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KREVA、向井太一、りぶ、TEE……刺激的なチャレンジを続ける男性アーティストの新作

リアルサウンド

19/9/17(火) 8:00

 15周年を迎えたKREVAの“ミックステープ”をテーマにしたオリジナルアルバム、強いメッセージと快楽的なグルーヴを共存させた向井太一の3rdアルバム。刺激的なチャレンジを続けることで、自らのキャリアを更新し続ける男性アーティストの新作を紹介!

(関連:KREVA、JQ(Nulbarich)と果たした理想的なコラボ 「One」に感じる密度の濃さと気迫

 ソロデビュー15周年を迎え、1月から9月まで連続リリース中のKREVA。その第10弾となる本作は、通算8作目となるオリジナルアルバムだ。タイトルの『AFTERMIXTAPE』は“ミックステープ”(本来は“DJがキュレーションした楽曲を集めたアイテム”の意味)と“アフターミックス”(数種類のコーヒー豆を焙煎して混ぜる製法)を組み合わせた造語。この言葉通りに本作は、意外性に富んだアーティストとのコラボ、ビートと言葉の新たなケミストリーがたっぷり楽しめる作品に仕上がっている。KREVA自身の最新モードを反映させた新曲「敵がいない国」「アイソレーター」、NulbarichのJQをフィーチャーしたメロウかつエッジーなミディアムチューン「One feat. JQ from Nulbarich」、宇多丸、小林賢太郎とともに制作されたエキゾチック&ジャジーなヒップホップトラック「それとこれとは話がべつ! feat. 宇多丸, 小林賢太郎」など12曲を収録。トータルタイム約32分というタイトさを含めて、“いまオリジナルアルバムを出す意味”が徹底的に考え抜かれた作品である。

 TVアニメ『風が強く吹いている』エンディングテーマとして書き下ろされた「道」、配信リリース曲「I Like It」がスマッシュヒット。さらに中国3都市と韓国をサーキットしたアジアツアー、ir、tofubeats、雨のパレードをゲストに招いたツアーを成功させるなど確実に活動の規模を拡大している向井太一から、3rdフルアルバム『SAVAGE』が到着。LA在住のプロデューサーKero One、神戸発のエレクトロユニットOpus Innなど国内外のクリエイターが参加し、エレクトロ~R&B~ヒップホップを軸にした独創的なハイブリッド感覚はさらに進化している。特筆すべきは日本語の響きをグルーヴさせるセンス。家族に対するアンビバレンツな思いを刻み込んだ「Voice Mail」“誰に何を言われても、自分を貫く”という強い意志を反映させた「最後は勝つ」など、直接的な感情を現代的なポップスに昇華するテクニックもまた、アーティスト・向井太一の武器だろう。

 2010年から“歌い手”として始動。透明感と鋭さ、豊かな表現力を備えた“イケボ”ぶりによって強烈な支持を得ているりぶが、じつに4年半ぶりとなるフルアルバム『Ribing fossil』をリリース。TVアニメ『胡蝶綺 ~若き信長~』OP主題歌「疾走」(作詞・作曲・編曲/みきとP)を含む本作には、Eve、Q-MHz、清竜人、堀江晶太、Kai Takahashi(LUCKY TAPES)、須田景凪など気鋭のクリエイターが数多く参加。ギターロック、R&B、エレクトロ、シティポップなどを網羅した幅広い楽曲とともに、さらに深みを増した彼のボーカルをたっぷり堪能できる作品に仕上がっている。アルバムの最後を飾る「fossil」は、りぶ自身が作詞と作曲を担当。解放感のあるギターサウンド、華やかさと切なさを共存させたメロディ、そして、未来に対するビジョンを描いたリリックからは、ここからはじまる彼の新たなキャリアとも重なっている。2020年1月に東京、大阪で行われる約5年ぶりのワンマンライブにも期待したい。

 ヒット曲「ベイビー・アイラブユー」(2010年)で知られるTEEによる4年ぶりとなるオリジナルアルバム『Golden 8』は、“8組のアーティストがTEEをプロデュースする”というコンセプトで制作。オーガニックなレゲエビートと海をテーマにした優しい歌詞を軸にした「UMI」(produced by C&K)、エレピ、ハモンドオルガンの音色を活かしたソウルフルなミディアムチューン「片方の未来」(produced by 清水翔太)、ウクレレの素朴な響き、ヒップホップとエレクトロを融合させたトラックが印象的な「Twilight」 (produced by SALU)、ダンスホールレゲエ、沖縄の伝統音楽が有機的に結びついた「JUMP UP!」(produced by 前川真悟 from かりゆし58)といった色彩豊かな楽曲を通し、シンガーとしてのTEEの多彩な魅力を味わえるアルバムだ。(森朋之)

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