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登坂広臣×中条あやみ『雪の華』対談 「監督含め3人で話し合いながら作っていくのは楽しかった」

リアルサウンド

19/2/7(木) 10:00

 2003年にリリースされた中島美嘉の同名楽曲にインスパイアされた映画『雪の華』が2月1日に公開された。本作は、幼い頃から病気がちで夢を見ることを諦めていた美雪と、ガラス工芸家を目指しながら妹弟の面倒を見る悠輔による、“期間限定”から始まる恋を描いたラブストーリーだ。

参考:横浜流星『愛唄』、登坂広臣×中条あやみ『雪の華』……“楽曲モチーフ映画”成功のポイントは?

 今回リアルサウンド映画部では、『ホットロード』以来5年ぶりの恋愛映画出演となった悠輔役の登坂広臣と、美雪を演じた中条あやみの主演2人にインタビュー。お互いの印象やフィンランドでの撮影などについて語ってもらった。

ーー今回の企画の話を最初に聞いた時の心境を教えてください。

登坂広臣(以下、登坂):最初にお話をいただいた時は、「どういう話になるんだろう」というのが正直な感想でした。ただ、出来上がった脚本を読ませていただいたら、もちろん「雪の華」という名曲の映画化ではあるものの、曲の世界観そのままというよりは、映画ならではの良さがあったので、映像と音楽が交わることでまた新たな化学反応が生まれるのではないかなと思いました。実際に完成した作品を観ても、『雪の華』というタイトルで映像化した答えがそのまま出ているなと。中島美嘉さんの楽曲はもちろん、今回音楽で参加された葉加瀬太郎さんのバイオリン、そして映像ならではのストーリーと表現。全てリンクして一つの作品になったので、参加させていただけて本当によかったです。

中条あやみ(以下、中条):……本当にその通りだと思います(笑)。

登坂:余すことなく言ってしまいました(笑)。

中条:これ以上何も述べることはありません(笑)。

ーー(笑)。

中条:私はこの曲が発売された時はまだ6歳でしたが、私たちの年代でも知らない人はいないぐらい、誰もが知っている楽曲なので、その映画版で自分が主演を務めるというのは不思議な気持ちでした。

ーー曲自体に何か思い入れやエピソードはありますか?

中条:“雪の華”って本当にあるのかなと思って、雪が落ちてくるのを待って、手のひらに乗せてじっくり見たりしていました。

登坂:かわいい~。

中条:バカにして……(笑)。

登坂:(笑)。僕は当時16歳でリアルタイム世代だったので、「雪の華」は青春時代の曲なんです。なので、この曲を聴くと当時の冬や学生時代のことを思い出したりするんです。今こうしてアーティストとして活動させていただいているだけでも、曲の聴こえ方は当時とは変わってくると思うんですけど、その曲を映像化した作品に出させてもらうとなれば、より聴こえ方も変わってくるというか……。当時の自分は、15年後にこの曲を映画化した作品に出るなんて想像もしていなかっただろうし(笑)。僕1人だけでもこの曲に対するこれだけの思い出があるので、皆さんにどのような思いで迎えられるのか楽しみですね。

ーー『ホットロード』以来5年ぶりの恋愛映画出演ということで、登坂さんには大きな期待が寄せられています。

登坂:でも、プレッシャーはありませんでした。お芝居に関しては、毎回ゼロからのイメージでしかないので、「前作がこうだったから」とかは関係なく、毎回フラットな気持ちで臨んでいるんです。それに、未だに自分自身のことを俳優だとは思わないですし、言うつもりもないんです。もちろんやらせていただくからには全力でやることしかできないので、向き合ってお芝居させていただくんですけど、周りからの期待とかは耳に入る余裕がないというのが正直なところで……。

ーー自分のことだけで精一杯というか。

登坂:それもありますし、あやみちゃんがかわいいので、そこに期待していただければ(笑)。

中条:いきなり……(笑)。

ーー中条さんも役柄的に今までのイメージとは少し違う印象を受けました。

中条:これまでは少しコミカルな作品だったり、制服で演じる役が多かったので、確かにイメージは違うかもしれません。本当に今までに経験したことのない感情を感じることができたので、私にとっても新しい経験でした。

ーー初共演となったお互いの印象はどうでしたか?

登坂:そこにいてくれるだけで現場の空気が変わるぐらい、あやみちゃんはとにかく明るいです。あと、わかりやすく素直な感じもある。

中条:そうですか?

登坂:うん。本人曰く人見知りらしいんですけど(笑)。

中条:そうなんです(笑)。

登坂:僕もメディアを通してのあやみちゃんしか知らなかったので、会う前はすごくクールなイメージだったんです。でも自分が思い描いていたそのイメージとは全然違って、とても人懐っこい子だなと。

中条:登坂さんと私には、共通の知り合いのスタイリストさんがいるんです。私も登坂さんはちょっと怖いイメージだったので、撮影に入る前にそのスタイリストの方に、「登坂さんってどういう方ですか」と聞いたんです。そしてら、「いい人だよ」と言っていたので、あまり構えることなく安心して大丈夫だなと思いました。それで初めて会った時に、「よろしくね~」とすごく気さくな感じで挨拶をしてくれたので、“みんなの兄貴”みたいなイメージに変わりました。真っ直ぐなところや、人を得とか損とかで判断しない感じは悠輔に似ているとも思いました。

登坂:超いいやつだね(笑)。

中条:うん、超いいやつ(笑)。

ーー今回はそれぞれの役柄を演じるにあたって、2人で話し合いもされたそうですね。

中条:基本的に2人のシーンが多いので、フィンランドにいる間も監督と3人で何度もリハーサルをやったり話し合いをしたりしました。あと、「美雪をこう演じてほしい」という監督の思いがわりと明確にあったので、監督が想像している美雪像に近づけるためにどうすればいいかをみんなで話し合いながら演じました。

登坂:僕も側で見ていて、あやみちゃん/美雪に対して、監督が求めているものがすごくあるんだろうなと感じていました。なので、僕もそこに加わって、3人で作っていこうと。逆に僕に対してのオーダーはほとんどありませんでした。あやみちゃんがさっき言ってくれたように、本来の僕と悠輔は遠くない存在だと思ってくれていたみたいなんです。僕もそういう認識が強かったので、より自然体の素の自分でいる方がいいのかなと。でも3人で話し合いながら作っていく感じは、とても楽しかったですね。

ーー本編の半分にあたるフィンランドでの撮影はいかがでしたか?

中条:映画の撮影で海外に行くとは思っていなかったですし、フィンランドってどういう場所なんだろうって思っていたら、本当に雪しかなくて……(笑)。ただただ寒い場所だったんですけど、冬は雪景色がとても綺麗で、夏は街がとてもカラフルで、フィンランドのいろんな表情を見ることができました。

登坂:フィンランドのスタッフの方が愛を持って接してくれたのが印象的でした。日本のキャスト・スタッフとフィンランドのスタッフで、みんな仲良くワイワイ撮影ができたと思います。ただ、夏は白夜で暗くならなかったので、ずっと撮影ができてしまうというつらさはありましたね(笑)。

中条:あれは大変でしたね(笑)。でもホテルの隣がスキー場だったのでソリに乗ったり……あと、フィンランドのご飯はサーモンスープとトナカイが多かったので、毎日それはキツいねと言って、韓国料理や中華料理を食べに行ったりしたのも楽しかったですね(笑)。

登坂:結構ご飯は一緒に行ったりしたよね。次の日が遅くなければみんなでバーに行ったりもしたし……振り返ると、とても充実した撮影で楽しかったですね。

(取材・文=宮川翔)

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