グレタ・ガーウィグが才能あふれるクリエイターであることは、主演だけでなく共同脚本を手がけた『フランシス・ハ』や、シアーシャ・ローナンを主演に迎えた半自伝的青春映画『レディ・バード』を見れば明らか。そして名文学『若草物語』に、現代を生きる女性としての視点を加えた本作もまた素晴らしい。 『レディ・バード』に続いてシアーシャ・ローナン、さらにエマ・ワトソンや『ミッドサマー』のフローレンス・ピューを加えた姉妹役の俳優たちも素晴らしく、『若草物語』を古臭いと思う人にこそ観てほしい。 そして特筆すべきなのが、主人公姉妹の幼なじみを演じたティモシー・シャラメ。正直ナイーヴな美少年役が多く、同性としてはさほど興味を惹かれる存在ではなかったのだが、本作のイケメンで不遜で純情で不器用なキャラはとてつもなく可愛い。シャラメの告白シーンだけでも映画1本分の価値があるのでオススメです。