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三谷幸喜×野村萬斎×アガサ・クリスティー再び、SPドラマ「死との約束」2021年放送

ナタリー

20/12/15(火) 6:00

フジテレビ系 スペシャルドラマ「死との約束」より。(c)フジテレビ

脚本を三谷幸喜、主演を野村萬斎が務めるスペシャルドラマ「死との約束」が、フジテレビ系で来年放送される。

これは、アガサ・クリスティー作品をもとに、三谷が脚本を手がけるドラマシリーズの第3弾。「死との約束」を原作にした本作では、物語の舞台が昭和30年代の熊野古道に置き換えられ、過去シリーズに続き、萬斎演じる名探偵・勝呂武尊の活躍が描かれる。なお勝呂が旅行先で出会う婦人代議士・上杉穂波役に鈴木京香、医師・沙羅絹子役に比嘉愛未、穂波に随行する編集者・飛鳥ハナ役に長野里美、警察署長・川張大作役に阿南健治、税理士・十文字幸太役に我が家の坪倉由幸がキャスティングされた。撮影はすでにクランクインしている。

三谷は、原作について「ポワロ物で、僕が一番好きな作品」と語りつつ、「今回も原作のテイストを損なわないように脚色しました。キャスティングも完璧です。極上のミステリーを堪能あれ!」とコメント。萬斎は、見どころを「今回は、トリックが前作とはまったく違っていて、ある意味、ご覧の皆さんが、“裏切られる展開”かもしれません」と話し、さらに「熊野古道という本有数のパワースポットが舞台になっているところも今回の見どころの1つです。コロナ禍で、家にいる時間も多い昨今ですが、このドラマで、皆さんご一緒に熊野を旅しながら楽しんでいただければ、と願っています」と言葉に力を込めた。放送日の詳細は続報を待とう。

三谷と萬斎の全文コメント、鈴木、比嘉、長野、阿南、坪倉、そして本ドラマのプロデューサー・渡辺恒也のコメントは以下の通り。

三谷幸喜コメント

「死との約束」は、アガサ・クリスティーの隠れた傑作です。ポワロ物で、僕が一番好きな作品です。事件が起こるまでのワクワク感。真相が明らかになっていくドキドキ感。そしてラストのあまりに意外な犯人。今回も原作のテイストを損なわないように脚色しました。キャスティングも完璧です。極上のミステリーを堪能あれ!

野村萬斎コメント

今回は、トリックが前作とはまったく違っていて、ある意味、ご覧の皆さんが、“裏切られる展開”かもしれません。そして、勝呂がシリーズを追うごとに、人間味を増してきている気がしています。三谷さんは、すでに「黒井戸殺し」を撮影している頃から今作の構想がおありだったようで、“次回は勝呂が淡い恋をする……”とおっしゃっていたんです。その通り、今回は女性に囲まれている!という、とても華やいだ心地がしております(笑)。毎回、謎解きでは長いシーン、長いセリフがありますが、監督からも、“3年に一度の苦行をしてください”と言われています(笑)。もちろん、そこが見せ場ですが、僕にとっては一番大変なところでもあります。でもその分、視聴者の皆様には存分に楽しんでいただけると思っています。熊野古道という日本有数のパワースポットが舞台になっているところも今回の見どころの1つです。コロナ禍で、家にいる時間も多い昨今ですが、このドラマで、皆さんご一緒に熊野を旅しながら楽しんでいただければ、と願っています

鈴木京香コメント

「オリエント急行殺人事件」も「黒井戸殺し」も見ていましたから、今回のお話はすごくうれしかったです。しかも、名探偵・勝呂のかつての知り合いだった女性という役。台本が待ち遠しかったです。映画「死海殺人事件」も見たのですが、エキゾチックな舞台を日本に置き換えても違和感なく、より一層面白い。三谷さんの脚本の素晴らしいところだなと思いました。そして、政治家は一度やってみたかった役でもあります。昭和30年代の女性政治家は、きっと当時では珍しく、目立つ存在だったと思うので、その役を演じられるのはとても光栄なことです。萬斎さんは、さすが動きがきれいで、セリフ回しにも品格がある、とてもチャーミングな方。三谷さんが、“ポワロに並ぶ日本の名探偵を作りたい”と、勝呂を萬斎さんに、とおっしゃるのがわかるような気がします

