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『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生、JO1の素顔に迫る パフォーマンスへの真摯な思いが明らかに

リアルサウンド

20/2/22(土) 12:00

 デビュー前にもかかわらず、いたる所で名前が挙がるJO1。2019年に放送された日本最大級のオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』(GYAO!/TBS系)にて、視聴者である国民プロデューサーによって選ばれた11人からなるボーイズグループだ。メンバーである豆原一成、川尻蓮、川西拓実、大平祥生、鶴房汐恩、白岩瑠姫、佐藤景瑚、木全翔也、河野純喜、金城碧海、與那城奨は、今一番注目を集めていると言っても過言ではない、若い才能の持ち主たち。3月4日にリリースされる『PROTOSTAR』でのデビューを目前に控え、今彼らはどんな心境なのだろうか。成長著しい11人にインタビューを行ない、彼らの素顔に迫った。(高橋梓)

(関連:JO1の“プリンス”白岩瑠姫、アイドル性溢れるキャラクターとスタンス メンバーを思いやる熱さやおしゃべり好きな一面も

■『PRODUCE 101 JAPAN』から2カ月、ひたすら練習の日々
 「お疲れ様です」、「よろしくお願いします」と元気よく挨拶をしながらインタビュー会場に現れたJO1メンバーたち(実は筆者たちが会場に到着すると、すでに佐藤は机の上で何か作業をしていたのだが……)。早速デビューシングル『PROTOSTAR』の所感を聞くと、川尻が「3曲とも違う良さを出せる曲。自分たちだけの曲なので、今まで歌ったり、踊ったりしてきた曲よりも気持ちが入ります。そのエネルギーや熱も伝えられたらいいな」と語る。金城は「(曲の)タイトルにもなっている“無限大”というのは、JO1の内に秘めているパワーを指していると思うんです。僕は〈限界なし 制限なし 全てを賭けよう〉という部分を歌っているんですが、自分たちの今とリンクしていて共感できました」、河野は「(『無限大』は)力強さや僕たちの可能性、未来が表現されていて、デビュー曲にふさわしいと思いました」と曲への思いを明かす。

 一方、豆原は「曲に込められた熱い思いやパワーを感じます。それを11人で表現できたことがすごく嬉しいです」と、力強くクールなラップが特徴の「La Pa Pa Pam」に言及した。ちなみに、『PRODUCE 101 JAPAN』の課題曲で担当したことはあったが、木全と鶴房はラップ未経験。木全は「トレーナーの先生に『(ラップを)やってみたら?』って言ってもらえて。歌ってみてすごく楽しかったので、これからも続けたいです」と手応えを感じた様子だ。鶴房も木全と協力しながら取り組んだそうで「翔也とは気も合うし、仲が良いから助け合っていました。ラップはやっていて気持ちが良いのでこれからも挑戦していきたいです」と意欲を見せる。さらに、佐藤も「1番のAメロ、僕のラップのところがかっこいいなと思います。振付も格好いいし、目立つところなので嬉しい」と「La Pa Pa Pam」の“佐藤JAM”(JAMはJO1ファンの呼称)的見どころを語っていた。

 また、JO1の素直な心境が垣間見られたのは「Running」について言及した時だ。河野が「『Running』は、僕たちを応援してくださったファンの方々のための曲。ファンの方のために曲を歌えて幸せです」と切り出すと、川西も「僕は正直、こういう世界に縁のない人生を歩んできました。そしてやっと掴めたこのチャンスは、JAMの皆さんのおかげ。『Running』で何かを伝えられたら嬉しいです」と、彼らを支えてきたJAMへの思いが語られる。大平も「自分のパートで〈まるで夢みたい〉という歌詞があるんですが、今こうやって活動しているのも、昔の僕から見たら夢みたいな気分で。だから歌うときも感慨深い気持ちで歌っています」と自身に訪れた大きな変化を噛み締めていた。

 そんな中、與那城はMVについて「踊るだけじゃなくてコンセプトに合った演技力が試されました。すごく難しかったですが、出来上がったティザーを見て頑張ってよかったと思いました」と振り返る。「『PROTOSTAR』 Concept Trailer」でギャップが話題になった白岩は、「多分、僕、紫色の髪になっていたんで……」とその要因を分析。「普段“白王子”って言われているんですけど、動画では闇堕ちした感じで。例えば、僕の周りに倒れた椅子がめちゃくちゃある中で、座っているのは机っていう(笑)。闇に包まれたダークな“黒岩瑠姫”を見せられたんじゃないでしょうか」と語る姿はどこまでも爽やかで、ティザー映像で見せたダークな印象とは異なる。

 すでにアーティスト然とした姿が板についているJO1だが、もちろんたくさんの苦労を乗り越えてきたはずだ。『PRODUCE 101 JAPAN』最終回後に行なわれた囲み取材で、與那城は「今までよりも厳しい練習や辛いことがあると思う」と語っていた。あれから約2カ月、どんな日々を過ごしていたのだろうか。

