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「ドレッサー」上演に、加藤健一「不安のなかを生き抜くには、精神面の健康も重要」

ナタリー

21/1/21(木) 13:24

左から加納幸和、加藤健一。

2月に上演される、加藤健一事務所「ドレッサー」に向け、出演者の加藤健一と加納幸和からコメントが到着した。

加藤はコロナ禍での「ドレッサー」上演へ向け、「こんなコロナ禍に芸術を鑑賞しなくても……と言う人がいます。しかし、ドイツ政府は『予断を許さない異常な状況と先の見えない不安感のなかを生き抜くには、体の健康だけでなく、精神面での健康を保つことも大変重要だ。そのため、アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ。特に今は。』と言っています。なんと力強い発言でしょう」とコメント。さらに「私たちはどんな状況にあっても心の翼を失くしてはいけません。心の健康を保つ為には、リスクを正確に把握する事が必要です。そして、何度も繰り返しますが、劇場は本当にローリスクだと信じています」と力強く語る。

続く加納は「ドレッサー」再演について、「17歳で見た、つかこうへい事務所『戦争で死ねなかったお父さんのために』! 演劇を志してからは『審判』、そして『ドレッサー』のノーマン!(1988年、座長役は三國連太郎氏)大き過ぎる存在のカトケンさんの相手役、しかもそのノーマン役を仰せつかるなど、夢にも思いませんでした」と述べ、「演出の鵜山氏とは2度目でしたが、初回で役者として、満足にお応え出来なかった気がして、リベンジなつもりでした。膨大な台詞に閉口しつつも、自分の素地のままでOKな役に巡り合うなんて、そうそうない! と嬉しさ一杯に務めた役の再演! 嬉し過ぎます!」と気合いを見せている。

「ドレッサー」はロナルド・ハーウッドの戯曲。第二次世界大戦下のイギリスを舞台に、疲弊しきったとある一座の座長は突然街中で奇行に及ぶ。その様子を見た周囲は、公演中止を決意するが、ドレッサーのノーマンだけは孤軍奮闘し……。

出演者には加藤、加納のほか、初演に続き西山水木、岡崎加奈、一柳みるが名を連ね、さらに佐伯太輔、照屋実がキャストに加わった。公演は2月26日から予定されていたが緊急事態宣言の発令を受け同日が中止になり、27・28日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて行われた後、3月5日に北海道・札幌市教育文化会館 大ホール、4月24日に京都・京都府立府民ホール“アルティ”、25日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールでも上演される。

加藤健一事務所 vol.109「ドレッサー」

2021年2月26日(金)~28日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

2021年3月5日(金)
北海道 札幌市教育文化会館 大ホール

2021年4月24日(土)
京都府 京都府立府民ホール“アルティ”

2021年4月25日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

作:ロナルド・ハーウッド
訳:松岡和子
演出:鵜山仁
出演:加藤健一、加納幸和、西山水木、佐伯太輔、照屋実、岡崎加奈 / 一柳みる

※岡崎加奈の「崎」は立つ崎が正式表記。

※2月26日公演は緊急事態宣言の発令を受け中止になりました。

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