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YouTuberねこあやが語る、年収8000万円の稼ぎ方とその使い道 「児童福祉という夢のために、お金をかき集めている」

リアルサウンド

19/11/30(土) 8:00

 美脚YouTuberとして人気のねこあやが11月29日、自叙伝『中3で親に捨てられて黒ギャルになりクソ金持ちの婚約者に死なれて鬱になったワイがYouTuberになって年収8000万の今だ』(扶桑社)を発売する。

 ねこあやは1994年生まれの25歳。2018年にYouTubeチャンネルを開設。美脚になるスクワットの動画などが注目され再生回数が580万回を突破。現在、チャンネル登録者数は41万人を超え、YouTuberとして急成長を続けている。

 本書では、母と死別し叔母夫婦の養子になったものの、複雑な家庭環境で虐待を受け友人たちに支えられて育ったことや、ギャルモデルとしてデビューして渋谷や港区で人脈や経験を積んでいった半生がつづられている。また、収入の内訳について、YouTube、広告案件、プロデュース商品、パチンコのCMなどがあり、2019年の年収は8000万円ペースだと明かされている。大金を稼いだ上で何を思うのか、ねこあやに話を聞いた。

年収8000万円の稼ぎ方は「第一に節税」

――まずはタイトルにある「年収8000万円」についてなんですが……。

ねこあや:あ、たぶん1億いきます。

――そうなんですね! 大金を稼ぐコツはなんですか?

ねこあや:まず第一に節税。収益が月100万を超えたら法人をブチたてましょう。最近消費税が上がったおかげで法人税が下がりましたし。代理店やクライアントとやり取りする場合とか、ローン組んだりなんかのときも社会的信用が高くなります。

――法人化などについてはどこで勉強されたんですか?

ねこあや:もともと19~20の頃に会社を作っていて、まあいろいろ内輪揉めがあって、最終的には株式譲渡契約書を巻いて株を返してもらったりしたんですが。その会社の定款に広告代理業っていうのが入っていたので、その箱を使っています。今、6期目なのでそろそろ新しい会社を興そうと考えているところです。

児童福祉という夢のために、お金をかき集めているところ

――稼いだお金の使い道は? YouTubeでも「自分のためだけにがんばるのは限界がある」と口にされています。本書には「児童福祉に関わりたい」とも書いていますが、その資金ですか?

ねこあや:詳細はまだオフレコにしてほしいんですけど、事業計画は考えています。たまに「8000万円稼いでるんだから1円でも寄付しろよ」とかって言われるんだけど、そんな低いところは見てないんですよね。個人資金で人助けしていてもしょうがないし。まずは会社で利益を上げてから、本当に困っている人に使いたい。貧困で困っている人が自分で稼げるようになるような、根本的なところにお金を使うつもりです。

――ねこあやさんが1歳で母親と死別し叔母夫婦の養子になってから、親の経済状況が悪化すると同時に家庭内で虐待が始まっているそうですね。本書には「自分が虐待されたのはお金が原因だと思ってる」とも書かれています。小学4年生のとき、母親から包丁を握らされて手首を切ることを強要されたところなど、読んでいるだけでもショックでした。

ねこあや:児童福祉とかを考えているのも、私が経験した最悪なことに意味を持たせたいっていう、結局自分のためかもしれないですけど。でも、一人で立ってもいられない人に救ってもらいたくなんかないでしょ。だからお金を稼いでいる。年収はその人に対しての通知表だと思っているし、社会的信用になる。お金はあればあるほどいいのでかき集めているところですね。

世間に終わったと思われても、うまくいくまでやめなければいい

――過去には本名の「金子じゃねん」としてギャル雑誌『Ranzuki(ランズキ)』(ぶんか社)の専属モデルとしても活動されていましたよね。著書内で、所属事務所の担当マネージャーにハメられて、雑誌の大型企画が流れてしまったことも書かれていました。今回の本の制作には、『ランズキ』の元編集長・佐藤弘和氏やカメラマン、スタイリスト、ヘアメイクが再集結したそうですが。

ねこあや:当時、編集長が期待してくれていたのに、ああいう辞め方をしてしまって悔いが残っていたんです。雑誌モデルって、人気になってスタイルブックを出すっていうのが成功パターンだったから、自分はもう本を出すことはないと思っていた。YouTuberになって本を出したいと思ったとき、他のコネクションもあったけど真っ先に声をかけたのがシュガーさん(佐藤元編集長)。

――ねこあやさんから本の企画を持ちかけられたとき、佐藤さんはどう思いましたか?

