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ukka、クマリデパート、リルネードら楽曲が高順位 論客4名が語り合う、苦境にあるインディーズアイドルの現状と活路

リアルサウンド

21/2/9(火) 12:00

 アイドルが1年間に発表した曲を順位付けして楽しもうという催し『アイドル楽曲大賞』。2020年のインディーズアイドル楽曲部門はukkaが「恋、いちばんめ」で1位を獲得。ukkaは改名前の桜エビ~ずとしてもトップを飾っており、2019年に続く2連覇となる。ほかにもnuance、RYUTist、Task have Funといった常連組が並ぶ中、クマリデパート、リルネード、ばってん少女隊、開歌-かいか-が高順位をマークするランキングとなった。

 リアルサウンドでは今回も『アイドル楽曲大賞アフタートーク』と題した座談会を開催し、ライターとして企画・編集・選盤した書籍『アイドル楽曲ディスクガイド』を著書に持つイベント主宰のピロスエ氏、コメンテーター登壇者からはアイドル専門ライターであり、『VIDEOTHINK』制作・運営に携わる岡島紳士氏、著書に『渡辺淳之介 アイドルをクリエイトする』を持つ音楽評論家の宗像明将、(コロナ禍以前は)日本各地を飛び回るDD(誰でも大好き)ヲタの中でも突出した活動が目立っていたガリバー氏が参加。後編では、メジャーアイドル以上に窮地に追い込まれているインディーズアイドルの現状と活路についてを話し合っていった。

 なお、今年から『アイドル楽曲大賞』の投票システムが変更に。昨年までは、1人が持っている5曲の権利を全て同じグループに投票することができたが、今年からは1グループ1曲の縛りとなった。これは、自分の知らなかった楽曲が上位に入ることによって、その楽曲が多くの人に知られるランキングとして機能してほしいという主宰サイドの思いから。メジャー部門では、トップ20にフィロソフィーのダンス、sora tob sakana、ヤなことそっとミュートが2曲、インディーズ部門ではukka、サンダルテレフォンが2曲。そして、RYUTistが3曲をランクインさせている。システムが変更になった上でも、多くの楽曲が入ることはそれだけ多くのファンに支持されていることを表す結果である。(渡辺彰浩)※本取材は2020年12月に実施

「持っているファンの数をいかに減らさないか」がアイドル全体のテーマ

ーー昨年は桜エビ~ずの「それは月曜日の9時のように」がインディーズの1位でしたが、今年も改名したukkaが「恋、いちばんめ」で首位を獲得しました。

岡島紳士(以下、岡島):元ふぇのたす(MICO、ヤマモトショウ)の2人と宮野弦士さんの楽曲なんですよね。MICOさんが作詞、ヤマモトショウさんが作詞と作曲、宮野弦士さんが編曲。ヤマモトショウさんがMICOさんに声をかけ共作が実現していて、MICOさんがほかのアーティストに提供するのはこれが初めて。ヤマモトショウさんは2018年に「まわるまわるまわる」で作詞を担当したのを機に、今回の「恋、いちばんめ」では作曲も担当しているんです。ukkaは2020年に誰もが大躍進を遂げるだろうと思っていたけれど、コロナ禍で足止めをくらってしまった印象が強い。とは言え、曲がいいので、この順位ということで納得です。

ガリバー:メジャー部門で話した乃木坂46の「I see…」と同じなんですけど、溢れ出すSMAPっぽさ、ファンク要素をみんなが好きなのはこちらでも同じことが言えると思います。同じSTARDUST PLANET.の私立恵比寿中学の1位とukkaの1位は、ストーリー性という意味で全く違うのが象徴的です。

宗像明将(以下、宗像):3位のリルネードの「もうわたしを好きになってる君へ」も、ヤマモトさんの曲。インディーズは“ヤマモトショウ楽曲大賞”の様相を呈しているので。

ーーリルネードの話題に行く前に、2位はクマリデパートの「ネコちゃんになっちゃうよ~」が入りました。

ピロスエ:「サクラになっちゃうよ!」がシングルの表題曲で、これはカップリングなんだよね。クマリは2019年も、6位に「シャダーイクン」、18位に「極LOVE浄土」をランクインさせてた。

