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関西風うなぎと一緒に味わう、うさぎ庵「りく-忠臣蔵異聞」

ナタリー

19/11/22(金) 13:13

うさぎ庵「りく-忠臣蔵異聞」より。

うさぎ庵「りく-忠臣蔵異聞」が昨日11月21日に三重・うなぎ料理 はし家にて上演された。

本公演は、三重県内の飲食店・寺院を会場に、おいしい料理と小説のリーディングが楽しめる人気企画「MPAD」の1プログラム。前半は旭堂南陵が講談台本・監修を手がけた講談、後半は青年団 / うさぎ庵の工藤千夏作・演出による一人芝居というスタイルで、青年団の女優で講談師の天明留理子(旭堂南明)が、赤穂浪士・大石内蔵助の妻りくの物語を演じる。なお「りく-忠臣蔵異聞」は2018年に兵庫・出石永楽館にて初演された。

会場のはし家は、炭火で焼き上げられた関西風うなぎが人気の、津の名店。「MPAD」の会場となるのは8回目で、心得た様子の店員たちが、全体の進行に合わせて配膳を行う。今回のメニューは、うなぎ丼 中。丼を開けると、とろみのあるタレがかかった肉厚のうなぎが、たっぷりのご飯の上に乗っている。観客には年配の男性客も多かったが、丼はあっという間に空になり、片付けられていった。

食事が終わると部屋の一番奥の襖が開き、「りく-忠臣蔵異聞」と書かれた“めくり”と、障子に掛かった赤穂浪士の火事装束が登場。やがて和装の天明(旭堂南明)が姿を現し釈台を叩くと、観客の背筋がピッと伸びた。朗々たる声で話し始めた天明は、前半の講談部分では内蔵助とりく、内蔵助の母を声音だけで巧みに演じ分ける。続く後半の一人芝居では、りくと浮橋太夫との会話を、りくの目線で語った。観客はりくの賢夫人ぶりに魅せられつつ、ときに静かな笑いを浮かべて、物語にじっくりと聞き入っていた。

「MPAD」は、2011年にスタートし、今年で9回目となるプロジェクト。「MPAD」ではこのあと、本日11月22日に塔世山 四天王寺にてこふく劇場「大根の月」、27日に割烹旅館八千代にて林英世「鮒」、28日に中津軒にて坂口修一「盗まれた手紙」、29日にCotti 菜にて百景社「土神と狐」が上演される。店舗公演のチケットは完売しているが、三重・四天王寺スクエアで開催される「まとめ見」公演は販売中。11月23日の「まとめ見1」にはこのしたやみ、うさぎ庵、こふく劇場が、11月30日の「まとめ見2」には林英世、坂口修一、百景社が出演する。

「MPAD2019」

このしたやみ「洗濯機の悲劇」

2019年11月20日(水)※公演終了
三重県 喫茶 tayu-tau

作:スタニスワフ・レム
演出:山口浩章
出演:広田ゆうみ、二口大学

うさぎ庵「りく-忠臣蔵異聞」

2019年11月21日(木)※公演終了
三重県 うなぎ料理 はし家

作・演出:工藤千夏
講談台本・監修:旭堂南陵
出演:天明留理子(旭堂南明)

こふく劇場「大根の月」

2019年11月22日(金)
三重県 塔世山 四天王寺

作:向田邦子
演出:永山智行
出演:あべゆう、浜砂なぎさ(チェロ演奏)

まとめ見1

2019年11月23日(土・祝)
三重県 四天王寺スクエア

出演団体:このしたやみ、うさぎ庵、こふく劇場

林英世「鮒」

2019年11月27日(水)
三重県 割烹旅館八千代

作:向田邦子
演出・出演:林英世

坂口修一「盗まれた手紙」

2019年11月28日(木)
三重県 中津軒

作:エドガー・アラン・ポー
演出:土橋淳志
出演:坂口修一

百景社「土神と狐」

2019年11月29日(金)
三重県 Cotti 菜

作:宮澤賢治
演出:志賀亮史
出演:鬼頭愛、国末武、星善之

まとめ見2

2019年11月30日(土)
三重県 四天王寺スクエア

出演団体:林英世、坂口修一、百景社

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