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幻想の銀河 山本基×土屋仁応

20/7/4(土)

屋外の真夏日のような強い日差しとは対照的に、地下二階のギャラリースペースは世界から切り離されたような静寂が満ちていた。塩を用いてインスタレーション作品を制作する山本基と、仏像制作の技術をもとに動物の木彫作品を制作する土屋仁応の初の二人展。 床面の鏡の上に塩が海の泡を思わせるような渦を巻き、そこに思い思いのポーズで鹿たちが佇んでいる。鹿の足元が鏡に映り込むため、まるで水たまりの上に立っているようにも見える。白い壁面と白い塩の床、ほのかなベージュ色の鹿、天井からは月をイメージした土屋作品が吊り下げられている。ここでは壁に移る影さえも美しい。 どこか遥か遠くの惑星にワープしてしまったかのような浮遊感を覚えながら、会場に設えられた台の上に登ると、目の下に塩の渦と鹿たちのいる空間全体が広がる。そして天井を仰ぐとそこにも鏡が。コロナウィルス禍の日頃の心のざわつきが癒されていく、清冽な空間が出現している。

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