村治佳織、映画のような私の人生 〜いつもギターが一緒だった〜
「今、そして未来」
全10回
第10回
18/10/14(日)
(C)Kazumi Kurigami
今回のアルバム『シネマ』は、デビュー25周年だから作ったわけではありません。次のアルバムを作ろうと思ったタイミングがたまたま25周年だったのです。結果的に“25周年記念アルバム”と名付けていますが、毎年良いものを作るという根本的な気持ちは、これまでと何ら変わりません。ただ、レコーディングが近づいてきてふと思ったのが“この25年間お世話になってきたギターを並べて使ってみよう”。さらには、“以前から一度はジャケット写真を撮っていただければと願っていたカメラマンの操上和美さんにお願いしてみよう”、ということでした。デッカやユニバーサルのみなさんも私の思いを汲んでくださり、丁寧に色々な方との交渉を行ってくださったのです。結果として、25年の中でそれぞれに思い出のある3台のギターと、新たに今回のレコーディングを通してその魅力を確信した1859年製のヴィンテージ・ギター。合わせて4台のギターの音色をレコーディングで味わうことができたことはとても幸せでした。そしてジャケット写真に関しても、撮影の現場からすでに感無量でした。さらには、操上さんが「今回はこの人しか考えられない」と言って紹介してくださったアートディレクター葛西薫さんの、細部にまで神経の行き届いたアートワークにも感服です。ぜひ、耳でも目でも『シネマ』をお楽しみいただけたらと思います。
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