ガリバー:ハロプロへのオマージュの「極LOVE浄土」でドカンと来て。2020年も充実した印象でした。

宗像:「ネコちゃんになっちゃうよ~」はクマリのEDM路線の中ではかなり吹っ切れてるなって。

岡島:作曲、編曲してるのがK’sさんという、らっぷびとに楽曲を提供したニコニコ動画の歌い手で、日本語ラップというよりアイドルラップらしい聴き心地かなと思いました。

ピロスエ:30位のクマニキ(クマリデパートとアップアップガールズ(2)による期間限定コラボユニット)「クマニキ」も面白い曲でしたね。

ーー改めて、リルネードが「もうわたしを好きになってる君へ」で3位です。

宗像:虹のコンキスタドールの元メンバーの奥村野乃花さんがプロデュースをしているグループで、ソウルフルでみんな大好きそうな楽曲。ねもぺろ(鹿目凛、根本凪)にインタビューしたら、(リルネードの)「フレッシュさとかでちょっと負けちゃいそう」って言っていました。新鮮なアイドルとソウルミュージックの融合は楽曲派のパラダイスって感じがしますよね。

岡島:虹コンの妹分オーディションから結成されたのが虹のファンタジスタですけど、その落選者から選ばれたのがリルネードなんですよね。

宗像:今回は虹のファンタジスタがあまり目立っていない中、リルネードはかなり躍進しましたね。

岡島:振付が虹コンの的場華鈴さん、衣装デザインを根本凪さんがやっているので、拡散力がありますし、ヤマモトショウさんが曲を作っているのも大きいと思います。2020年はライブ現場がないなかで、「持っているファンの数をいかに減らさないか」がアイドル全体にとってのテーマだったと思います。

11位から20位はアイドルシーンの多彩な現状が反映されている

ーーばってん少女隊からは「OiSa」が4位になりました。

ガリバー:ばっしょーと言えば、スカロック、パンクロックの印象が強いひとが多いかもしれませんが、「OiSa」はまた違った曲調が特徴的かなと思います。メジャーの超ときめき♡宣伝部の「トゥモロー最強説!!」に近いですけど盛り上がる感じ。

岡島:メジャーデビューシングル曲「おっしょい!」を作った渡邊忍(ASPARAGUS)さんが作った曲で、山笠のお祭りのかけ声の「オイサ」に乗っけている。宗像さんはワールドミュージックの専門家ですよね。

宗像:最近は、言葉が厳しくなってきまして、ワールドミュージックも植民地主義的な言葉だとよろしくないという潮流があり、グローバルって言葉になってきています。アイドルからグローバルを目指す、日本の伝統のリズムを取り入れていくという。これはグローバルミュージックですよね。単純にイントロを聞いて、リズムが跳ねる感じから違います。

ーーRYUTistは5位の「ALIVE」、9位の「ナイスポーズ」、さらに15位に「春にゆびきり」と、20位以内にアルバム『ファルセット』の楽曲が3曲ランクインとなりました。

岡島:アルバムに参加している作家陣がパソコン音楽クラブ、清浦夏実、北川勝利、沖井礼二、ikkubaru……と楽曲派フル装備、ストレートフレッシュみたいな感じで。上位にくるだろうとは思っていたけど最高では5位だったのが意外でしたね。

宗像:「平成のTomato n’Pine『PS4U』、令和のRYUTist『ファルセット』」と呼ばれたことに異論はないんですけど、それがアルバム部門で1位を取れなかったことには……。

ガリバー:アルバムとしての評価と単体での評価は分かれちゃう。単発の力が弱いとは言わないけれど、一遍の物語としてのアルバムの出来が素晴らしいからこそ票が散ってしまうのはしょうがない。それでも3曲入っているのはすごいですし。いい曲が多い故のジレンマかもしれないですけど。

