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BOYSぴあ FUTURE 第4回 結木滉星

結木滉星「いずれは大河の主演をやりたい」

全1回

第1回

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親しみやすい笑顔と気さくなトークで好感度抜群の結木滉星さん。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)のパトレン1号/朝加圭一郎役で注目を集め、以降、出演作も急増中。6月からはドラマ『#コールドゲーム』に出演します。

ドラマの舞台は、隕石衝突の影響でマイナス45℃の氷河期に襲われた地球。結木さんは、避難所内で女性人気No.1のイケメン青年・木村大輝を演じます。ところが、実はこの木村家の正体は寄せ集めの“偽装家族”。母親役の祥子は前科2犯の天才詐欺師で、大輝もまたある目的のために“偽装家族”に扮している…という複雑な役どころ。

不器用な熱血漢から実らぬ片想いに胸焦がす医大生など、いろんな役を演じてきた結木さん。今度はどんな顔を見せてくれるのでしょうか。

人生最大のモテ期は中学生のときです(照)

── 結木さんが演じるのは木村家の長男・大輝。「二面性の強い役柄」とコメントでおっしゃっていましたが、どんなことを心に置いて演じていますか?

軸として置いてるのは、死んだ恋人の十和子の存在ですね。十和子をなくした大輝は復讐のためだけに生きている。そこをしっかり固めるためにも、まずは十和子とどう出会ったのかとか、そういうバックボーンを考える作業を大事にやっています。

── バックボーンを膨らませる作業というのは具体的にどんなことをするんですか?

台本に書かれていない背景を考えていくところから始めますね。僕は思いついたアイデアは台本に書き込むタイプ。特に十和子との出会いは大事だと思ったので、結構細かく書きました。ちょっとここで内容を説明するのは恥ずかしいですけどね(照)。わりとロマンチックな感じです。

── 普段から恋愛映画をよくご覧になると聞いているので、そのスキルが活きるところなのかなと思いました(笑)。

多少あるかもしれないです、それは(笑)。序盤の大輝は普通に女子からモテる役という感じで、いい人そうに見えるんですけど、1人でいるときや(羽田美智子演じる)祥子さんといるときは、怖い顔になる。そこのギャップをしっかりつくれるように意識しています。

── 影のある役はやりがいがありますか?

そうですね。すごくあります。

── じゃあ、モテ男の役は?

めちゃめちゃハードルが高いです(笑)。ここまでキャーキャー言われる役はやったことないので。ドラマだから絵に描いたようなモテ方をするじゃないですか。そんなのプライベートでは絶対あり得ないので、ちょっと最初は抵抗がありましたね。

── 演技として、キャーキャー言われる気分はどうですか?

めちゃめちゃ気持ちいいです。言われてる~言われてる~ってなります(笑)。

── じゃあそんなモテ男の役と、影のある役、フィット感があるのは…?

影のある男ですね(笑)。モテるのはちょっと…。そんなモテ方したことないから、かけ離れすぎていて…。

── 確か中学時代にモテ期があったと写真集『滉星』で話されていたかと…。人生最大のモテ期はいつですか?

え〜!!(と、照れたようにのけぞる)

── そんな声出ます?(笑)。

エピソード的に話せるのは中学校かなあ…。年下の子に結構モテた時期があったんですよ。当時、サッカー部で、グラウンドに行く途中に階段があって、そこで女の子2人組が僕の前を横切るときにわざと名札を落としたんです、僕に拾ってもらうために。

── あざとい…!

けど、その子が下手くそすぎて(笑)。到底僕が通らないころに名札を落っことしちゃったんです。むしろ自分で拾った方が近いだろっていう場所で、これはさすがに無理だなと思って、そのまま通り過ぎました(笑)。

── めちゃくちゃ可愛いエピソードだ…。

いや、拾ってあげたかったんですよ? でもちょっと遠すぎるわと。後ろで2人が「何やってるの? 下手くそ!」って言い合いになっていたのは覚えています(笑)。

── それこそ卒業式のときに第二ボタンをとられたりしたんじゃないですか。

名札はとられました。手を洗うときに俺が落としちゃって。そしたら同級生の女の子に拾われて、「おい、返せよ」って言ったら、「もらっとくわ」って感じでもらわれました。

── 甘酸っぱい! ちなみにモテ期は中学卒業以降は?

