コリーニ事件
20/6/11(木)
ドイツという国は第2次世界大戦後に復興する際に、多くの元ナチス党員をとりこまざるをえなかった。そして連合国の占領が終ると、多くの元ナチス党員たちは"非ナチ化"したとして許されることになる。しかし1960年頃になってアウシュビッツにおけるショッキングな出来事が明るみに出るにつれ、改めて彼らが行った罪が問われることになる。そこに登場したのがナチス時代に検事を務めていたドレーアーで、彼が作ったドレーアー法は巧みなロジックによって旧ナチスの人びとの罪を時効に終らせることに成功した。この映画はそんなドイツの事情を前提にした法廷サスペンスである。殺人を犯しながら黙秘を続ける男をフランコ・ネロが演じていて実に渋い。ちょっとかっこよすぎるのが玉に瑕というくらい。主演のエリアス・ムバレクもいい男ぶりでよかった。
法廷ものは好きなのでちょっと点が甘いですが、なかなかお薦めです。
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