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田代まさしの息子が示した、音楽の素晴らしさを教わった父親との向き合い方 支えていく姿勢に変化も

リアルサウンド

20/2/13(木) 6:00

 2月10日、NHKで『事件の涙 待ち続ける先に~田代まさしの息子として~』が放送された。番組では、覚醒剤取締法違反を繰り返し、去年再び逮捕された元タレントの田代まさしの息子である田代タツヤ(竜也)に密着し、田代まさしが初めて逮捕されてから18年が経つ今年、息子の葛藤の日々や動揺する胸の内を明かした様子が明らかとなった。番組は、逮捕の当日に飲食店で働く竜也の映像から始まる。至って平然とした様子で接客をする竜也だが、逮捕については「(父親に)何が起きてどう思っているのか、時が止まったままで全然わからない」と思いを打ち明けた。

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 つらいことは、世間に“ダメな親”というイメージがあることだという。優しい時の父親を知っているからこその苦しみに竜也は耐え続けてきた。父を誇りに思っていた竜也。番組内では学校行事での親子の写真が何度も映し出された。他にも家族との写真はどれも幸せそうな印象だ。NHKは今回の事件の一カ月前から薬物依存の父をどう支えているかについて取材をしていたこともあり、まさに今回の4度目の逮捕は予想外の出来事だったようだ。 

 田代まさしは竜也が高校生の時に初めて逮捕された。竜也も当時はマスコミに囲まれ、学校でも指をさされるなど厳しい環境におかれた。家庭内では母と妹が苦しんでいて、2回目の逮捕後に離婚したが、竜也は出所後も父と関わり続けた。竜也曰く、父は音楽の話をすると以前の顔に戻るという。その後も母や妹との間を必死に間を取り繕っていたのは、家族はまたやり直せると思っていたからだそうだ。しかし、竜也自身も田代まさしの繰り返す薬物使用を受け、シャットアウトしていた時もあったと語る。それでも関係を取り戻したのは、3度目の逮捕後に父から会いたいと連絡があったからだった。その時に竜也さんは父から自身の弱さを打ち明けられ、支えることを決めたという。

 番組では田代まさしが一年前に結婚した竜也のために制作し贈った結婚式のウェルカムボードも紹介。息子のライブに足を運ぶ姿も放送されていた。高校卒業後からバンドを組んでいる竜也は、幼い頃に父と音楽に触れた経験から音楽の素晴らしさを教えられたという。今度は父のために音楽に触れる機会を、と父をライブに招いていたのだ。竜也が演奏する姿をじっと見つめる田代まさしの姿もカメラには収められていた。またライブの終演後には、田代まさしから、40周年を控えたラッツ&スターの記念公演があるかもしれないと聞かされると、しまいこんでいた思いが溢れる竜也の姿もあった。その姿は父を鼓舞する気持ちと同時に、父を今でも誇りに思っているようにも見えた。この頃、竜也は田代まさしが家族に会う機会を設けており、いつか一緒にライブを見に来て欲しいと思っていた。

 番組の終盤では、去年の逮捕以降の竜也の姿を捉えた。今年1月、田代まさしが保釈後に茨城の支援施設に滞在しているとわかったが、竜也さんへの連絡がなかった。父の支援者に“僕の方に連絡するように伝えてくれないだろうか”とメールを送る姿は、どこか思い詰めた様子だ。また、竜也は田代まさしが通っていたという都内の回復施設を訪れた。薬物依存に悩む父を支えることに関して、“支えていくってなんだろう”と思い悩んだ様子だった。そこで「支え手になり過ぎないで」とアドバイスを受けた竜也。依存症の人には家族が自立することで安心感を与えることが大事だ、と考えた竜也の姿には新たな前進があったように思えた。家族として父のそばにいる決意を胸に、竜也は父に手紙を出した。「パパへ」という文から始まる手紙には、「本当のことはもう聞かない」と記す竜也なりの今の考え方も十分に反映されていた。「また一から頑張ろう」と父に宛てたメッセージは、自分も頑張らねばという気持ちになった自身にも訴えているようだった。(momotoxic)

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