おさらばですね。高校が男子校だったので。男子校に入っちゃったのが失敗でした(笑)。

得意科目は体育。…あとは図工です(笑)

── ドラマの舞台は、マイナス45℃の極寒の世界。生き残りをかけたサバイバルが繰り広げられます。結木さんが実際にこうした世界に身を置いたら生き残れますか? それともさっさと死んじゃうと思いますか?

さっさと死にはしないと思います。なかなか頑固なので、生きようとはしますね、ちゃんと。

── 第1話では、賞品をかけて障害物競走にチャレンジしていました。実際にああいうのに参加するときは?

相当頑張りますよ。マジで1位を獲りに行きます。体動かす系が得意なんですよ。逆にそれ以外のことはできない。ゴミとか不用品を器用にリサイクルして使ったりとかは苦手なので、たぶん役に立たないです(笑)。

── 大輝ら木村家は疑似家族。結木さんは嘘は得意ですか?

嘘は苦手かもしれない。すぐ顔に出ます。小さい頃とか、よく親に「勉強したの?」と聞かれて、「したよ」って答えるんですけど、すぐバレるみたいな。で、怒られてました(笑)。

── 勉強はしない、と。

全然しないです。サッカーしかしてなかったので。好きなことに関しては頑張れるんですけど、嫌いなことは全然やる気が出ない。勉強は大っ嫌いだったので、いかにサボるかを考えていました(笑)。

── ちなみに得意科目は?

体育です。

── 座学でお願いします(笑)。

え~、ないですよ。(考えて)…図工とか?

── 5教科じゃない(笑)。

5教科ではないです(笑)。

── でも大人になると、あのとき勉強しておいたらよかったと思うことってありません?

めっちゃ思います。今は小学校から全部やり直したいです。特に国語と社会ですね。この仕事をしていると読解力が必要だし、あと社会とかは知識になるので、ちゃんとやっておけばよかったなと反省しています。

陽菜に十和子を重ねるようなイメージで演じています

── 普段台本を読むときはどんなふうに読みますか?

とりあえず1回目はまっさらの状態で読みます。で、そこから何度も読みながら、いろいろ考えていくという感じで。

── そのときは作品全体を見る感じですか? それとも自分の役の視点から見る?

役かな。まずそっちになっちゃうんですね。

── 以前から結木さんは「自分らしく」という言葉をよく使いますよね。今回の大輝役で取り入れた自分らしい表現はなんですか。

(久間田琳加演じる)陽菜とのシーンですね。台本に書いてはいないんですけど、個人的に陽菜に対して十和子に重なるものを感じていて。大輝は大切な人を失くした経験があるから、その分、陽菜のことを気にかけている。そこのつながりは自分の中で意識的に濃くしていますね。

── 祥子さんに対してはどんな感情ですか?

祥子さんは相棒ですね。だから、同じ家族役の陽菜や(やす演じる)隆とはちょっと違っていて。2人きりのときは、それこそ裏の顔じゃないですけど、よりクールで、本気感のある顔つきになっていると思います。そういう意味では、この大輝という役は一緒にいる相手によって表情がいろいろ変わってくる役なのかなと。

── 千葉(行利)監督とはどんなやりとりを?

要所要所でいろいろ話して。「ここでこう動きたいんですけど」とか僕の方からもアイデアを出させてもらっています。またそれを聞いてくださる監督なので、やっててめちゃくちゃ楽しいですし、一緒につくっている感があって、僕は好きですね。

── 結木さんは自分からアイデアを出すのが好きなタイプですか?

そうですね。監督からもオーダーをもらいますし、僕からも「ここではこの感情で、こうやって動いていいですか」というふうな話はよくしています。

── 監督から言われて何か印象的だったことはありますか?

悔しかったのが、手袋をしながら分厚い本をめくるシーンがあって。普通、ページをめくるときって手袋を外した方がやりやすいじゃないですか。でも僕はそれに気づかなくて、手袋をしたままページをめくろうとしたんですね。そしたら、監督が「外して」と。それに自分で気づけなかったのが悔しかったです。

── 細かいリアリティまで大切にされている方なんですね。千葉監督とは過去に2度ご一緒されていると聞いています。成長を見せたい気持ちはありますか?

それはもちろん役者としてあります。ただ、作品全話を通じてご一緒するのは今回が初めてなんですよ。だから、今回の僕の仕事を見て、また監督から使いたいと思ってもらえるような結果を残していきたいと思っています。

自分の出ている作品は絶対観るようにしています

── 今までわりと同世代が中心の作品に出ることが多かったと思うんですね。それが、去年の『危険なビーナス』しかり、今回の作品しかり、ベテランの先輩方と組む機会も増えてきたと思います。何か変化を感じるものはありますか?

