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躍動感あふれるフット・ペインティングが圧巻! 白髪一雄の回顧展開催中

ぴあ

20/1/15(水) 0:00

《天慧星拚命三郎(水滸伝豪傑の内)》 1964年 東京国立近代美術館

足を使って描く「フット・ペインティング」で知られる白髪一雄の全貌に迫る東京では初の大規模な回顧展が、東京オペラシティ アートギャラリーにて3月22日(日)まで開催されている。

色と色が激しくぶつかり、融合することで、混沌としたエネルギーとその軌跡が生々しく立ち現れる。そんな、唯一無二の「フット・ペインティング」画法で知られるのが白髪一雄(1924〜2008)だ。

《丹赤》 1965年 福岡市美術館
《文覚 滝の行》 1972年 練馬区立美術館

白髪は、1954年に結成された前衛美術集団「具体美術協会(以降、具体)」の中心メンバーとして活躍。天井から吊したロープにぶら下がり、床に広げたキャンバスに足で滑走して描く作品で、近年、改めて国際的に熱い注目を集めている。

同展では、1950〜60年代の「具体」全盛期の傑作・代表作を中心に、油彩60点、水彩・素描40点、資料20点で、白髪の全画業を振り返っていく。

会場風景

展示は、京都の美術専門学校で日本画を学んだ後、油彩画に転向した白髪の初期作品からスタート。「フット・ペインティング」を開始した後は、「具体」への参加や少年時代から愛読していた『水滸伝』、60年代頃から傾倒した密教の影響により変化した、画風の経緯を辿っていく。

左:《妖家具》 1952年 尼崎市
中央:《妖草Ⅱ》 1952年 尼崎市
右:《本能の結集》 1952年 尼崎市
《作品(赤い材木)》 1957年 東京都現代美術館
《猪狩壱》 1963年 東京都現代美術館
《游墨 壱》 1989年 東京オペラシティ アートギャラリー

また、多数のドローイングや写真、スクラップブック、原稿なども展示されるほか、「具体」参加時の実験的作品やパフォーマンスなどを、貴重な動画や写真資料で紹介。今日のインスタレーションやアースワーク、パフォーマンス・アートなどの先駆として、現在も高く評価されている活動を知ることができる。

《赤い丸太(どうぞお入り下さい):野外展制作品見取図》 1955年 大阪中之島美術館
《具体美術協会の機関誌『具体』》 1955年 個人蔵(公益財団法人 尼崎市文化振興財団寄託)

エネルギーとパワーが炸裂するような圧倒的な力を孕む白髪作品。実際に対面することで味わえるその迫力・魅力を存分に堪能してほしい。

【開催情報】
『白髪一雄』
3月22日(日)まで東京オペラシティ アートギャラリーにて開催

【関連リンク】
東京オペラシティ アートギャラリー

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