世宗大王 星を追う者たち
20/9/1(火)
『世宗大王 星を追う者たち』 (C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
身分を越えた男女によるラブストーリーの映画は珍しくありませんが、その組み合わせが男同士の作品ですと、まだまだ少ないのではないでしょうか。
朝鮮王朝が隣の明国の影響下にあった15世紀前半。第4代王・世宗(ハン・ソッキュ)に才能を見込まれた天才科学者チャン・ヨンシル(チェ・ミンシク)は奴婢から武官に取り立てられただけでなく、側用人のように仕えることを許され、やがて二人の絆は王と忠臣の関係以上に深まります。
水時計や天体観測機器を発明するなど次々と活躍するヨンシルに世宗は「褒美を申せ」とねぎらいますがヨンシルの答えは「王様のそばにいることです」。こんなやり取りがあったからでしょう。王宮内の見晴らしの良い場所で横になった二人は星を見上げます。ひときわ大きく光る北極星を指し「あれが王様です」とヨンシル。すぐさま世宗が北極星のそばの小さな星を指し「きょうからあれがそなたの星だ」
だが幸せは長く続きません。朝鮮独自の文字である「ハングル」を創ろうとする王に対し明国をこれ以上刺激したくないと考える臣下たちは改革派の二人を引き離そうとします。
二人が添い寝で見たものは時代から言えば早すぎる夢だったのかもしれません。
監督は『八月のクリスマス』や『四月の雪』など男女の様々な愛の形を描いてきたホ・ジノでした。
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