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大高宏雄 映画なぜなぜ産業学

『ボヘミアン・ラプソディ』の洋画興収歴代順位が曖昧な理由(わけ)

毎月29日掲載

第9回

19/4/29(月)

『ボヘミアン・ラプソディ』 (C)2018 Twentieth Century Fox

 「もういいよ」と言う人もいようが、改めて『ボヘミアン・ラプソディ』の興行に触れる。よくある大ヒットの分析などではない。この空前の大ヒットは、これまでの洋画の作品別歴代興収のなかで、どのような位置づけにあるのかということである。これが実のところ、曖昧なのだ。というのは、興収(興行収入)発表となった2000年より前の作品の興収が、よくわかっていないケースがあるからだ。1999年以前は、配収(配給収入)発表であった。配収とは、興収分から配給会社が受け取る収入のことだ。興収は当時、明らかになっていなかった。配収が、作品の興行の目安であり、それが当たり前の時代だった。

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