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カツベン!

19/12/11(水)

(C)2019 「カツベン!」製作委員会

周防正行監督といえば、昔から主題となるコミュニティをひとつビシッと決めて、『Shall we ダンス?』なら社交ダンス界、『それでもボクはやってない』なら痴漢冤罪に直面する裁判所、『舞妓はレディ』なら京都の舞妓さんの世界と、どんなテーマに接しても毎回どこまでも掘り下げ、しかも繊細な演出によって映画に鮮やかなリアリティを与えてきた。 その周防監督が今回選んだのが、無声映画の時代にスクリーンの脇で映画の説明をしていた「活動写真弁士」の世界だというから、興奮させられる。今も伝統芸能の継承者としての弁士は活躍しているが、現役の職業としては消えてしまった人々の、多分にボヘミアンな生き様をいったいどう描き出すのか。 果たして、完成した映画は、一世紀近いタイムラグを軽々と乗り越えた爽快な青春群像劇だった。その頃、日本の観客は、映画を観にゆくためだけに映画館に行くのではなく、冴えた「カツベン」を聞くために金を払っていたのだ。ライブパフォーマンスの場だった映画館は、いま私たちの知る映画館とは随分違っていたはずだ。この映画は、「レトロ」ではない、生きた映画の歴史を楽しく味わえる絶好の機会になるだろう。

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