可能性を秘めた若きアーティストたちのオペラは、誰も予測できない無限の楽しさを発見できる機会…。 今回の新国立劇場オペラ研修所の修了公演は『フィガロの結婚』。現役研修生と卒業生が繰り広げるモーツァルトの傑作の世界は、どこよりも新鮮。みずみずしい歌と演技のなかに個々の歌い手の魅力を発見する面白さは格別です。 演出と指導は粟国淳。「昼のメロドラマか韓流ドラマのようなストーリー展開に陥っているこの作品に、モーツァルトとダ・ポンテが食らいついたのは、古今東西変わらぬ人間の《業》を背負った彼ら登場人物の変わり様」と言っています。 若い歌手たち同士が芸術的化学反応を遂げて、どんな「変わり様」を見せるか乞うご期待！