比嘉愛未コメント

三谷さんの作品で、萬斎さんと共演できるのはなかなかないチャンスだと思い、お話をいただいた時は純粋にうれしく思いました。何と言ってもこれまでとはまた違う作品との出会いだと思い、“これは絶対やりたい!”とすぐにお返事させていただきました。シリアスに、固くなりがちなサスペンスものも、三谷さんが書かれるとどこかユーモアがあって、本当に言葉の魔術師だと思いました。沙羅という役は、その時代において自立した女性の医者という事もあり、衣装もトラディショナルなファッションで一歩先をいっている人。人懐っこい面もありますが、何より正義感を大事に演じています

長野里美コメント

シリーズ第1回目の「オリエント急行殺人事件」の時にちょうど三谷さんと舞台をやっていて、“オファーしようと思ったけれど、この舞台があるからできないですね”と断念されたので、“今回はようやくできる!”と、うれしさ満開でした。“長野さんはアガサ・クリスティーの世界にすごく合う。とぼけた品の良さというか。だから夢がかなってうれしい”とのお言葉をいただいたので、それを信じて楽しく演じさせていただいています

阿南健治コメント

過去に2回やっているこのシリーズに出られることになり、“ありがとう!”って感謝しかなかったですね。台本は、細かい笑いなどがいろいろなところにちりばめられていて、まさに三谷さんの世界だな、という感じで、楽しく読みました。その三谷さんからは、“加藤武さん風にお願いしますね”(金田一耕助シリーズの警察幹部)とメールをいただいて。刑事役は何回もやっているんですけれど、警察署長で現場にでているので“今までの刑事とは違うぞ”と思いつつ、“加藤さん風”を意識して……なかなか難しいなと思いながら楽しんで演じています

坪倉由幸コメント

映画「記憶にございません」でジャルジャルの後藤淳平君が出ていたり、芸人さんがたまに(三谷作品に)出られているとは思っていましたが、まさか僕にオファーがくるとは思っていなかったので驚きました。しかも“こんな豪華なキャストの中に僕でいいのかな?”というのが正直な感想です。今回の役は、今まで演じたことのない役柄ですので、芸人・坪倉としてあまり経験のない、ミステリアスで、男の色気みたいなものをちょっと出したいと思っています。是非ご期待ください!

渡辺恒也コメント

名探偵・勝呂武尊が3年ぶりに帰ってきます! シリーズ第3弾となる「死との約束」では、原作ではエルサレム~死海だった舞台を、昭和30年頃の熊野古道に置きかえ、クリスティー作品のテイストに、和製探偵小説の世界観がミックスしたような上質のミステリーをお届けします。勝呂が旅先で出会った、いかにも訳ありな本堂家の人々。この一家を支配していた独裁的な母親が何者かによって殺害され、ホテルで居合わせた他の客たちも巻き込みながら、勝呂の推理が始まります。野村萬斎さん演じる、少しクセのある主人公・勝呂をはじめ、三谷脚本らしい個性的なキャラクターたちの競演が見どころですが、鈴木京香さん演じる今作のヒロイン的存在・上杉穂波とのロマンスもあるかも?と、前2作とは違った勝呂の一面が見られるかも知れません。事件の真相とともに、「死との約束」というタイトルの意味も明らかになっていきます。世界最高のミステリー作家と、日本屈指の脚本家のコラボによる極上の推理劇を是非、ご堪能ください! 本堂家の人々のキャストについては後日発表しますが、三谷作品でおなじみのあの方から、“この人がこの役を?!”という意外な方もいて、本当に彩り豊かなキャスティングが成功しました! 続報をお待ちください!

フジテレビ系 スペシャルドラマ「死との約束」

2021年

原作:アガサ・クリスティー「死との約束」
脚本:三谷幸喜
演出:城宝秀則
出演:野村萬斎、鈴木京香、比嘉愛未、長野里美、阿南健治、坪倉由幸(我が家) ほか

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