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年末年始特別企画 第4回

水先案内人 池上彰が選んだ2019年のベストムービー

 

①『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』 (3/26公開)

         
 
 

②『グリーンブック』(3/1公開)

         
 
 

③『バイス』(4/5公開)

         
 

今年はアメリカ社会の断面を切り取った秀作が多かった。『記者たち…』は、ブッシュ政権がイラク攻撃に突き進もうとしているときに、「戦争の理由に根拠がない」ことを突き止め、報道した記者たちの物語だ。しかし、彼らの報道は政府のフェイク広報によってかき消されてしまう。

『バイス』も、ブッシュ政権時代。ブッシュ大統領を操った副大統領の物語だが、ここまで実在の政治家をリアルに悪の権化として描いてしまうアメリカ映画界の底力を見る。

『グリーンブック』は、個人への差別意識を持った白人ドライバーと、その客となって黒人差別の激しいアメリカ南部で演奏旅行をする黒人ミュージシャンの物語。アメリカが、ついこの前までいかに黒人差別の激しい国だったかがわかると共に、そこで人間的な交流の生まれる人間の素晴らしさも伝わってくる。これがアメリカだ、いや、これもアメリカだ。

『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』(C)2017 SHOCK AND AWE PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
『グリーンブック』(C)2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.
『バイス』(C)2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.

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