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寺田農と谷村美月が共演、武田信玄の父の晩年描く時代劇「信虎」公開

ナタリー

「信虎」

寺田農と谷村美月が共演する「信虎」が、10月22日に山梨・TOHOシネマズ 甲府で先行公開、11月12日に東京・TOHOシネマズ 日本橋、大阪・TOHOシネマズ梅田ほか全国で公開される。

本作は武田信玄の父であり、甲府開府を行った信虎の晩年を描く時代劇。信玄によって追放された信虎が、30年の時を経て、武田家存続のため最後の知略をめぐらせるさまを映し出される。信虎役で寺田、信虎の娘・お直役で谷村が出演。キャストには榎木孝明、永島敏行、渡辺裕之、矢野聖人、荒井敦史、石垣佑磨も名を連ねた。

4月11日に死去した隆大介の遺作となった本作。撮影後のコメントで隆は「僕は若い頃、戦国時代物がとても多かったんですが、今回は大好きな戦国時代に久々に出演させていただいて、鎧も兜も身に着けて、あの時代にタイムスリップしたような気持ちを思い出しました。仕上がりをとても楽しみにしております。ありがとうございました」と述べている。

本作の監督を務めたのは、平成「ガメラ」シリーズや「DEATH NOTE デスノート」で知られる金子修介。音楽は黒澤明の監督作「影武者」を担当した池辺晋一郎が手がけた。金子、池辺のコメントは下記の通り。

なお本年は、信玄の生誕500年にあたる。

金子修介 コメント

武田信虎の事は今まで良く知らなかったが、信玄が死んだ時に京都で将軍に仕え、甲斐に戻らんと孫の勝頼と対決したという話に驚いたので、かつて握った権力に思いを馳せると、孫の可愛さよりも家の存続こそが最大の願いで、家来の命に跨って行軍する姿を寺田農さんに、権力者のために次々に死んでゆく姿を俳優諸氏に肉体化してもらい、常に死場所がある戦国の世の空気を演出した。
本人は仏に祈り煩悩を捨てているつもりだが、最大の煩悩が死んでも消えない妄執となっているのを寺田さんは見事に演じてくれた。
家から離れて生きられた女や、武士をやめた者たちに平穏があるのが救いである。対比して家と共に死んでいった女や武士たちを鎮魂したい。

池辺晋一郎 コメント

この映画の音楽を担当するというのは、製作者が考えることで僕が考えることではないのですけれど、これは何か必然的な結果だったような気がします。黒澤組の「影武者」の音楽をやった人間としては、あれは信玄の影武者の物語なわけで、その信玄の父親の映画をやるというところに結局帰着したのかなという感じですね、結局ここに来たんだなという感じがしますね。
この映画は、いろんなところに斬る音とか武器が摺りあう音とか、そういう効果音と、手前味噌ですけれど音楽の力で、合戦の場面の印象が非常に強くなった気がします。すごく迫力が増したので、僕はとてもいい感じになったと思っていますね。
それと、これは宮下共同監督のご専門なわけですけど、出てくる美術品や茶道具やそういう絵柄として映るものが素晴らしく、この映画の見せ所になってるんじゃないかと思います。それに惹かれますね。絵心や茶心や道具心がある人はすごく魅力を感じると思うし、そうではなくても、非常に吸引力があります。それが見事に反映された、いい結果を作った映画になったという気がします。

(c)ミヤオビピクチャーズ

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