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THE RAMPAGE 山本彰吾と武知海青、グループの快進撃の裏にある2人の“参謀”の存在

リアルサウンド

20/8/4(火) 6:00

 今やJr.EXILE世代を牽引するダンス&ボーカルグループ、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下、THE RAMPAGE)。個性際立つ16人が所属するこのグループには、メンバー同士の関係性の濃厚さという魅力がある。Jr.EXILE世代と呼ばれるように、幼い頃からEXILEを目標とし、同じダンススクール(EXPG STUDIO)で夢を追っていたメンバーが多いからだ。しかし、EXPG STUDIOで学び、EXILE魂を直に感じながら表舞台を目指した人も、ストリートを舞台に独学でのし上がった人も、その軸にあるダンス愛や尽きない向上心は皆同じ。本稿では、ストリートダンサーからEXILE TRIBEの一員になった“やましょー”こと山本彰吾と、彼をリスペクトしている武知海青の“山海”コンビの関係性や共通点について考察していく。

(関連:岩谷翔吾と浦川翔平、EXILE TRIBEを支えてきた二人の共通点と絆

 山本彰吾は、1995年10月6日生まれで岡山県出身。後に“岡山のテクニカル桃太郎”というキャッチフレーズがつく彼がダンスに興味を持ったのは、10歳の時。テレビでEXILEの「Choo Choo TRAIN」のMVを観たのがきっかけだったそうだ。とはいえ、実際はダンスの基礎だけ習うと、後は独学でスキルを磨き上げ、地元・倉敷でストリートダンサーとして精力的に活動。高校生時代には飲食店でアルバイトをしつつ、「ダンススクールでキッズレッスンも受け持っていた」(引用:アルキタ)そうで、2011年、16歳の時にはシャリースの一般公募のバックダンサーに選ばれ、イベントやMVに出演した経験もあるという。そんな彼がEXILE TRIBEの一員になったのは、2014年3月に行われた『EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION』への挑戦がきっかけ。当時放送された『スッキリ』(日本テレビ系)のオーディション密着映像では“ストリート出身の雑草魂”と紹介されていたが、現在はストリートで培ったダンススキルや演出力に加え、EXILE TRIBEとして学んできたステージの作り方も武器に。

 ツアーを開催する際には、山本が率先してライブの構成を考えているそうで、同じくストリート出身のリーダーLIKIYAと共に、THE RAMPAGEのパフォーマンス面をリードしていく役割を担っている。最近では、PEETECH FARM.名義で描いたメンバーのイラストをInstagramに投稿したり、アートディレクターの五十嵐LINDA渉氏と共同でバーチャル背景を制作したりと、アート面での活躍も増えてきている。ステイホーム期間中には、「#やましょーからの挑戦状」と題して自分の似顔絵を募り、絵を通じてファンとの交流を楽しむ姿もあり、ダンス以外の面でも自分の立ち位置を見つけたようだ。

 一方の武知海青は、1998年2月4日生まれで兵庫県出身。最終的には、16歳の時にEXPG STUDIO OSAKAの特待生という立場で『EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION』に挑戦し、当時18歳の山本と出会うことになる武知だが、もともとは母親が運営する実家のスタジオで2歳からダンスを習っていたというサラブレッド。小学3年生からはチームを組んで数々のダンスコンテストに参加し、度々優勝するようになった。1歳6カ月の頃にはすでに母親のマネをして踊っていたというほど天性のダンサーである彼が、早い段階でそこまで上り詰めたことは、もはや必然だったと言えるだろう。だがある時、ダンサーとして有名になることを目標としていた武知にとって、ダンスコンテストの優勝は目指すべき道ではないと気づき、コンテストに出場することをやめて、やりたい道をもう一度考え直すことに(参照:モデルプレス)。その流れでイベントに出演した際にEXPGからスカウトされ、実家のスタジオの一員として活動する傍ら、EXPG STUDIO OSAKAの特待生としてダンスを極めることとなった。

