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山口乃々華が語る、E-girlsとして生きた“心の記憶” 「リスペクトし合っているからこそ、それぞれの決断を尊重できた」

リアルサウンド

21/2/9(火) 17:00

 山口乃々華が初となるエッセイ『ののペディア 心の記憶』(幻冬舎文庫)を2月4日に刊行した。本作は2019年3月から2020年12月まで、女性誌『GINGER』のWEBサイトに公開された連載をまとめたもの。自身の心に残っているキーワードについて「あ」から50音順に並べ、日常の小さな喜びや不安、そしてE-girls解散の裏話などを等身大な文体で表現している。

 昨年は映画『私がモテてどうすんだ』でヒロインを務め、女優としても活躍。グループとしての活動を終え、自分自身の新しい道を突き進む。彼女は今どこを目指して走っているのだろうか。今回は著作や連載・執筆の背景を切り口に、これからの活動も含め、山口に話を聞いた。(小池直也)

恥ずかしさも「私が生きてきた証」

――実際に出来上がった本を手にした心境はいかがですか。

山口:感動しました。ずっと書き続けてきたものが本になったことが嬉しいですし、E-girlsから離れて出す初めての作品が『ののペディア』なのが感慨深いですね。タイミングも良いし、ありがたく思っています。納得のいく文章で本にできて本当に良かったです。もしかしたら将来、「恥ずかしい」と感じる部分もあるかもしれませんが、きっとその恥ずかしさも「私が生きてきた証」と思えるはずです。

――思ったことをスマートフォンに書き留めていたことが今回の連載につながったとのことですが、その習慣はいつから?

山口:E-girlsの頃から3年間ほど日記を書いていた時期がありました。そこからですね。

――連載のタイトルが決まった経緯は?

山口:色々な候補がありましたが『ののペディア』が一番楽しそうだったし直感で決めました。他にも私は花が好きなので、他のE-girlsのメンバーを花に例えた小説チックな企画もありましたが、少しハードルが高いなと。だから日々の気付きを書き留められる、この形が良いなと思いました。

――執筆がコロナ禍と重なりましたが、そのなかで感じたことなどがあれば教えてください。

山口:昨年2月29日、3月31日の『E-girls PERFECT LIVE 2011▶2020』の東京公演が中止になった時は「どうなってしまうんだろう?」と不安でした。

 あと家にいるときは書くことが無くて悩みましたね。家に居ても何も生まれない、でも締切は近づいてくるし……。だから、とにかく本を読みました。山田詠美さんや江國香織さん、角田光代さん、田口ランディさんとか。

 ただ緊急事態宣言が出てからの2カ月くらいは「ライブが待ってる」という意識があったし、メンバーとTikTokリレーをやったり、オンラインで会議をしたりしていたので孤独感はありませんでした。ファンの方の反応も嬉しかったので、とても感謝しています。

――もともと本は結構読まれるんですか?

山口:時間をかけて読むタイプです。E-girlsには文武両道の人もいますが、私はどうしてもダンスレッスンに偏りがちで勉強ができていなかったんです。それを心配した作詞家の小竹正人さんが「本が教科書だと思って勉強しなさい」と読書を勧めてくれて、そこから少しずつ読めるようになりました。

 多分インタビューなどで言葉が出てこないのを見て「言葉を知りなさい」と言ってくださったんだと思います。深く何かを考えたり、表現したいことがあると自ずと言葉も出てくると思うのですが、それはダンスと同じかもしれません。気持ちが強いほど観ていただいている方も感動するのかなと。

私の根っこの部分を出し切った

――連載のなかで特に思い入れのある頭文字は?

山口:最初の【あ】【い】【う】【え】【お】で私の根っこの部分を出し切ったと思います。ここが個人的に悩んでいた時期のことを掘り起こして書いた箇所なので、心に一番残っている部分かなと思います。あとは「E-girls」の“E”や「私」の“わ”は、終盤だったこともあり、気持ちを込めて書けました。

――コブクロの曲に救われた、というエピソードが出てきますが、E-girlsとしての自身のプレイリスト「何もしたくない日に聴く曲」にも「毎朝、ボクの横にいて。」が入っていたことを思い出しました。

山口:優しいギターから始まる曲が好みなんです。他にも「蕾」や「DOOR ~ The knock again ~」、「流星」も好きで、声に癒されてました。プレイリストの通りで、モチベーションを上げたい時に音楽をかけることが多いです。

――「ライト」の節では、初めて大きなステージに上がった時の思い出が綴られています。あの公演は「EXILE LIVE TOUR 2009 “THE MONSTER“」のことでしょうか?

山口:そうです。私がEXPG STUDIOという総合エンタテインメントスクールの生徒になってから、初めて参加させてもらったEXILEさんのライブでした。アリーナ公演は、当時の私にはすごく広くて、お客さんの多さにとても興奮しました。「銀河鉄道999」がキッズダンサーの出番なんです。幕をぱっと開けて出ていくんですけど、その瞬間が本当にきれいで感動しました。「こんな世界があるんだ!」と、あまりにも華やかで眩くて素敵だったのを覚えています。

――ライブといえば、書籍のなかでツアー「E-girls LIVE TOUR 2018 ~EG 11~」がターニングポイントとして描かれていましたが、こちらについては?

山口:E-girlsはそれまでプロジェクトだったんです。みんなでセットリストを考えることもなければ、振付けや衣装について一切考えることがありませんでした。でもあのツアーから11人で活動していくことになって、メンバーが制作側にも積極的に関わる様になったんです。でも最初はどんな距離感でお互いに接していいかが分からなくて。

 そんな時に「なぜ今、自分は頑張っているのか?」ということを切り口に本音でそれぞれが話し合い、皆の熱い想いや「E-girlsが好き」という気持ちを感じることができたんです。お互いをもっと好きになれたし、それが先日のラストライブにつながったと感じています。みんながリスペクトし合っているからこそ、それぞれの決断を尊重できた。それは、あの時に本音で話し合ったからだと思います。

すべてはご縁とタイミング

――書籍の後半にはフォトエッセイも追加収録されていますが、こちらについても教えてください。

山口:撮影した場所は自分にとって親しみのある場所です。住んでいた寮があった場所とか、よく行っていた公園、よく歩いていた目黒川とか。文章も書きやすかったです。

――また連載を依頼されたら、受けたいと思いますか?

山口:是非、受けたいです。もし次回があるなら「もう少し日記調なものも面白いね」と話してもいるんです。まだどうなるかは分かりませんが、カッコいいものというよりは人間らしい、『ののペディア』と同じ様に等身大のままで書きたいですね。

――今後の活動についても教えてください。

山口:本格的にお芝居に力を入れていきたいと思っています。特に挑戦したいのがミュージカルの世界です。映像もまだまだチャレンジできていないことがたくさんあるので、頑張りたいと思っています。

 すべてはご縁とタイミングだと思っていますので、ひとつひとつを大事にしていきたいです。それがつながっていくはずですから。「継続することが一番大事」とHIROさんに教えていただいて、続けてきたことがこうして本になりましたし。とにかく挑戦し続けていくつもりです。

■書誌情報
タイトル:『ののペディア 心の記憶』
著者:山口乃々華
発売日:2021年2月4日
価格:本体710円+税
判型:A6判
発売元:株式会社幻冬舎

【目次】
・はじめに
・ののペディア
【あ】歩く
【い】今
【う】嘘 
…ほか
【E】E-girls
・フォトエッセイ E-girlsだった日々の断片
・おわりに

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