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「デザインコミッティー」の活動の軌跡をたどる『戦後デザイン運動の原点』展開催

ぴあ

「グッドデザインコーナー」のための選定会風景1955 年頃 左から、吉阪隆正、鹿子木健日子、剣持勇、渡辺力、瀧口修造、 岡本太郎、柳宗理 写真提供:日本デザインコミッティー

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戦後日本のデザイン運動の先駆けとして、国際交流やデザインの啓蒙を目的に創立された、「国際デザインコミッティー」(現・日本デザインコミッティー)の活動の軌跡をたどる展覧会『戦後デザイン運動の原点─デザインコミッティーの人々とその軌跡』が10月23日(土)より、川崎市岡本太郎美術館にて開催される。

「国際デザインコミッティー」の始まりは、1950年代、人々の暮らしのなかに家具や道具のデザインへの意識がようやく芽生え始めたころ、「第 10 回ミラノ・トリエンナーレ」(1953年)への参加要請に応えるべく多彩なジャンルのクリエイターたちが集ったことがきっかけだった。

創立メンバーは、建築家の丹下健三や吉阪隆正、清家清、デザイナーの剣持勇、柳宗理、渡辺力、亀倉雄策、評論家の勝見勝、 浜口隆一、瀧口修造、写真家の石元泰博、そして画家の岡本太郎。彼らの活動の軸となったのは、銀座の「松屋」に設けられた売場に置くための商品選定と、併設の「デザインギャラリー」や催事場で行われた展覧会を通じたデザインの啓蒙だった。通産省のGマーク「グッドデザイン商品選定制度」(1957年)に先駆け、百貨店という身近な場所で始められた「国際デザインコミッティー」によるグッドデザイン運動は、広く人々の間に定着し、「日本デザインコミッティー」と改称された今もなお多彩な活動を展開している。

同展では、「デザインコミッティー」の活動と創立メンバーらの交流に焦点を当てるとともに、そこから生まれたコラボレーションにも注目。柳宗理の《バタフライスツール》や森正洋の《G型しょうゆさし》といった時代を代表するプロダクト、そして旧東京都庁舎(1957年)、香川県庁舎(1958年)、世界デザイン会議(1960年)、東京オリンピック(1964年)などで、メンバーたちが協同した仕事も紹介。デザイン・建築・美術といった領域を越えて、活発に交流しながら新しいデザインを生み出していった、戦後日本のデザイン運動を紐解いていく。

1955年当時の松屋「グッドデザインセクション」売場風景 写真提供:日本デザインコミッティー
柳宗理 《バタフライスツール》(初期型) 1956 年、柳工業デザイン研究会蔵
丹下健三計画研究室(制作:神谷宏治+日大川岸研究室) 《香川県庁舎(1958 年)模型》 2013 年、香川県立ミュージアム蔵
岡本太郎《坐ることを拒否する椅子》1963 年、 川崎市岡本太郎美術館蔵

【開催概要】
『戦後デザイン運動の原点─デザインコミッティーの人々とその軌跡』展
会場:川崎市岡本太郎美術館 企画展示室
会期:2021年10月23日(土)~2022年1月16日(日)
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(1月10日は開館)、11月4日(木)、11月24日(水)、12月29日(水)~1月3日(月)、1月11日(火)
料金:一般 1,000円、大高・65歳以上 800円
※同時開催:常設展『生誕110 周年 ベラボーな岡本太郎』 (会期:10月15日(金)~1月16日(日))
公式サイト:https://www.taromuseum.jp/

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