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SEVENTEEN、ダークなイメージ体現した『ODE TO YOU』ツアー 成長した姿に感じる新たな魅力

リアルサウンド

19/11/12(火) 18:00

 全国4都市で開催された『SEVENTEEN WORLD TOUR <ODE TO YOU> IN JAPAN』が11月9日で幕を閉じた。本稿は11月8日に行われた幕張メッセ国際展示場4~6ホール公演2日目をレポートする。

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 デビューから5年目となる今年。直近に音楽番組で披露していた「Fear」や「HIT」は、これまでのコンセプトとは異なる激しいイメージだ。デビュー当初とはまるで違う黒く統一された衣装やステージで活躍する昨今のSEVENTEENだが、彼らの成長した姿には、また新しい魅力を感じるファンも多くいるのではないだろうか。今回の公演はまさしくそのダークなイメージが多く体現された公演だった。

 オープニングでは天井から垂れ下がった白い布と赤いレーザーで包まれたステージで、ジョンハンが一人中央に佇むと、ファンの歓声が凄まじく響いた。そのまま1曲目となる「Getting Closer」へ。きっちりとした黒いジャケットに煌びやかな装飾が施された衣装を纏うメンバーは、まるで13人の王子のようだ。序盤から繰り広げられる激しい群舞で会場のボルテージを一気にあげた。

 本公演では大人数グループであることを生かした、上下二段に分かれたステージも。「CLAP」では、彼らの情熱的なパフォーマンスを一層惹き立てる火を用いた演出が、ファンの掛け声とも調和して会場が一体となった。

 MCでは、はじめに統括リーダーのエスクプスが「ディノがいてよかった」と前日の公演を体調不良で欠席していたディノを労わった。ディノ自身も自己紹介の際に、「最後まで楽しく遊ぼう!」と元気いっぱいな姿をファンに見せ、多くの歓声を浴びた。他のメンバーも自己紹介でコール&レスポンスを行ない、ファンと交流する場面もあり、序盤から大いに盛り上がった。先ほどまでのSEVENTEENのクールなパフォーマンスとのギャップに会場も和やかな雰囲気に。

 その後、「THANKS」では曲の初めにコーラスアレンジを用いて壮大な世界観を一気に作り上げ、「Don’t Wanna Cry」では様々なフォーメーションで踊りながら、高い表現力を発揮した。感情を込めてパフォーマンスをするメンバーの姿は美しく、激しいダンスをしているという事実を忘れるほど、魅入ってしまった。13人のメンバーがいるSEVENTEENであるが、個人のパフォーマンスをより堪能できるチームごとのステージにも見どころが多い。トップバッターはヒップホップチーム。披露した2曲は雰囲気が異なる楽曲であり、クールな一面から弾ける笑顔まで飛び出すパフォーマンスで様々な魅力が引き出された。さらに、クラップをあおる場面もあり、ファンとの距離感が近いステージに。続いてパフォーマンスチームが登場。13人で行う群舞とは異なり、メンバーそれぞれのダンスをじっくり見ることができた。ピアノの旋律で始まった彼らのパフォーマンスは芸術的な要素も感じさせ、繊細さも持ち合わせた“舞い”は圧巻。最後はボーカルチームによるステージだ。普段は踊りながら歌うことの多いSEVENTEENだが、しっとりとしたバラードを歌い上げるその歌唱力に心を鷲掴みにされたような感覚になった。今回の公演で随一の感動を生んだステージの余韻に、会場は惜しみない拍手に包まれた。

 コンサートの中盤では、「SVT museum」と題されたセットでメンバーが美術品の一部になるという演出もあり、ファンを楽しませた。まるで映画『ナイト ミュージアム』を彷彿とさせる世界観も束の間、バックの映像はネオンが印象的な「SVT theater」に変貌。デビュー曲「Adore U」のアレンジver.、「Pretty U」、「Oh My! 」-Japanese ver.-.を披露した後、メドレーの最後には選抜ユニットの楽曲である「Just Do It」をメンバー全員で踊り、会場の熱気は最高潮になった。

 また、当日11月8日はSEVENTEENの楽曲制作をメンバーのウジと共に担当しているボムジュの誕生日ということもあり、ビデオメッセージを撮ったほか、メンバーが日本語で即興ラップを始める展開もあり、会場は笑いに包まれた。その後もハイテンションに各々話を進めるメンバーに、エスクプスが呆れながら「いつ最後の挨拶をすればいいのか」とツッコミを入れる場面も。そして最後の曲へ行く前に歌う曲のヒントを、メンバーが愛嬌たっぷりに「ヒミツ♡」とお決まりの流れで言うところを、ウォヌは「最後の曲は『독 (Fear)』です!」とネタバレしてしまい、メンバーたちから「それはヒントではなく正解です」とツッコまれていた。

 最後は最新アルバムからタイトル曲である「Fear」を歌い、公演は一旦終了。アンコールでは、トロッコに乗ったメンバーが会場の後方に登場し、多くのファンを楽しませた。その後のMCでは、ホシが「この会場をいっぱいにしてくれてありがとう」と感謝を伝えたほか、エスクプスの「もっと広い会場での公演を目指す」とさらなる活躍を期待させる発言に会場は大いに沸いた。

 今回のSEVENTEENのコンサートは、エンターテインメントに富んだセットリストや演出が魅力的な公演だった。SEVENTEENらしい力強さ、美しさ、クールさ、可愛らしさ…… 一つの公演とは思えないほど贅沢で見応えのある内容であった。また、成長した姿や大人っぽいイメージはもちろん、彼らの賑やかさや仲の良さをMCなどから感じられるのもライブだからこそ。その楽しさはぜひ会場で生で体感してほしい。満足度の高い彼らの公演、次の来日が早くも待ち遠しいのは筆者だけではないはずだ。(momotoxic)

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