佐藤弘和:雑誌を卒業していったモデルたちのことは、我々スタッフもなんとなくは追っていて、じゃねんがYouTuberになったのも知っていた。モデルで売れなかった子がもう一回表舞台に出て活躍することは今までなかったんですよ、じゃねん以外。そのじゃねんが本を出したいと言っていると伝えたら、みんなすぐに集まってくれました。

ねこあや:世間からは金子じゃねんは終わったと思われているけど、うまくいくまでやめなければ、過去の後悔すらも変換して成功に変えられる。終わったと見せかけて戦いは終わってないですから。今はうまくいってても死ぬその日まで勝ち続けないと意味ないってことですけどね。葬式のその日まで勝ち続けてやりますよ。

スピードワゴンの小沢一敬さんは私の根本を分かってくれている

――ねこあやさんとYouTuberてんちむさんのグラビアに、スピードワゴンの小沢一敬さんが詩を寄稿しています。インスタグラムにも小沢さんの誕生日を祝う写真がアップされていましたが、どんな関係なのですか?

ねこあや:10代からの付き合いで、きっかけは麻雀ですね。小沢麻雀塾っていうのがあって、芸能界のメンバーとかが集まっていました。「ねえねえ君、じゃねんていうの? いい名前だね、仲良くしようよ」って言われて以来仲良くしてくれてます。損得なしに付き合ってくれた初めての大人。会うたび挨拶みたいに「じゃねんさあ、結婚しようよ」って言ってくる(笑)。

――グラビアページの詩を見た感想は?

ねこあや:この人は私たちをただかわいいねって見てくれただけじゃなくて、深い部分で理解してくれていたんだなって思いました。このページとか、本当に私たちの根本を表している。小沢さんは負をインプットしてきれいなものにアウトプットできる人。普段は心の中で深いことを思っていても、周りに理解されないって諦めて、軽いもので出してしまう人なんだろうな。

芸能人が出入りする港区で若さの価値を最大限に使った

――ギャルモデルとして活躍した後は、フィールドを渋谷から港区に変え、夜遊びに拍車をかけたことが書かれていました。芸能人や経営者が出入りする街で経験を積み、ウケのいいキャラを考えていった結果、ねこあやさんの自己プロデュース術が確立されたように感じます。このあたりは、今「港区女子」「ギャラ飲み」と言われているような女の子たちが、若さの浪費だけにならずに済むための参考になるのではと思いました。

ねこあや:今は港区女子とか一般的にも言われているけど、私たちはその先駆けだったと思います。若さの浪費のつもりはないです。若さの価値を最大限に使って、普通の女の子たちじゃ経験できないことを周りの大人にさせてもらっているだけで。

――経験を積むために港区に?

ねこあや:もともと家庭環境が最悪で、お金を出しても買えない挫折や不幸を味わってきた私が、大金で得られる成功体験を知れば、すごい振り幅になるんじゃないかなって思って。せっかく最下層を知っているんだから、最上級も知ってやろうっていう。その経験を、楽しかったイェーイで終わらせるか、吸収してアウトプットできるかは本人次第。港区の花壇と土はいいものなので。

――本書にも「人類みな教師だ」とありましたね。最低な人からも尊敬する人からも何かを学べるので人と会うのが楽しかったと。

ねこあや:港区は私にとってはいい肥料になってくれたなと思います。

悩んでいる子らに、こんな生き方があるんだと伝えたい

――そのころ出会った会社経営者の婚約者をバイク事故で亡くされて、うつ状態で2年間引きこもっていたとき、モデル時代の親友のてんちむさんに「仕事っていう責任を持つと生きる責任もわく」とすすめられ、YouTuberになったとありました。この先、YouTuberとしての目標などは?

ねこあや:YouTubeはお金を稼ぐため、と最初から宣言しているので、ここでどうなろうとかはありません。

――最終的な目標は、先ほど話されていたように会社経営からの児童福祉なんですね。自叙伝を出した理由は?

ねこあや:この本を一番届けたい層は”悩んでいる子ら”です。私が子どものころは一切の娯楽が禁止されていたんですが、唯一許されたのが本。フィクションでも伝記でも、他人の生き方を見て救われていた。救われてほしい人がいるから、この本も自分語りだけのオナニー本で終わらせないように、考えました。この本の中の一言でもいいから、こんな生き方があるんだなと思ってもらえたら。

(取材・文=石井かすみ/写真=山田耕司)

■書籍概要
『中3で親に捨てられて黒ギャルになりクソ金持ちの婚約者に死なれて鬱になったワイがYouTuberになって年収8000万の今だ』
著者:ねこあや
判型:A5判
定価:本体 1,320 円(税込)
発売:2019年11月29日(金)
発行:扶桑社

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