Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

柳楽優弥&田中泯からメッセージが到着 『HOKUSAI』新公開日が5月28日に決定

ぴあ

21/3/19(金) 8:00

『HOKUSAI』新ポスタービジュアル (C)2020 HOKUSAI MOVIE

新型コロナウイルスの感染拡大により、公開延期となっていた映画『HOKUSAI』の新公開日が5月28日(金)に決定し、W主演を務める柳楽優弥と田中泯からメッセージが到着。さらに、再始動した本作の新予告と新ポスターが公開された。

代表作『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』が2020年2月に新たに刷新された新パスポートや2024年度から使用される千円札のデザインに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト葛飾北斎の生涯を描いた本作。19世紀にヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人で、米LIFE誌「この1000年で偉大な功績を残した100人」にも唯一の日本人として選ばれている北斎は表現者たちが自由を奪われていた時代に、ひたすら絵を描き続けていた。この映画では、抑圧に負けず自分の道を貫き、表現の自由を求めた北斎の姿を通して、今を生きる人々にメッセージを届ける。

今回公開された映像は、今もなお、幅広く様々なジャンルで世界中に多くの影響を与え続けている天才絵師・葛飾北斎(田中泯)が若かりし頃を回想するところから始まる。人気浮世絵版元(プロデューサー)蔦屋重三郎(阿部寛)に向かって「北極星にちなんでつけたんだ」と、決して動かぬ星であることが自身の名前の由縁であると真っすぐな瞳を向けて語る人物こそが若き日の葛飾北斎(柳楽優弥)だ。

腕はいいが、食うことすらままならない生活を送っていた北斎に目をつけた重三郎。しかし、絵を描くことの本質を捉えられていない北斎をなかなか認めず、“絵を描く意味”を問いかける。勝ち負けにこだわる北斎は、歌麿や写楽などライバル達にも完璧に打ちのめされ、先を越されてしまい、もがき苦しみ、生死の境まで行き着き、大自然の中で気づいた本当の自分らしさを見つける。そして、北斎は重三郎の後押しによって、遂に唯一無二の独創性を手にするのであった。

しかし、江戸時代後期は幕府によって浮世絵や戯作などの風俗が厳しく取り締まられており、蔦屋が営む耕書堂や、武士の家系であることを伏せて筆を取り北斎とタッグを組んでいた戯作者の柳亭種彦(永山瑛太)も弾圧の対象に。彼もまた自問自答し、「先生は絵のために全てを捨てられますか?」と北斎に問いかけるも、北斎の気概や諦めない姿を目の当たりにし、己の信念を最後まで貫き通すことを決心する。

一方で、志を共にする表現者たちを失い続けてもなお創作意欲が衰えることのない老年期の北斎は、筆一本を手に黙々と描き続けた絵で、誰よりも雄弁に“表現の自由”を求め、時代に抗い続ける。厳しい弾圧の中、「こんな日まで絵を描くのか」と問われても、「こんな日だからだ」「今だから見えるものがある」と内に秘める熱い想いを言葉にする北斎の姿からは、若き日に重三郎に自身の名前の由来を語った青年の時と変わらぬ北極星のように、生涯決してブレることのない強い信念を持ち続けた人物であったことが伺える。また、何があっても絶対にあきらめず、自分を信じ、絵を描き続けた北斎の人生は、コロナ禍で多くの自由を奪われた人々に“今だからこそ”感じることができる多くの共感や勇気を与え、時を超えた北斎からのメッセージとも言えるだろう。

また、合わせて公開された本ポスターでは「絵で世界は変わるのか?」という、北斎が生涯をかけて貫き通したその生き様から気付かされるような力強いキャッチコピーが特段目を引く。さらに、主役級の超豪華キャスト揃い踏みのビジュアルは必見。それぞれの時代を生きた北斎の人生が垣間見られるような青年期・北斎を演じる柳楽、老年期を演じる田中に続き、蔦屋重三郎を演じる阿部、柳亭種彦を演じる永山、歌麿を演じる玉木宏、北斎の妻・コトを演じる瀧本美織、高井鴻山を演じる青木崇高らのキャラクタービジュアルが収められている。また、本作にとって欠かすことのできない葛飾北斎の本作の題字によって表現されている壮大さや豪然たる勢いと存在感。これらすべてが相まって、作品の世界観やストーリーのスケール感が表現されたものとなっている。

90年の生涯で3万点以上もの作品を描き続け“画狂人”とも言われるほどに、何があっても絶対に諦めることなく、命が尽きるその時まで自身の信念を貫き通し、絵を描き続けた北斎の知られざる人生、そして彼の人生に深く関わってきた登場人物たちが、それぞれの人生に置いてどのように北斎と接し、交わっていくのかを数少ない資料から徹底的に調べ上げた充実に基づくオリジナルストーリーも見どころの一つ。謎に満ちた北斎の人生の物語が170年の時を経て描かれる映画『HOKUSAI』に引き続き注目してほしい。

■映画『HOKUSAI』予告映像(90秒)


■映画『HOKUSAI』予告映像(30秒)


