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北野武監督が描く“ヤクザ”に関心? 『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』監督が語る

リアルサウンド

18/11/15(木) 17:00

 11月16日に全国ロードショーされる『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』のメガホンを取ったステファノ・ソッリマ監督のインタビューが公開された。

参考:『ボーダーライン』続編、特別映像公開 J・ブローリン&B・デル・トロが役柄について語る

 アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に、あらゆるルールもモラルも通用しない麻薬戦争の恐るべき現実をえぐり出した『ボーダーライン』の続編となる本作では、衝撃的な世界観と臨場感はそのままに新章へと突入。前作に引き続きベニチオ・デル・トロとジョシュ・ ブローリンが競演を果たしている。

 前作の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴに代わり今回メガホンを取ったソッリマ監督は、「テイラー・シェリダンとドゥニ・ヴィルヌーヴが作り上げた『ボーダーライン』の力強いキャラクターたちは、僕が関心を持っているグレーゾーンについてとても知的なエンターテインメント作品を作るチャンスを与えてくれた。ドゥニは友人だけどこの続編プロジェクトについては全く話さなかった。目的は続編を作ることではなく、全く独立した新しいものを作ることだったからね」と、ヴィルヌーヴとの関係性を吐露。さらに、「シェリダンの脚本で映画を作れたことを誇りに思う。この作品は、私のキャリアの集大成ともいえるかのように、自分がずっとやってきたことに近いものを感じることができた。様々な登場人物、ストーリーラインがある時点で交錯していくこと、アンチヒーローを描いているということ。キャラクターが悪人としてではなく、ひとりの人間として描かれているところに魅力を感じた。あとは、移民について触れていること。これはいまの時世的にとても重要だと思った」と語った。

 暗殺者アレハンドロ役のデル・トロとCIA工作員マットを演じたとブローリンについては、「2人は素晴らしい俳優だ。1作目と同じキャラクターだがコア(核)な部分を掘り下げた。彼らは人を殺すし、残酷で強いが、いつしか共感できるキャラクタ ーになる。人間は複雑でいつも善悪の狭間を行ったり来たりしているんだ」と話すソッリマ監督。そんなデル・トロが、のちに一緒に行動を共にするよう になる麻薬王の娘・イザベラ役のオーディション選考に参加していたというエピソードも披露し、「あれほどのスター俳優が新人のオーディションに参加するなんてことは考えられない。候補が3人に絞られた時、ベニチオに声を掛けたら来てくれたんだ。6~7時間、台詞合わせの場にいて候補者全員の相手役を務めてくれた。彼がとてもいい雰囲気を作り出してくれたよ」と秘話を明かした。

 現在も、麻薬ビジネスが題材のAmazon制作のTVドラマミニシリーズ『ZeroZeroZero(原題)』をイタリア、メキシコ、モロッコなどで撮影中のソッリマ監督だが、「北野武の作品は観ている。彼のキャラクターの描き方には他人にはない特別なものがあると思う。どうやってキャラクターを作り込んだのか、どうアプローチをしたのかとても関心がある。特に『ソナチネ』が好き」と、イタリアのマフィア、メキシコのカルテルほど知識があるわけではないが、日本のヤクザにも関心があるとの話も。なお、『ボーダーライン』の3作目については、「たとえ作られたとしても監督はやらない。キャラクターは同じでも作品ごとに独立しているんだ。私ではなく別の監督が違う観点から描くことができるはず」と笑いながらも続投しないことを明言した。(リアルサウンド編集部)

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