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「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『アス』

リアルサウンド

19/9/6(金) 19:30

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、リゾート地にいい思い出がないリアルサウンド映画部の安田が『アス』をプッシュします。

参考:『ゲット・アウト』『Us』が米社会にもたらした衝撃 ジョーダン・ピールの恐怖と笑いの原点とは

■『アス』
 前作『ゲット・アウト』で鮮烈なデビューを飾ったジョーダン・ピール監督。初監督作品ながら口コミで多大なヒットを記録、アカデミー賞脚本賞まで取ってしまったというシンデレラ監督です。筆者と同じように、何の気なしに映画館に向かい、とんでもないものを見せられた気分になった方も多いのではないでしょうか。

 そんな監督が手がけた第2作目『アス』は、3月にアメリカで封切られ、絶賛と大ヒットを記録。日本には6カ月遅れて満を持しての登場となります。大注目である本作の予告編から読み取れるあらすじはこうです。舞台であるカリフォルニア州サンタクルーズは、シリコンバレーの近くにあるリゾート地。ルピタ・ニョンゴ演じるアデレードは、夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンと共にバケーションに訪れます。そこで過去のトラウマがフラッシュバックするアデレード。その夜、家の前に自分たちとそっくりなドッペル・ゲンガーがやってきます。

 監督の前作『ゲット・アウト』では、ある目的のために黒人を襲う白人ファミリーの得体の知れなさが恐怖を呼びました。この“得体のしれなさ”を描くことこそ、ピール監督の持ち味ですが、今回監督が選んだ題材はドッペル・ゲンガー。自分そっくりな見た目を持ちながら、一体何を考えているのかわからない、自分に似たようで似ていない。そもそも、こんな赤い服を着た4人が並んで立っているだけで、逃げ出したくなります。

 そんなドッペル・ゲンガーたちがあの手この手で自分たちを襲いにくる。彼らの目的は一体何なのか、手に汗握る緊張感の中、映画は進みます。しかしさすがはコメディアンのピール監督。緊張感の中に小気味のいいユーモアが挟まり、物語にドライブ感を与えています。

 1人2役を演じきったキャスト陣にも注目でしょう。『それでも夜は明ける』でアカデミー賞を受賞した主演のルピタ・ニョンゴを始め、キャストそれぞれが“恐怖を与える人”と“恐怖に慄く人”を演じきっています。ニョンゴの夫役を演じるウィンストン・デュークはマーベルシリーズでジャバリ族のエムバクを演じており、ルピタ・ニョンゴと『ブラックパンサー』以来の共演を果たしております。

 正直に言うと、本作は紹介することが非常に難しい作品です。もちろんとんでもなく面白い作品ですが、物語に仕掛けられた要素があまりにも多いため、予告編以上のことを話すとネタバレになってしまいます。衝撃のラストはご自身の目でお確かめください。(リアルサウンド編集部)

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