小さな物語を選んでいただいたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。
このようなご褒美をいただけたのも、スタッフ・キャストの皆さん、この映画に携わってくださった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。男鹿半島に通った5年間はとても大切で、そこで出会った人たちの想いがこの映画には詰まっています。
後悔から逃げきれない主人公のしみったれた行動ひとつひとつを最後まで見届けていただけたら嬉しいです。先の見えない状況下ではありますが、世界中の人々にも彼の叫びはきっと届くと信じています。

仲野太賀 コメント

何が起きるのか、本当に分かりません。
「ナマハゲの映画を撮りたいんだ」と、
監督から企画を聞かせてもらった数年前には想像もしてませんでした。
撮影時に、この映画が描く人間の可笑しみ、愛おしさについて皆んなでぐるぐる模索した時間が肯定してもらえたようで、本当に嬉しいです。まさかコンペに選出されるとは…!!
英題はやっぱり、THE NAMAHAGEでしょうか。うんうん、それも最高です。
とにかく、サンセバスチャン国際映画祭で、監督の素晴らしい才能が知れ渡ることを願いながら、佐藤組の皆んなでこの吉報を分かちあいたいです。

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