神田沙也加の笑顔弾ける、ピンクで彩られた「キューティ・ブロンド」開幕
19/2/11(月) 10:11
ミュージカル「キューティ・ブロンド」ゲネプロより。
神田沙也加が主演を務めるミュージカル「キューティ・ブロンド」が、本日2月11日に東京・シアタークリエで開幕。ステージナタリーでは、昨日2月10日に実施された公開ゲネプロの様子をレポートする。
上田一豪が演出を手がける本作は、2017年に日本初演が行われたミュージカル「キューティ・ブロンド」の再演。おしゃれ好きな金髪の大学生・エルはある日、婚約間近だった恋人のワーナーに突然振られてしまう。「上院議員を目指す自分の妻としてブロンド娘はふさわしくない」というワーナーの一方的な決めつけに納得できず、一念発起したエルは猛勉強の末にハーバード大学のロースクールに見事合格するが……。
物語はポップスやヒップホップ、ケルトなど多種多様な雰囲気の音楽に乗ってテンポよく展開。神田を中心とした登場人物たちは息の合った掛け合いで観客を物語へと引き込み、アンサンブルたちはビビッドな色彩の衣装を身に着け、藤林美沙、梅棒の振付によるパワフルなパフォーマンスで魅せた。
作中では、当初はワーナーとの復縁を目指してロースクールへ進んだエルが、次第に法律を学ぶ喜びに目覚め、一人前の弁護士として将来を切り開こうと奮闘する姿が描かれる。第2幕では、大学のキャラハン教授の弁護士事務所でインターンとして働き始めたエルが、鮮やかなピンク色のスーツ姿で法廷に立つ場面も。エルたちの恋模様や法廷劇の結末は、ぜひ劇場で確かめよう。
初演時に同役の演技で第43回菊田一夫演劇賞を受賞した神田は、次々に衣装を着替えながらエネルギッシュなエルを好演。華やかな外見から周囲に偏見を抱かれても、自分の好きなピンク色を身にまとって恋や仕事に奔走するエルを弾ける笑顔で表現し、会場を魅了する。今回初参加の平方は、真面目で心優しいロースクールの先輩・エメットをまっすぐに演じ、植原は茶目っ気たっぷりの所作や表情でキザなワーナーを体現して客席の笑いを誘った。また木村花代演じるスポーツインストラクター・ブルックによる、ジャンプロープを使った力強いパフォーマンスや、エルの愛犬・チワワのブルーザーの愛らしい姿にも注目しよう。
キャストにはこのほか樹里咲穂、新田恵海、長谷川初範らが名を連ねている。ミュージカル「キューティ・ブロンド」の上演時間は、休憩20分を含む約2時間50分。東京公演は2月28日まで行われ、その後3月3日から31日にかけて、山形、静岡、愛知、大阪、広島、福岡、長野、富山を巡演する。
ミュージカル「キューティ・ブロンド」
2019年2月11日(月・祝)~28日(木)
東京都 シアタークリエ
2019年3月3日(日)
山形県 やまぎんホール(山形県県民会館)
2019年3月6日(水)
静岡県 静岡市清水文化会館(マリナート)
2019年3月9日(土)・10日(日)
愛知県 刈谷市総合文化センター
2019年3月14日(木)~18日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2019年3月20日(水)・21日(木・祝)
広島県 はつかいち文化ホール さくらぴあ 大ホール
2019年3月23日(土)・24日(日)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
2019年3月27日(水)・28日(木)
長野県 ホクト文化ホール 中ホール
2019年3月31日(日)
富山県 オーバード・ホール
音楽・詞:ローレンス・オキーフ&ネル・ベンジャミン
脚本:ヘザー・ハック
演出:上田一豪
出演:神田沙也加 / 平方元基、植原卓也、樹里咲穂、新田恵海、木村花代、長谷川初範 / まりゑ、美麗、MARIA-E / 武者真由 / 青山郁代、折井理子、濱平奈津美、山口ルツコ / 上野聖太、高瀬雄史、棚橋麗音、古川隼大
※濱平奈津美の「濱」は異体字が正式表記。
新着エッセイ
新着クリエイター人生
水先案内