その名のとおり、古代から現代に至るまで人々を魅了してきた「真珠」をテーマにした豪華で華やかな展覧会。ジュエリーの歴史を真珠を軸に大観できるだけでなく、真珠を作る貝のの種類や養殖真珠の作り方、江戸時代における真珠を取り巻く大名文化なども併せて知ることができる、新しい発見に満ちた展覧会。なかでも、世界で始めて真珠の養殖に成功した御木本真珠店(現ミキモト)によるアクセサリーは、折々の流行をしっかりと取り入れ、なおかつエレガントでいつまでも見ていられるもの。本来ならば、松濤美術館2Fにある革張りふかふかソファにどっかりと座って、ゴージャス気分にひたりながら遠目から真珠の美しさを眺めていたいけれど、昨今の状況でソファを利用できないのが若干残念。真珠（人造物可）を身に着けて入場すると、入館料が2割引になる「真珠割」を設定。展覧会に行くまえから楽しくなる仕組みがあるのも楽しい。