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憲法を主人公にした舞台、燐光群『憲法くん』が開幕

ぴあ

19/11/28(木) 0:00

燐光群『憲法くん』 撮影:姫田蘭

主宰・坂手洋二の作・演出作品を中心に、鋭い視点で社会を見つめた実験性の高い作品を上演している燐光群。彼らの新作『憲法くん』が、11月29日(金)より東京の座・高円寺1にて開幕する。

原作は、政治風刺ネタで全国を飛び回るコメディアン・松元ヒロの一人芝居。「こんにちは、憲法くんです」。そんなセリフから始まるこの芝居は、日本国憲法を擬人化したもので、20年以上にわたって松元が演じ続けているオリジナル作品だ。憲法の大切さをユーモアも交えた語りで綴る内容は、かつて井上ひさしや永六輔、立川談志も絶賛し、昨年は井上淳一監督により映画化(『誰がために憲法はある』に収録)もされ話題に。今回は、松元と数年前から交流する坂手が演劇化権を認められ、燐光群での舞台劇化プロジェクトが開始。リメイクしての上演となる。

主人公は、憲法が施行された日に生まれた“憲法(かずのり)”くん。ある時、長い間行方知れずだった彼が帰ってきて、日本国憲法とはちょっと違う「憲法くんの憲法」があると言い始める。「ぼくにも基本的人権がある」と。奇しくも時の政府は、憲法改定に向けて動き出そうとしていた……。

坂手は、憲法くんの物語を縦軸に、日本国憲法がその存在を問われた事件にまつわるエピソードと、フィクション性のある場面をオムニバス的に挿入するという。憲法をめぐり、さまざまな人物たちが舞台上で絡み合う物語。改憲が取りざたされる今、日本人にとって憲法とは何か。「わたしをどうするかは、みなさんが決めることです」。そんなメッセージを受け止め、考えるきっかけにしたい。

11月29日(金)から12月8日(日)まで座・高円寺1、12月13日(金)から15日(日)まで兵庫・AI・HALL、12月17日(火)に岡山市立市民文化ホール、12月19日(木)・20日(金)に愛知県芸術劇場 大ホールにて上演。

文:伊藤由紀子

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