Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

中川大志の「あなたを信じます」 『なつぞら』広瀬すずと互いを高め合うパートナーに

リアルサウンド

19/7/11(木) 12:00

 グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』をベースにして、オリジナル短編アニメーションの制作に挑むなつ(広瀬すず)たち。意気揚々と取り組み始めたものだが、やがて、どうにも行き詰まってしまう。

 そんな『なつぞら』(NHK総合)第88話では、悩む一同の中で、坂場(中川大志)が作品内の「森」という存在の重要性について語る。そしてなつとの徹夜での共同作業の末、なんとか一筋の光を見つけるのだ。

【写真】北海道にいる天陽(吉沢亮)

 大器の予感のする新人アニメーター・神地航也(染谷将太)のいくつもの鋭い発案により、とんとん拍子で進んでいったものの、制作の期限が刻一刻と迫る中、なかなかその後の良いアイデアが浮かばない一同。“生み”の苦しみである。

 そこで演出の指揮を執る坂場が、『ヘンゼルとグレーテル』の兄妹が逃げ込んだ「森」の重要性を説く。彼いわく、「子どもたちが、森をいかに信じられるか。それはつまり、自分の生きる場所、自分の生きる世界を信じられるかということ」に繋がる表現であるというのだ。

 そこで、なつは夜遅くまで会社に残り、十勝の森を思い出しながら、そのイメージをひたすら紙に描き写していく。そうこうしているうちに、疲れが溜まっていたのであろう彼女は夢の中へ。なつは冬の厳しい十勝の大地で遭難してしまうが、なんと彼女を救い出すのが、あの坂場なのである。もうここまでくれば、彼のことを異性として意識せずにはいられないのではないだろうか。なにせ、夢にまで出てきたのだから。

 そんなタイミングで、実際に坂場がなつを起こしにやってくる。みなが退社した時間まで作業をする、仕事熱心で頼もしい二人である(しかし、身体は心配である)。そこでなつは坂場に、“魔女の魂が森の木に宿り、兄妹を守る”というアイデアを出す。そんな存在に守られたのなら、たしかに森を信じられるだろう。坂場の返答は「あなたを信じます」というものだった。二人の徹夜での作業が始まる。先ほどは二人の関係に対してヤボな妄想を膨らませてしまったが、まず彼らは互いを高め合う、最高のパートナーになりつつあるようだ。

 一方、兄の咲太郎(岡田将生)はというと、劇団を辞めて、“声の仕事を扱う俳優=声優”のプロダクションを立ち上げると宣言。これが上手くいけば、兄妹で仕事をするという幸福な関係も多く生まれるだろう。しかし彼は、今までにもたくさん失敗しているだけに少々心配なところ。いや、今は以前にもまして、彼のことを信じ、助けてくれる仲間が多くいる。期待して見守りたい。

(折田侑駿)

アプリで読む