2015年、アフリカ北部のスーダン共和国にある首都ハルツーム近郊で廃墟と化した映画館を復興させようと活動する4人の老人たちの姿をとらえたドキュメンタリー。担当の役所に申請し、たらい回しにされては別の担当者へ。叫ばず、めげることもなく古びた映画を見せる活動をしながら合間に頻発する停電の時は、撮影のまねごとをして楽しむ4人の姿が粋に見えて嬉しくなる。1960～70年代に国外で映画作りを学んだのち1989年の軍事クーデターで生まれた独裁政権に自由を奪われた彼ら。この4人の映画への愛と友情が溢れる姿をフランスで映画作りを学んだスーダン生まれのスハイブ・ガスメルバリ監督が敬意をこめてとらえた長編デビュー作。