●柳楽優弥(青年期・北斎役)
<コロナの影響により、約1年後の今年5月28日公開に決定した本作。公開間近される本作への今のお気持ちをお聞かせください。>
2020年に(僕自身の作品も)延期が続いたので、少し悔しい思いもあったのですが、2021年という今だからこそ、この作品をご覧いただき、
より一層、北斎の持つ力強さやパワーを感じて頂くことができるのではないかと思います。ぜひ多くの方にご覧頂きたいです。

<本作の持つメッセージは、この時代だからこそ響くものだと思うのですが、「いまだからこそ伝えたい」ことは?>
世の中の色々なことが様変わりしている中、僕自身もまた新たに一つずつ積み重ねて、ニューノーマルを作り出して行かなければと感じています。
北斎の持つ力強さ、目標や夢に向かって自分を信じ突き進んでいく力は、今この時代においてとても必要なエンターテイメントの力になるのではないかと思います。今この時代を生きる人たちの背中を押してくれるような北斎の強い信念とエネルギーを感じて頂けたらと思います。

<映画をご覧になる方へのメッセージ>
“目標や夢に向かって突き進んでいっていい”ということを、北斎は物凄いエネルギーを持って突き進んで証明していたのだと思うし、その生き様から勇気をもらえると思います。映画『HOKUSAI』は、皆さんの背中を押せるような作品になっていると思いますので、ぜひ劇場でご覧頂きたいです。

●田中泯(老年期・北斎役)
<コロナの影響により、約1年後の今年5月28日公開に決定した本作。公開間近される本作への今のお気持ちをお聞かせください。>
撮影中の興奮は、いまだに僕の中に残っていてたくさんのことが思い出されます。いよいよ今年5月に公開ということになりました。
たくさんの人たちが見てくださる、そしてその感想をみんなが話しあい、だべり、つまみにされるかもしれませんが、そんなことで人々の言葉の中に北斎がまた生き返ってくるというか、生まれてくるといったらいいのか、そんなことが起きると思います。北斎は本当に憧れの素晴らしい男です。
そして演じているのが僕ということが本当に不思議な話で、こんなことが現実に起こるんだなっていまだに驚いています。
でも、実際に皆さんがご覧になる北斎はかなりスゴイです。楽しみにしていてください。

<本作の持つメッセージは、この時代だからこそ響くものだと思うのですが、「いまだからこそ伝えたい」ことは?>
映画の中でも北斎は、自分が生きている時代を「こんな時代」「いやな時代」だと言っています。
現在、世界中で悶々とし、ムカムカとし、そして落ち込み、今私たちはとても苦しい時間のまさにその渦中にいるわけです。北斎は、そうゆうものに対して立ち向かったわけです。常識破りでもあったと思います。一人の人間が90歳になろうとしているのにもっともっと生きたい、まだまだやることがある、死にたくないとはっきり思う。これは今でも僕たちはほんとに見習わなきゃいけないと思います。生き生きと死んでいくというか、死ぬまで生き生きとしてそして死んでいく。でもどんなに計画的に生きていても、なかなか思い通りにはならない。数年経てば、こうだと思っていたものも自分の中で壊れ、あるいは自分でぶち壊し、常に生まれ変わるようにして生きている。北斎は、家を変え名前を変え生きていた。あるいは彼の眼に見えるものも変化していったかもしれない。でも、一人の人間としてこれが当たり前なんだと、僕は強く言いたいと思います。

たしかに北斎は天才だと思いますが、天才だから出来たのではなく、自分が最も生き生きと感じるその生を生きるべきだということです。これは架空のことでもなく見果てぬ夢でもない。僕たちは自分を卑下することなく、夢を追いかけ続けることだけで、もっと生き生きとしていられるはずです。
自分も、そんなにもういつまでも生きられるわけじゃない。でもやっぱりダラダラと生きたくはないと思っています。
ほんとに好きなことを探し、やらなきゃならないことを自分に課して生きていくようなことを、北斎みたいにやってみたいと思っています。

<映画をご覧になる方へのメッセージ>
とにかくがんばって生きましょう!
想定外なんて言葉はもういらないです。想定外なんてもうこれから延々と続くと思うんです。
僕は、人類全体が大冒険をしなきゃならない時代にさしかかっていると思います。
一人の人間の生きる生き方みたいなものがもっともっとたくさんになって、それで世の中が動いていったらスゴイだろうなって思います。
本当は、人間分だけ生きるパターンがなくちゃいけないはずなんです。そしてお互いを尊敬したり、しっかりと保護したり、あるいは激励しあって、
生きていけるようになったらすごくいいんじゃないかなって思います。映画を見ていただければ、皆さんにも絶対わかっていただけると思うんですが、北斎は「ちがう!人間はそんなもんじゃない!」っていうようなことが、毎日のように自分の中でうごめいていたんだろうと思います。
その北斎が、歳を取っても変わらず生き続けられた。これはもうどう考えたって憧れるしかないじゃないですか。でも単に憧れるだけじゃなく、自分の中に一体何がムカムカするものとしてあるのかっていうのは、皆さんと一緒に考えてみたいし、あるいはこの映画からみなさんが一体何を受け止めるのかっていうのはものすごく大事なことのような気がしています。なんせ北斎ですからね。スゴイです。

映画『HOKUSAI』
5月28日(金)より公開

アプリで読む