やっぱり大先輩とご一緒するのは刺激的です。『危険のビーナス』のときは周りが錚々たる顔ぶれで、すごい緊張感がありました。その中で意識していたのが、埋もれないようにすること。先輩のみなさんは細かい表情までものすごいリアルで、そういったところはどんどん吸収したいなと思いながら見ていました。

── 今回の共演者のみなさんでは、特にどなたから刺激をもらっていますか?

みなさん素敵ですけど、その中でひとり挙げるなら隆役のやすさんですね。やすさんは特別なことをしなくても面白いんですよ。普通にお芝居しているだけなのに、ここまでクスクスできちゃうんだって感動します。学びたいけど、どうすればいいんだっていう感じで。本当、すごいなと思いますね、芸人さんのお芝居って。今後はコメディに出る機会もあるだろうし、そういうときに使えるように盗みたいんですけど、ちょっと難しいかな(笑)。

── 芝居って正解のない世界だと思うんですね。その中で役者としての腕を磨くためにやっていることはありますか?

出来上がった作品は必ず観ます。それで、なんかこれは違うなとか、もう1回撮るんだったらこうした方が良かったとか、いろいろ考えたり。

── 自分の出ている作品は観られないという役者さんも多いですよね。

そうみたいです。やっぱりどうしても客観的には観られないので。僕は勉強のために観るという感じで。

── 観ると、悔しいことの方が多いですか?

めちゃくちゃ多いですよ。満足することはないですね。僕は、自分の作品を観ることは大事だと思っていて。自分がどう映っているのかとか、どういう表現をしているのかとか、自分の癖とか、そういうのを発見するには、自分で見返すしかない。だから、絶対観るようにはしています。

── 満足はできないものなんですね。

できないですね。撮影の帰り道とかも、あれで良かったのかな?とかすごい思うし。あの流れだったらこうした方が良かったかもしれないなとか、もう1回撮りたいなとか、よく思うけど。でも、監督がオッケーを出したらそこで終わりだから。そういう悔しさは尽きないです。

── その満足度の目盛りを少しでも上げるために必要なことはなんでしょうか?

とにかく台本を読み込んで、自分の中で蓄積をしておくことですね。特にこういう撮影は話の時間軸通りに進まないことが多いので。3話のこのシーンをやったあとに、7話のこのシーンを撮る、みたいなことがしょっちゅうある。そうすると、どうしても感情がバラバラになっちゃうんですね。そうならないように、きちんと読み込んで、このシーンはその前にこういう流れになっていて、こういう心情だからということを蓄積するようにしています。

── では最後に、これから俳優としてどんなふうに歩んでいきたいかを聞かせてください。

とにかくどの現場も自分なりにめちゃめちゃ楽しむこと。そして、ひとつひとつ吸収していくことですね。どんな仕事でも、どんな役でも、優劣をつけず、手を抜かず、すべてを懸けてやっていきたいと思っています。そして、いずれは大河ドラマの主演ができるように頑張ります!

Q.家に帰ってからの楽しみは?

ごはんとかですかね。自炊もしますし、実家に帰ったときは母の料理を食べたり。

Q.得意料理は?

最近つくったので言うと、麻婆豆腐。レトルトじゃなく、ちゃんと自分でつくりました。この間、メイクさんからおいしいラー油をもらったんですよ。それを使いたくて、麻婆豆腐をつくろうと。そのために豆板醤とかも買って。

Q.自己採点はいかがでした?

めちゃくちゃうまかったです。こんなに自分でおいしい麻婆豆腐つくれるんだって。ラー油のおかげですね。辛めにするのが好きなので、ラー油を多めに入れて。あとは山椒を振りかけて食べました。

Q.結木さんにとって家族とは?

支えですね。なんかあったら、そこに戻ればいいやという場所だし、この仕事も家族の支えがなかったら絶対できなかった。いろいろ苦労をかけた分、感謝しています。

Q.最近親孝行したことは?

うちの親はずっと子ども中心というか、僕らが買うものはなんでも買っていいよと言ってくれるけど、自分の服とかは安いものを買うタイプなんですね。それで、今、仕事でモデルもやっているので、めちゃめちゃ高いものとかじゃないですけど、僕の好きなブランドのものを誕プレであげて。すごい喜んでくれたので、僕もうれしかったです。

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撮影/岩田えり、取材・文/横川良明

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