近ごろ改めて、アンドリュー・ロイド＝ウェバーがすごく好きだ。彼が天才であることはもはや言い尽くされているが、この世のものとは思えぬ流麗なメロディーに恍惚とし、不協和音や変拍子に心がザワつく経験はやはり、ほかのミュージカル作曲家の音楽からは得られないと聴けば聴くほど思う。そんな彼の公式サイトを先日ふと眺めていたら、過去の作品として掲載されている全21作のうち、ウエストエンドでもブロードウェイでも日本でも観たことがないものが7作あった。そのうちのひとつが、この『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド』（1996年初演）。待望の日本初演というだけでワクワクするし、白井晃の演出と三浦春馬のパフォーマンスにも大いに期待している。