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コートールド美術館展 魅惑の印象派

19/10/4(金)

「バレル・コレクション展」(Bunkamuraザ・ミュージアム)、「松方コレクション展」(国立西洋美術館)、「原三渓」展(横浜美術館)と、今年に入ってから実業家によるコレクション展の開催が続いてきたが、イギリスの実業家サミュエル・コートールドと妻のエリザベスが1920年代に蒐集した、フランス近代美術の優品で構成された本展もその一つ。マネ最晩年の大作《フォリー・ベルジェールのバー》を含めて、美術館が改修中だからこそ可能になった展示内容はまさに眼福そのもの。 今回改めて、一連のセザンヌ作品とゴーガンがタヒチで描いた2点をじっくりと鑑賞。セザンヌはサント=ヴィクトワール山などの風景画、《カード遊びをする人々》を含む人物画、そして静物画と多角的に鑑賞できる構成。またゴーガンは代表作のひとつ《ネヴァーモア》の迫力に目が吸い寄せられる。 夫妻は専門家に相談しつつも、最終的な作品購入は二人で決定していたという。愛あればこその、鋭い鑑識眼だろうか……(美術文化をより多くの人に開かれたものにしたいという夫妻の篤志に支えられた活動を知れば知るほど、昨今の日本の財政界人の文化民度の低さが哀しくなってくる)。愛知県美術館(2020年1月3日〜3月15日、神戸市立美術館(2020年3月28日〜6月21日)に巡回。作品の解題に工夫を凝らしたカタログも魅力的。

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