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小川紗良の商業監督デビュー作「海辺の金魚」誕生日に上映、是枝裕和との思い出も

ナタリー

左から福崎那由他、小川未祐、小川紗良。

「海辺の金魚」の完成披露舞台挨拶が、本日6月8日に東京・新宿武蔵野館で開催され、キャストの小川未祐と福崎那由他、監督の小川紗良が登壇した。

本作は、身寄りのない子供が暮らす家で育つ少女たちの成長を描いた人間ドラマ。小川未祐が主人公の花を演じ、福崎は同級生の貫太役で出演した。

本作で商業監督デビューを果たした小川紗良は「1つひとつ手探りでやってきた作品なので、今日こうしてお披露目ができて本当にうれしいです」と完成の喜びを明かす。小川紗良の学生時代の監督作「最期の星」で映画初出演を果たした小川未祐は、本作に関して「『最期の星』で初めて映画に出たときの気持ちや、紗良さんとの間にあるもの作りへの“純度”みたいなものは何も変わることなく、こうして作品を作ることができてよかったです」と述懐。対する小川紗良は、小川未祐の本作での姿について「大人にも子供にもなりきれない18歳の、等身大のアンバランスさという、出会った頃とは違う魅力があった」と話した。

また福崎は、鹿児島県阿久根市での撮影を「自然豊かな場所でやらせていただけたので、役として生きやすいなと感じました。俳優としても活動している監督の心遣いなのかなと」と回想。福崎が過去に「平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」に出演していたことから、小川紗良は「(特撮の)はっきりしたお芝居もやっていながら、映画の世界での繊細なお芝居もできる方。細かいニュアンスを的確に受け取ってくださったので、その繊細さに助けられました」と振り返った。

本作には是枝裕和が脚本協力として参加している。早稲田大学在学中に是枝の授業を受講していた小川紗良は「是枝監督は、私にとってもプロデューサーにとっても恩師。行き詰まっているときに一度脚本を見ていただいて、細かいセリフや削るべき箇所についてアドバイスをいただきました」と感謝を述べる。さらに本作には阿久根市の子供たちが出演していることから「是枝監督に、撮影現場での子供との関わり方、撮影前の触れ合い方などを改めて相談しました」と続けた。

最後に、本日6月8日に25歳の誕生日を迎えた小川紗良へ、花束が贈呈された。2年前の誕生日は阿久根市で本作の決起会をしていたという小川紗良は「あれから2年も経ったのかとしみじみ思います。まさかこうして、自分の誕生日に上映できるなんて、でしゃばっているようで恥ずかしいですが(笑)。こうしてキャストの方々と一緒にお披露目の場に立てたのが本当にうれしいです」とはにかんだ。

「海辺の金魚」は6月25日に東京・新宿シネマカリテほかで公開。

(c)2021東映ビデオ

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