ーー7位は開歌-かいか-の「ポプラ」です。

ピロスエ:2019年は21位(「かいかのMUSIC」)でギリギリトップ20に入らなかったんだよね。今回はちゃんと入ってきましたね。

岡島:sora tob sakanaを輩出したZi:zooが制作、プロデュースをやってますけど、ライブハウスのガイドラインをしっかり守る形でライブを続けて来ていた感じですよね。

宗像:「ポプラ」はハーモニーの美しさとポップさが融合していて非常に美しいですね。

岡島:オワリカラのタカハシヒョウリさんが作詞&作曲で、編曲がサクライケンタさん。

宗像:サクライくんっぽい音ですね。

ガリバー:開歌-かいか-は場を盛り上げるというよりハーモニーを聴かせることを重視するグループ。客席がじっと観るタイプのグループなので、ボーカルの力が届く点という点で、このコロナ禍ではプラスに働いたんじゃないかなという気がします。

岡島:止まらずに動き続けてきた成果が出たなという感じがしましたね。

ーーnuanceの「ハーバームーン」は8位となりました。

宗像:アルバムの中でもかなりラップ色が強い曲ですね。2019年は「タイムマジックロンリー」が4位に来ていました。nuanceは横浜のアイドルグループなんですが、常に変な曲を作ってくるんです。1位の「恋、いちばんめ」は分かりやすくディスコですけど、nuanceは変な色でラップを入れてくる。主人公が男性で「ロイド眼鏡」って単語が出てくるんですね。nuanceは特殊な違和感を持ち込むんですよ、平然と。変なイディオムが入ってくる。今年nuanceがいい曲いっぱい出した中でも、そこら辺の面白さが「ハーバームーン」なんだろうなと思いますね。めちゃくちゃいい曲ですね。

岡島:「タイムマジックロンリー」の「準備はいいですか?」などの男性のナレーション風のフレーズは、nuanceとコラボ曲を作ったり楽曲提供している、ラップグループ・絶対忘れるなの志賀ラミーさんが担当しています。これもその特殊な違和感を感じさせますよね。ちなみに僕はnuanceでいうと、今年は「雨粒」に入れましたね。

宗像:あれもいい。

ーーTask have Funは「星フルWISH」が10位にランクインしました。

ピロスエ:つんく♂提供曲の「あしたに向かうダイアリー」が話題になりましたけど、「星フルWISH」のほうが上位だったんですね。つんく♂曲のほうは、シンプルなアレンジで勝負した、しみじみ良い曲というか。でもフックという点では弱かったかもしれないですね。

ガリバー:つん♂タス♀の曲に関しては狙いすぎたんじゃないかなと思います。衣装を含めてプロデュースしてるんですけど、初めてヒールを履いていたり、今までにないことをやらしてみようと。曲のインパクトで言うと「星フルWISH」の方がタスクっぽくて、従来のファンからすると聴きなれた感じ。

ピロスエ:たとえば、ラストアイドルに提供した「夜中 動画ばかり見てる・・・」でのラップ入りR&Bのような曲調とかのほうが、インパクトあったかもですね。

ガリバー:いろいろ考えすぎたんじゃないかと思ってしまいますね。

宗像:「星フルWISH」はソウルフルな曲ですね。乃木坂46の「インフルエンサー」を作った作曲家の、すみだしんやさんですね。幅が広いなと思いました。

岡島:AKB48の「フライングゲット」と乃木坂46の「インフルエンサー」でレコ大を2回取っている実績のある人です。

ーー10位以下に関してはいかがですか?

ピロスエ:11位から20位ゾーンは面白いよね。サンダルテレフォンとかCROWN POP、NELNが上位にきたことで、アイドルシーンの多彩な現状が反映されているのがいいな、と。

岡島:サンダルテレフォンの小町まいさんと夏芽ナツさんは、もともと終演後物販卍のメンバーで、曲はディスコ風のものが多い。ライブもしっかりやっていましたし、2021年どこまで伸びるかって感じです。NELNはukkaのMVも撮っている森岡千織さんがプロデューサーとして参加しているグループで、「ノンフィクション」は2020年の失われたコロナ禍の夏を妄想した曲なんですよね。いい曲がいっぱいある中で、この曲が特に刺さったんだろうなと思いました。

