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「SHINOBU avec PIAF 2018-2019」始動に大竹しのぶ「ピアフの歌は祈り、叫び」

ナタリー

18/8/15(水) 17:54

左から駿河太郎、辻萬長、大竹しのぶ、上遠野太洸、川久保拓司。

大竹しのぶ×エディット・ピアフ「SHINOBU avec PIAF 2018-2019」のプロジェクト記者会見が、本日8月15日に東京・ビクタースタジオで行われた。

「SHINOBU avec PIAF 2018-2019」は、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの没後55周年を記念するプロジェクト。11・12月に東京、広島、香川、大阪で上演される大竹しのぶの主演舞台「ピアフ」の公演をはじめ、10月10日に大竹がピアフの楽曲を歌うCD「SHINOBU avec PIAF」の発売を行い、さらに来年2019年には大竹によるコンサートツアーを実施する。

会見はまず、大竹による歌唱披露からスタート。大竹は生バンドの演奏に乗せ、過去の舞台でも歌った「愛の讃歌」と、CDに収録される「群衆」を、情熱的な身ぶりを交えながら声高らかに歌い上げ、集まった報道陣から拍手喝采を浴びる。パフォーマンスののち、「ピアフ」の共演者である辻萬長、川久保拓司、駿河太郎、上遠野太洸が姿を現し、1人ひとりが大竹に真紅のバラを手渡した。

その後改めて大竹、辻、川久保、駿河、上遠野、さらにCDのプロデューサー・坂本昌之が登場し、1人ひとりが挨拶をした。大竹は「『ピアフ』の舞台を観た方から『CDでもピアフの歌を聴きたい』とご要望をいただき、今回やっとCDを作ることができました。ピアフの命日にもあたる10月10日にアルバムが発売されて、11月からは4度目のピアフを演じます。1回1回必死になって作り上げるこの舞台が大好きなので、それをまた皆さんに届けられることがうれしいです」と笑顔を見せる。

アルバムのレコーディングではバンドの演奏とボーカルを一緒に収録したと言い、大竹は「ミュージシャンの方々にイメージを伝えるために、お芝居しながら録りました。その作業が本当に楽しかった」と振り返る。またピアフの魅力を尋ねられると、大竹は「彼女の歌は祈りであり、叫びであるように感じます。いろんな人の心と一緒に、祈ったり、怒りや悲しみを叫んでくれている。きっと彼女が歌わなくてはいけない意味があったから、歌っていたんだろうと思います。彼女の歌にある、 “どんな悲しいことが起きても強く生きていく”というテーマが私は好きで、だから惹かれるんだろうと思います」と言葉に力を込めた。

続いて、本作に初演から参加しているルイ・ルプレ役の辻は、「前回の千秋楽に挨拶を求められたとき、冗談1パーセント、本気と願望99パーセントで、『2年後の再演は……』と言ってきましたが、そんな公演が今回で4回目」と感慨深げにコメント。大竹の歌については「しのぶちゃんがなんでこんなに素敵かというと、彼女が女優として歌っているから。舞台では終盤で『愛の讃歌』を歌いますが、その日の芝居の流れがすべてそこに収束されていくんです。僕たちも袖で聴き入っていますが、俳優が歌うのはこうでなければ、と思う」と絶賛し、「いい台本と演出、俳優がそろえば再演は必ずよいものになります。しのぶちゃんが主演なので、今回もよくならないわけがない!(笑)どれだけ面白く、感動的な作品になるかご期待ください」と熱くメッセージを送った。

川久保は「美しい大竹さんと毎日会えるのが幸せでしょうがないです!」と大竹に微笑みかけて会見場を和ませつつ、「僕はピアフのマネージャー役。情熱的で美しいピアフの激しい人生に振り落とされないように、必死に彼女に付いて走っていきたい」と意気込む。ピアフの最愛の恋人を演じる駿河は大竹の歌声について「このちっちゃい体からどうやってそんなにエネルギーを出しているんだろう」と驚嘆を口にし、「しのぶさんとがっつりお芝居できることが本当に楽しみ。個人的には、海外の戯曲も歌のある舞台も初めてなので、先輩方にいろいろ甘えつつも食らい付いていきたい」と気合十分。ピアフの最後の恋人・テオ役の上遠野も「きれいだとか上手だとかだけじゃなく、言葉が飛んでくる」と大竹の歌唱を称賛し、「ピアフを最も愛した男になれるよう、ピアフの人生の最後を愛で彩ってあげられるよう、しっかり役を生き抜いていきたいと思います」と抱負を述べた。

CD「SHINOBU avec PIAF」のサウンドをプロデュースした坂本は、「ピアフの強い歌と、大竹さんの強い気持ちが込められている」と自身の手がけたアルバムを紹介。さらに「歌は上手、下手というより、どれだけ気持ちが伝えられるかが大切。数年前『ピアフ』の舞台を拝見しましたが、大竹さんが何を歌いたいか、伝えたいかということと、今回のアルバムを通して大竹さんがやりたいこととがつながるところがあった。そんな大竹さんの磁力や引力に引っ張られて、アルバムも自然と形ができていった気がします」と製作の過程を振り返った。

最後に大竹が「この仲間たちと栗山(民也)さんと一緒に、ピアフの思いを1ステージ1ステージ伝えながら、素晴らしい芝居を届けたいと思います。作中の『あたしが歌うときは、あたしを出すんだ、全部まるごと』というセリフがすごく好きで……暑苦しいようですけど、1回1回みんなといっしょにがんばることが今年の目標。がんばります!」と笑顔で挨拶し、会見を締めくくった。

作をパム・ジェムス、演出を栗山民也が手がける舞台「ピアフ」は、エディット・ピアフの生涯を描いた物語。過去の上演版では、大竹が第19回読売演劇大賞最優秀女優賞、栗山が第62回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。今回の上演版では、出演者に梅沢昌代、彩輝なお、LE VELVETSの宮原浩暢、上遠野、川久保、大田翔、上原理生、駿河、辻、万里紗らが名を連ねている。公演は11月4日から12月1日まで、東京・シアタークリエにて。チケットの一般販売は8月25日にスタートする。なお12月には、広島、香川、大阪でも上演される。

「ピアフ」

2018年11月4日(日)~12月1日(土)
東京都 シアタークリエ

2018年12月4日(火)
広島県 JMSアステールプラザ

2018年12月11日(火)・12日(水)
香川県 レクザムホール

2018年12月15日(土)~17日(月)
大阪府 森ノ宮ピロティホール

作:パム・ジェムス
演出:栗山民也
出演:大竹しのぶ、梅沢昌代、彩輝なお、宮原浩暢、上遠野太洸、川久保拓司、大田翔、上原理生、駿河太郎、辻萬長、万里紗

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