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世宗大王 星を追う者たち

20/9/3(木)

『世宗大王 星を追う者たち』 (C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

映画は言うまでもなく映像表現に真髄がある。映画は「ソニマージュ」(音響と映像)と仏監督ゴダールが唱えたように音も重要だ。もちろん登場人物のセリフも。『世宗(せじょん)大王』にも響く言葉があった。 「天を仰ぎ見るのが好きだった。王というものは、見下ろしてばかりだからな。見上げる存在があることが誠にうれしかった」。 朝鮮王朝の名君と言われた第4代・世宗(ハン・ソッキュ)が星空を見上げて語りだす。傍らには、「水時計」や「天体観測機器」を発明した側近のヨンシル(チェ・ミンシク)がいた。奴婢の身分だったが、優れた才能を見抜いた世宗が平民に引き上げ、官職にまで上り詰めていた。ヨンシルはこう返す。 「天を仰ぎ見ることが好きでした。ですが奴婢は頭を上げると叱られるゆえ、地面ばかり見ていました」。 心情を吐露した言葉とともに2人の視線に心を動かされる美しいシーンだ。 大国・明の従属的な立場から自立を成し遂げたい世宗は、ヨンシルを重用して暦を創り、朝鮮独自の文字ハングルを生み出そうとする。しかし、その行為は、明の反感を恐れた重臣たちをも刺激する。 名匠ホ・ジノ監督が史実に着想を得て描く身分を超えた2人の「絆」のドラマだ。

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