東京公演は9年ぶり、劇団四季『キャッツ』発進
18/8/12(日) 0:00
撮影:下坂敦俊
劇団四季のミュージカル『キャッツ』東京公演が、8月11日(土)、大井町に建てられた専用劇場、キャッツシアターで開幕した。
東京公演は、4年6か月のロングラン記録を作った五反田・大崎公演以来9年ぶり5回目。首都圏でも、横浜公演以来6年ぶりとなる。ロングラン中には、11月11日(日)に日本上演35周年の節目を迎え、来年3月12日(火)には、日本公演通算1万回を達成する予定だ。
キャッツシアターに入って、まずやることと言えば“ゴミ探し”だろう。都会のゴミ捨て場を舞台に、24匹の個性的な猫たちが歌い踊る『キャッツ』の劇場は、客席の壁面が、猫から見たサイズに拡大されたゴミのオブジェで埋め尽くされる。そこで毎回話題になるのが、その公演地にゆかりのある“ご当地ゴミ”だ。
この東京公演では、東京土産の定番〈東京ばな奈〉、東京タワーの公式キャラクター〈ノッポン兄弟〉、劇場のある品川区の観光大使〈シナモロール〉のぬいぐるみ、読売巨人軍のキャップなどが作られていて、この日も、開演前や休憩時間には、約3000点のゴミの中から、これら“ご当地ゴミ”を探す観客の姿が多く見られた。
また、今公演から、『マンゴジェリーとランペルティーザ~泥棒猫~』のナンバーが、歌詞はそのままで、明るい曲調に変わっている。一瞬、「おや?」という顔をした人も多かったが、初日は熱心な四季ファンが多かったためか、既にその情報を知っていたり、先行して使われていた『ソング&ダンス The Spirt』や『ソング&ダンス65』で聴いていた人もたくさんいたようで、皆、ノリのいい曲調にすぐ馴染んで楽しんでいた。
さらに、初演や再演を観たファンには懐かしい『ランパスキャット~けんか猫~』のナンバーが、装いも新たに再登場。31年ぶりの復活ということで、大多数の観客にとっては初めて耳にするメロディだろう。また以前聴いた人も、ビジュアルや振付が新しくなって、新鮮に感じられるはずだ。
今回の東京『キャッツ』は、これまでとはちょっと違う。新しいキャッツワールドを体験したい人は、早めにチェックしよう。
文:原田順子
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