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鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開

19/11/15(金)

企画展の「窓展」を見に行ったのに、近代日本画の巨匠・鏑木清方(1878-1972)の《築地明石町》、44年ぶりの特別公開に心ひかれた。本作は、清方の代表作であるにもかかわらず所在不明となっていたのだが、今年晴れて東近美の収蔵となった作品だ。明治期、外国人居留地だった築地明石町で、ふと振り返る粋な美女。彼女の凛とした美しさもさることながら、浅葱色の単衣に、カラスの濡れ羽色の長羽織、紅色の鼻緒やチラリと見える羽織裏と、その艶やかな配色の妙や、布地の質感まで手に取るような表現には驚くばかり。清方が残そうとした江戸の美意識とはこういうものか! と、改めて思い知らされる。本作は合わせて三部作となる《新富町》《浜町河岸》とともに展示中。こちらの2作品も清方の思い入れの強さが伝わってくる作品だ。

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