どれだけのグループが2021年下半期まで持ち堪えられるのか

ーーアルバム部門も見ていくと、1位が私立恵比寿中学の『playlist』、2位がRYUTistの『ファルセット』、3位がsora tob sakanaの『deep blue』です。

ガリバー:2020年でいうとエビ中のこの1枚には叶わないなと。アルバムとしての強度がずば抜けていた印象です。でも、RYUTistの方がストーリー性、全体の構成としては完成度が高い。エビ中は粒が大きいのが象徴的で。

ピロスエ:『playlist』というタイトルがいいですよね。独立したお気に入りの強めの1曲1曲が集結したというイメージで、まさにそういう内容なわけですから。

岡島:このベスト3は納得できますよね。4位以下はフレッシュなグループが頭角を現して来ているのが良い傾向だなと思います。RAYの『Pink』が4位、サンダルテレフォンの『Step by Step』が5位、9位にもNELNの『Predawn』がきてる。グループの解散など多い年でしたが、インディーズ勢は面白いグループが育ってきてるんだなって感じはしますよね。

ピロスエ:6位にMIGMA SHELTERの『ALICE』が入ってるけど、どうなんですか?

宗像:がっつりとした強固なストーリーのコンセプトアルバムを作ったんですね。かつMIGMA SHELTERってトランステクノのグループなんだけど、いろんな音楽の幅に挑戦していて、1曲の中でも変化が激しい。そもそもトランステクノをやっているアイドルグループがいないし、アルバムの完成度が高いのは、満を持してここまで上がってきた理由だと思いますね。

岡島:しっかり音楽を作ってる感じがしますよね。

宗像:8位に『ひなたざか』が入っている日向坂46やディアステージ、WACKと言ったいわゆるメジャーレーベルと関わっているところは、ライブがなかなか出来なくなっている状況の中で、東京のインディーズって緊急事態宣言が明けて、即ライブだってノリになってきて。それは賛否分かれると思うんですね。僕の中で象徴的なのは、10位に『にゅーかおすっ!!!!』が入ったアンスリュームが緊急事態明けでライブをやるようになって上がってきたのはその辺だろうなと。2020年は勢いが衰えるアイドルは目に見えて衰えていったんですよ。身動きが取れないから。ライブアイドルって結局、ライブをやらないとだめなんだというのがはっきり出てしまった。アンスリュームは曲自体もいいです。プロデューサーがSOLと同じせいじさんで、楽曲派のSOLよりもアンスリュームが上がってくるのはライブの勢いがあるんですよね。

岡島:とにかくライブ中に騒げて盛り上がれる、というタイプのアイドルは、コロナ禍では大きな苦戦を強いられたと思いますね。

宗像:僕の知ってるところはソーシャルディスタンスを厳密にやってるんですけど、コール入っちゃったなんて事件も聞きます。ライブハウスによって判断が分かれるし、その辺の混乱はずっとあります。メジャー部門の17位に真っ白なキャンバスの「桜色カメラロール」が入っているけど、白キャンですらライブは聴かせる曲。“東京3大ミックス現場”と言われた白キャンも、聴かせる曲中心なんですよ。ライブが変わりだしてますね。

ピロスエ:ハロプロも『Hello! Project 2020 ~The Ballad~』というライブタイトルで、J-POPバラード曲のカバーをソロで歌うという内容でした。最近のライブではオリジナルのアッパー曲もやるようにはなってきているんですが、観客は完全着席・声出し禁止なので、コールを手拍子で表現したりするような流れになってますね。

岡島:すでに世間的にも売れてファン数を多く獲得できていたところは長く延命できるけど、これからスタートするグループはライブでファン層を拡大する、という戦略もなかなか通じなくなっているので、展開が難しい。企業としっかり契約してやっているところであればあるほど、コンプライアンス的にライブができなかったり、オンラインライブ主体にせざるを得ないと考えるところも少なくない。一方、インディーズは独自の判断で動けたりするので、日本ライブハウス協会などが提唱しているガイドラインを守った上でなら、ライブを続けることができる。今年は解散や脱退も多かったですが、一体どれだけのグループが2021年の下半期まで持ち堪えられるのか、心配ですね。我慢の期間が続きます。こうした状況が、楽曲大賞のランキングにも如実に影響したんだなという印象がありますね。