 また、ダンス以外の分野でも運動神経の良さを発揮し、小学生の時に水泳の選手としてジュニアオリンピックに出場(参照:TARZAN)していたり、中学生の時には円盤投げの選手(参照:『OUT of MUSIC vol.66』)だったりと、さまざまなスポーツで活躍。2019年には、3カ月という短い準備期間にも関わらず、ボディコンテスト『Summer Style Award 2019 ROOKIE CHALLENGE CUP』の「Stylish Guy」部門で総合優勝を果たし、現在は、自他ともに認める“THE RAMPAGEの筋肉担当”、“THE RAMPAGEの専属トレーナー”としてストイックに我が道を突き進んでいる(引用:THE RAMPAGE、16人全員集合インタビュー バラードでの新たな挑戦とグループ内での個々の役割を語る)。

 しかし、“EXILE TRIBE史上最高の筋肉を持つ男”武知の素顔は、メンバー曰く“でっかい甘えん坊”(引用:JJネット)。実際は山本よりも武知のほうがダンス歴が長く、身体の大きさも武知のほうが圧倒的に大きいのだが、年上の山本を慕う武知と、彼をつい甘やかしてしまう山本の師弟のような関係性が微笑ましいと人気を集めている。とくに、山本が振付を担当した「WELCOME 2 PARADISE」のパフォーマンスは、毎回2人が隣同士で楽しそうに踊るシーンがあるので要チェックだ。かまってちゃんな武知が山本に向けて積極的にアイコンタクトをとろうとする姿が見られるかもしれない。

 先日開催された『LIVE×ONLINE「THE RAMPAGE」』(ABEMA)では、「WELCOME 2 PARADISE」での安定の2ショットだけでなく、エキセントリックな言動に定評のある山本が別の曲中にいきなり武知の胸筋をタッチするというハプニングもあった。時折山本が披露する武知の声マネも「似てる!」と好評だ。さらに、公式ブログやEXILE TRIBE mobile内で配信している山本のラジオ「やましょ~の作業用BGMにでもどうぞ。」(有料コンテンツ)では、焼肉を食べに行く時は山本が武知を“先生”と呼び、武知が肉が焼いてくれるのを隣で待っているというエピソードや、ラジオの第15回(2019年2月4日配信)に武知がゲスト出演した際、その日誕生日だった武知に「海青は365日唇が乾燥してるから」と山本がリップクリームをプレゼントする場面も。どちらかと言えば“山海”コンビは表立って仲の良さをアピールするタイプではないが、だからこそ、ふいに投下される“山海”エピソードがファンの心を掴んでいるようだ。

 一見対称的にも思える2人の共通点を挙げるとしたら、周囲をよく見ている観察力と頭の回転の速さだろうか。山本は「(メンバー内で)無人島に一緒に行くなら?」という質問に対して、メンバー16人の内10人が指名するほどの頭脳派。リーダーの陣が「ヤマショー(=山本)は、とにかく頭が良くてキレるので、無人島からの脱出方法を見つけ出してくれる気がします」、RIKUが「僕は無人島で生き抜くならって考えたんですけど、やっぱりヤマショーは頭がいいからその方法を考えてくれそうだなって。(中略)ヤマショーといたら、死ぬことはないだろうなって思いました」と語るように、年上メンバーからもかなり頼りにされている。そして、同質問に対してできる男・山本が無人島の相棒に選んだのが、武知海青。その理由は「背も高いから木にも登れるだろうし、体力もあるから頼りになりそう」(引用:モデルプレス)とのことだが、武知もインタビューなどでは空気を読みながら的確に発言するタイプで、本質は頭脳派と言えるだろう。ちなみに、世話好きな山本も末っ子体質の武知も、末っ子長男で、姉と共にダンスを続けてきたという経歴を持つ。一般的に、末っ子は年上のきょうだいの言動から学ぶことが多いそうで、それもまた、2人が大所帯グループの中でスマートに立ち振る舞える一因なのかもしれない。性格だけでなく、得意なダンスジャンルに関しても、武知がジャズダンスとクランプ、山本がフリースタイルと、幅広い表現に適応できることが“山海”コンビの強みである。

 「これは理想なんですけどTHE RAMPAGEの“GO出し”になりたいです! たくさんのアイデアを吸い上げてまとめて、16人で一斉に攻めることのできるタイミングを見極めて「GO!」といえる、そんな存在になりたい」(引用:THE RAMPAGE、16人全員集合インタビュー バラードでの新たな挑戦とグループ内での個々の役割を語る)と語る山本彰吾と、16人の中では年下チームながらも、説得力のある発言と肉体美で“頼もしさ”を体現する武知海青。THE RAMPAGEの快進撃の裏には、2人の“参謀”が存在している。(斉藤碧)

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