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アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい

20/6/8(月)

(C)Les Films du Sillage - ARTE France - Ina 2017

3時間以上なのに「長さ」を感じさせない映画があるように、これは55分ながら「短さ」を感じさせない。凝縮度が高い。 アンナ・カリーナは昨年(2019年)亡くなったが、この映画が製作されたのは2017年で、元気そうな彼女が自身の口でその生涯を語り、出演した映画をはじめさまざまな映像資料が引用されていく形式。引用はほんの数分ずつなのに、見ごたえがある。 アンナ・カリーナはヌーヴェル・ヴァーグの只中にいて、その目撃者でもあるので、ゴダール以降のフランス戦後映画史の一断面にもなっている。男性映画作家がひとりの女優を得たことで生まれた映画は無数にあるが、ゴダールとアンナ・カリーナによって作られた映画の名作度はかなり高いほうだ。 ゴダールとの結婚は4年で終わり、以後、4回結婚しているというが、その私生活は詳しくは描かれない。あくまで、女優としてのアンナの生涯にスポットが当てられている。フランスでは、「結婚5回」なんて、「恋多き女」でも「波乱の私生活」でもないのかもしれない。 それにしても、メイクしだいでまったく別人に見えるのだから、俳優というのは、すごいものだ。 引用された映画の権利の理由で、日本国内での上映は今年限りというから、お見逃しなく。

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