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AKB48ら、緊急事態宣言下でアイドルの発信に変化 “ステイホーム”は新たなスタンダードを生むのか

リアルサウンド

20/4/19(日) 6:00

 新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言発令により、アイドルシーンにおいても発信の在り方が大きく変わり始めている。

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 外出自粛、さらに「密閉・密集・密接」による三密が余儀なくされ、無観客ライブすらも難しい状況となった昨今。YouTubeチャンネルに過去のライブ映像を公開するなど、家にいながら楽しめるエンターテインメントを届けるグループが多くいる中、次の動きに見られるのが家にいながら一つの楽曲を披露するビデオ会議システム風の動画だ。

 AKB48は「おうちから、ニッポンを元気に!!」をテーマにした新規プロジェクト「OUC48プロジェクト」を発足。YouTubeチャンネルにアップされた「365日の紙飛行機(おうちver.)」は、メンバー同士が自主的に連絡を取り合い、AKB48メンバー全員が個別で撮影した歌唱映像を向井地美音が編集した。ほかにも、劇場公演前の”ルーティン”として行っている「AKB48伝統ストレッチ」や劇場をメンバーお手製の桜でいっぱいにすることを目的とした「桜の花びらたちの大作戦」など、劇場オープンから15年目を迎えたAKB48独自の企画が光るプロジェクトとなっている。

 ラストアイドルは選抜メンバー18名がそれぞれの自宅からダンスを披露する様子や各メンバーが好きなもの、リップシンクなどを収めた新曲「愛を知る」の特別編を、『青春高校3年C組』(テレビ東京)の青春高校アイドル部は「君のことをまだ何にも知らない」を自宅から私服で踊るなど、多くのグループがリモートでパフォーマンスを届ける中、でんぱ組.incは新曲をテレワークでファンと完成させた。

 新曲「なんと!世界公認 引きこもり!」は、プロデューサーのもふくちゃん、ディレクターのYGQ、作詞家であり作曲家の浅野尚志らの呼びかけにより、企画から実に8日で完成させた楽曲。浅野が作曲、ヒャダインが作詞、釣俊輔が編曲を担当しており、プレイヤーや映像作家といったクリエイター陣、さらにはファンから寄せられた大量のコーラス音やイラストも使用し、テレワークのみ、Twitter上で作り上げた作品だ。タイトルにもある〈世界公認 引きこもり!〉という強烈なパンチラインは、でんぱ組.incのチームだからこそ意味を持つフレーズである。

 グループに対し、個人で発信を続けるアイドルもいる。中でも大きな話題を巻き起こしているのが、吉川友だ。暇を持て余した吉川は、さまざまな食べ物の粒の数を数えて報告する“ひま粒し”画像をTwitterに投稿。とうもろこし、いくら、みかん、納豆、ザクロ、キウイ、小玉スイカ……など単純明解かつインパクト大の画像が徐々にバズを見せていき、ついにはイギリスのタブロイド誌「デイリー・メール」が吉川の”奇行”を取り上げる事態に。さらに夕方の報道番組『Nスタ』(TBS系)でも彼女を紹介し、吉川本人も「粒が実になりはじめてます」とTwitterでコメントしていた。

 「家にいて、いのちを守る」ステイホームの中で、自分なりの新しい発信の仕方が見直されている現在。コロナウイルスが収束するその未来にも、今の発信の仕方が新たなスタンダードとして定着していくことだろう。(渡辺彰浩)

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