「(JO1のメンバーに)選ばれた時、デビューまでに実力をもっと上げていかなきゃと思って。今回、新しい曲の振付を入れる際にも苦労したことがたくさんありました。ダンスで言えば、経験していた人としていない人の差が大きいので、その部分をどうにか埋めていかなければいけない。『無限大』に関しては(川尻)蓮や豆(豆原)に振りの細かいところを聞いて、ひたすら練習。“プデュ”では2週間から1カ月くらいで1曲をやっていましたが、今回は1週間ないくらいだったのも大変でした」(與那城)

 教える側だった川尻も「ダンスをやっていたメンバーも素人から急にデビューとなって、時間がない中かなり頑張ったと思います」と語った。

 歌の面でもそうだ。先ほどラップ未経験と言っていた鶴房も「『La Pa Pa Pam』ではレイドバックという歌い方をしているんですけど、それがすごくかっこよくて好きで。ずっと練習していました」と陰ながら努力をしていたことを明かす。『PRODUCE 101 JAPAN』で歌を評価されていた與那城も「僕とか純喜とかは特にそうなんですけど、音に対してちょっと遅れて歌う癖があって。でもボイストレーナーさんにちょっと早めに歌うようにと教えてもらいました」と苦労を話してくれた。

■アピールポイントは「いろんな“イケメン”がいるところ」
 そんな中、視線を感じて目を向けると河野がじっとこちらを見ている。「僕に話を振られるの待ってました!」と言う河野は、「僕は本当に歌が伸びたと思います」と自信たっぷり。「JO1の曲には、僕が歌わなければいけないパートがあるんです。要するにメインボーカルです」と宣言すると、隣にいた金城が「純喜くんは覚醒したんです」と付け足す。

「ボイストレーナーの先生から教わったものが、全て自分に合うかも分からない。その中で、自分の良さも潰さないように高音を出せるようにならなきゃいけない状態でした。歌って理論ではどうにもならない部分があると思うんですが、その答えに手探りでやっとたどり着けた気がします」(河野)

 金城はさらに補足するように「要するに、先生は僕たちに『こうしろ』って言うんじゃなくて、(歌う方法を)イメージさせる。それを吸収した純喜くんのセンスが素晴らしい、ということです」とコメントした。河野も「そうですね」と同意しつつ、「一番聞いていただきたいのは『無限大』の〈不可能はない Let’s Go〉の部分です」と聞きどころをアピール。三度、金城が「そこは11人の中で唯一純喜くんだけが出せる高音の部分です」と補足してくれた。実にいいコンビである。

 センスといえば、器用に何でもこなす川西の受け答えにはスター性を感じた。例えば、曲の聴きどころを聞いた時には、「メンバーと仲良くなってたくさん話すんですけど、みんな面白くて。そういう面白いところに注目してほしいです」という回答が。「曲の聴きどころ?」と不思議に思っていると、「……っていうのは冗談で(笑)。ダンスブレイクがあって、そこがすごく格好いいのでぜひ見てほしいです」とジョークを交えつつ、しっかりアピール。さらに、「Running」のAnimation Videoが公開されたあと、川西の歌声に反響が集まっていたことについても「本当にありがたいです」と言いつつ、「でも、あまり自分で『頑張ったんです』とは言いたくない性格でして(笑)。全員でめちゃくちゃ練習したので、その成果が出たのかなとは思いました」と謙遜しながら答えてくれた。

 パフォーマンスに対して全力で取り組んできたというJO1メンバー。インタビューでは彼らの真摯な思いを聞くことができたが、年相応の無邪気さも垣間見えた。ファンミーティングで盛り上がったジェスチャーゲームを振り返った時のこと。木全が行なった餃子のジェスチャーが面白かったと盛り上がっていると、「餃子、見てみます?」と実演してくれた。それに触発されたのか、河野も餃子ジェスチャーを実演。「(木全と)一緒やん!」とメンバーからツッコまれ、大爆笑を生んでいた。

 そして、最後に「これからファンになる人へアピールしたいポイントは?」と質問をすると、「いろんな“イケメン”がいるところ」と答えてくれた。

 インタビュー後には写真撮影、動画撮影を行なった。リラックスした雰囲気で臨む11人だったが、関西人らしく笑いを取る川西、「キメ顔で」というリクエストに対して「変顔」を繰り出す鶴房、そして空き時間に一人黙々と踊る豆原とそれぞれの個性も見ることができた。動画では、「◯◯だけは誰にも負けない」というポイントをそれぞれ語ってくれたので、ぜひチェックしてみてほしい(※動画は後日公開予定)。

 『PRODUCE 101 JAPAN』の頃と比べるとライバル同士といった緊張感は少し薄れ、その分絆の強さが増したように感じる。個性豊かな上に、仕事に対するひたむきさ、想像を軽々と超えてくる成長速度、そして無邪気さも持っている彼らは、最強のグループではないだろうか。この先JO1はどこまで登りつめていくのだろうか。「持ち味をそのままに、ビッグになってほしい」、どこか親心にも似た気持ちを抱きつつ、11人の後ろ姿を見送った。(高橋梓)

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