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森高千里、ファン投票ベスト10を歌唱 映像とパフォーマンスの融合で魅せた初配信ライブ

リアルサウンド

20/7/30(木) 12:00

 昨年21年ぶりの全国ツアーとなる『「この街」TOUR2019』を、全国36カ所37公演で開催した森高千里が7月26日、配信ライブ『配信デビュー! 初! ファンが選ぶ森高ソング ベスト10 !! 森高千里歌唱にてドキドキの発表!』を、東京・COTTON CLUBから配信した。

 6月から予定されていた『「この街」TOUR 2020-21』の延期・中止を受けて企画されたもので、事前にファンから一人10曲のリクエストを募集して作られたランキングを、10位から順に発表していく形で進行。「ベタな企画ですが、ファンのみなさんにとっても私にとっても初の試み」と前置きをしながら、「自分の予想とはだいぶ違うランキングになっていた」と話し、森高自身もランキングを楽しみながら全10曲を披露した。

(関連:森高千里がたどり直す“変化の時期”ーー歌手デビュー30周年、3ツアー再現ライブの意義とは

■森高千里を代表する人気曲が次々とランクイン

 ライブの幕開けとなった10位には、1987年にリリースされたデビュー曲「NEW SEASON」がランクインした。洋楽のダンスビートを取り入れたサウンドと爽やかなコーラスに合わせて、身体を揺らしながら、当時とほとんど変わらない歌声を聴かせた彼女。ラスサビでは指を突き上げるポーズを決めて、視聴者の気持ちを一気に当時へとタイムトリップさせた。

 9位は1995年にリリースされた「二人は恋人」で、ポップなサウンドと耳馴染みの良いメロディ、そして憂いのあるサビメロが印象的な恋の歌。森高は同曲を“歌詞がかわいい”と評し、「若いって良いなと思いながら歌いました」と言って、はにかんでみせた。

 8位には「私の夏」がランクイン。1993年にリリースされた楽曲で、「ANA全日空沖縄キャンペーンソング」としても当時話題を集めた。「この曲を聴くと、旅に行きたいなと思う」と言い、モータウン調のビートに合わせて軽やかにステップを踏みながら、爽やかに歌声を聴かせた。

 歌い終えると、「(黒の)衣装と(曲調が)しっくりきていませんでしたね」と笑った森高。この日は黒の透け感のあるタイトな衣装で、もちろんミニスカート。実はツアーで着る予定だった衣装とのことで、彼女自身もツアーで着ることを楽しみにしていたであろうことが伝わってきた。

 そんな森高のヒット曲の中でも三本指に入る「気分爽快」は、7位にランクインした。自身も意外だったようで、「こればかりは実際に投票してもらわないと分からなかった」と話した。ステージを降りて客席の間で歌い、〈飲もう~〉と歌うサビで挙げた手を左右に揺らすと、客席にはグラスを手に持って一緒に歌う観客の姿を想像することができた。

 6位は「コンサートの夜」。1992年にリリースされたミディアムロックのナンバーで、コンサートの帰り道の友達との思い出を歌った歌詞が、多くの共感を集める曲。森高自身も歌いながらグッと胸にクることがあるそうで、「去年のコンサートのことを思い出しました」と話す。〈忘れない〉という歌詞があり、このライブを見た観客もこの特別な夜のことを一生忘れないだろう。

■お客さんの顔を思い出しながら歌うことができた

 5位には「17才」。1989年にリリースした南沙織の同名曲のカバーで、この日は当時の衣装を彷彿とさせる、フレアのミニスカート姿で歌唱した。ユーロビートのサウンドに乗せて振り付けも披露し、往年のファンを沸かせた。

 4位は1990年の「雨」、3位は1993年の「渡良瀬橋」と、しっとりとした楽曲が並んでランクイン。まるで雨に打たれるように、上を向いて手を広げて歌った「雨」。「渡良瀬橋」では、間奏でアルトリコーダーのソロを聴かせ、どこか懐かしくて牧歌的な情景が目の前に浮かんだ。

 2位の「私がオバさんになっても」は、本人も予想外だった様子。1992年にリリースされた森高千里を代表する1曲で、軽快なステップを踏みながら歌唱した。客席を指差したりクラップしたりと、生のライブさながらのパフォーマンスで視聴者を盛り上げた。

 そして、栄えある1位に輝いたのは、1990年にリリースされた「この街」だ。2位を引き離してダントツの1位だったとのことで、昨年の『この街』と題したツアーで歌ったことで印象が残り、ランキングに影響を与えたのではないかと森高は分析。動きに合わせてキラキラとしたCGが重なり、歌詞に出てくる蛍が飛んでいるような、配信を活かした演出でも魅せた。間奏では熊本弁のセリフも披露され、全国の視聴者を笑顔にしたことだろう。

 ライブを終え、「最初は(自分が)盛り上がれるかな? と不安で、緊張もありました」と話した森高。しかし「途中から“去年のツアーではこんなお客さんがいたな”と、お客さんの顔を思い出しながら歌うことができて、こういうライブも良いかもと思いました」と、配信ライブならではの魅力を感じた様子。このランキング結果は次のツアーの参考にするとのことで、「また面白い企画があればスタッフと練りたいと思いますので、みなさん楽しみにして待っててください! 私も楽しんで歌わせていただきました。ありがとうございました」と、手を振りながらステージを後にした。

 ライブ終了後、1996年の「むかしの人は…」をBGMに、エンドロールではリクエストに投票したファンの名前をずらりと発表。ライブに参加した実感がより沸く、ファンにはたまらない演出だ。今回ランキングからは漏れたが、「ザ・ストレス」や「ララ サンシャイン」など広く親しまれれる名曲を数多くレパートリーに持つ森高千里。ぜひ第2弾も検討してほしいと思うライブになった。(榑林 史章)

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