宗像:ライブをやるところが強くなってしまうという問題がありますね。

岡島:自分たちの判断で感染対策をして、前述のガイドラインをしっかり守った上でライブを続けたところの順位が上がってきたという側面はあるかもしれないですね。

宗像:MIGMA SHELTERの所属するAqbiRecも対バンとか慎重だったので。

ガリバー:RAYは大阪でもしっかり感染対策をした上でワンマンをやってくれたので、ちゃんとワンマンを観れたグループの一つです。こういう状況でも大阪まで来てくれるのはありがたいですし、安心して観れましたね。

ーーメジャー部門に続き、インディーズ部門でも2021年に期待することを聞かせてください。

宗像:インディーズ部門は、社会的混乱がそのまま投影されるんですよ。メジャーよりも如実に。どうなっていくかは、分からない。22位にRingwanderungの「ハローハロー」がいるけど、曲がいいところはちゃんと上がってくるんだなとも思うし。

ガリバー:ライブフロアの熱気だったり、密度を求める欲求ってなくならないと思うんですよ。そんな簡単にしょうがないよねってならないじゃないですか。

宗像:ならない。ならない。

ガリバー:そのもどかしい気持ちのやり場をどこに向けるかって、誰も正解を見出せていない気がしていて。そこのアイデアが出て来ればブレイクスルーになるんじゃないかと。

宗像:これはアンビバレントな発言なんですけど、楽曲派の総数が減ってるような気がするんですよ。楽曲派に向けたマーケットを運営のみなさんが狙うのはやめた方がいいのかなとは思っていて、パイをどうやって広げていくかに注力した方がいいんだろうと思いますね。例えば、女の子をYouTuber事務所から引っ張ってくるとか。クロスカルチャーが大事なんですよね。

岡島:結局経営的に体力があるところはある程度は大丈夫だし、それ以外は一層厳しくなっていく、という結論になるんだと思いますけどね。

ガリバー:tipToe.とかukkaがそうですけど、コロナ禍になってからオンラインファンクラブ的なものを始めてるんですよ。持続性って意味では重要な着眼点で、今いるファンの人たちを大事にしている。新たな体制を取っているtipToe.でもそういうことをやっていたりするので、一つの方法だったりするんじゃないかなと思いますね。

岡島:ある程度ファンがいるグループはやった方がいいですよね。

宗像:オンラインファンクラブにしても、顧客満足度を維持していかないといけない。その満足度に楽曲が含まれるっていう概念でいいと思います。これはメジャー的な話でもあって、男性だから特にノミネートされていないし、K-POPなんだけど、みんなBTSの「Dynamite」がビルボード1位というのは認識してると思うんですよ。BTSは何がすごいって韓国からほぼ出国していないと。全てがオンラインで、データのやり取りだけで行われている。あの規模は難しいと思うけど、ちょっと前は日本のメディアに出ていた子たちなので、何かしらの希望はあるはずです。NiziUもそうだし、使える回路はあるはずなので。「Dynamite」の歌詞には、〈Shining through the city with a little funk and soul(ファンクとソウルでこの街を照らす)〉っていう歌詞が出てくるんですね。要は典型的な70’sディスコ、つまりアメリカビルボード全体がアイドル楽曲大賞に追いついてきたんですよ。やっとアメリカが俺たちに追いついてきた。まだまだ俺たちの戦いは始まったばかりだと。

ピロスエ:アイドル楽曲は最先端ですからね!

宗像:僕らはBTSにフリーライドしていくと。コロナの状況で、アメリカ人が聴いていたのが明るいディスコソングだっていうのは需要なので。しんどいと明るい曲を聴きたいっていうね。来年は『アイドル楽曲大賞 in USA』をやるんで。俺たちもアメリカ進出だ!

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