Red
20/2/20(木)
『Red』 (C)2020『Red』製作委員会
島本理生の同名小説の映画化。塔子は夫と子供がいながら昔の恋人・鞍田と再会し、不倫に走る。あらすじを書くとメロドラマでしかないが、塔子を「いい妻、いい母」の枠に閉じ込めようとする夫を間宮祥太郎、塔子を鞍田と結びつける同僚を柄本祐、鞍田を妻夫木聡が演じることにより、密度の濃いドラマとなっている。大雪を生かしたロケーションや撮影も秀逸。
鞍田が病を抱える身であることも、愛とは、生とは何か、と問われる。小説とは違うというラストシーンは怖ろしいものでもあるが、自らの人を愛する姿勢、日々生きる姿勢を問い直さざるを得ない深さを持っている。自らを縛る「家庭」を飛び出す塔子の変化に目が離せない「女性映画」。
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